核反応
英語表記:nuclear reaction
原子核は中性子や陽子などの粒子、または他の原子核との衝突によって全く異なった他の原子核に変わることがあり、これを(原子)核反応という。
大別して、散乱、吸収、核分裂の3つの過程がある。また核融合も核反応の1種である。
原子核A(標的核)と粒子a(入射粒子)とが衝突して、原子核Bと粒子bとが生ずる場合、これをA(a,b)Bと表し、(a,b)反応という。
放射線源として利用範囲が広いコバルト-60は、コバルト、ニッケル等の元素に中性子を照射することにより生成される。
この核反応は、59Co(n,γ)60Coや60Ni(n,p)60Coと表し、(n,γ)反応(エヌガンマー反応)、(n,p)反応(エヌピー反応)とも呼ぶ。
原子核反応
核反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 14:39 UTC 版)
核融合炉において、使用が検討されている反応は主に以下の3つである。なお、以下 Dは重水素、Tは三重水素(トリチウム)、pは水素原子核、nは中性子、Heはヘリウムである。
※この「核反応」の解説は、「核融合炉」の解説の一部です。
「核反応」を含む「核融合炉」の記事については、「核融合炉」の概要を参照ください。
核反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/24 07:47 UTC 版)
s過程は、漸近巨星分枝星で行われるといわれている。r過程が数秒間の爆発的な過程であるのに対し、s過程は千年単位の時間をかけて行われる過程であると考えられている。s過程が核図表の質量数の高い部分へ行く度合は、その星がどれだけ中性子を生成できるかと、鉄の初期分布量による。鉄は中性子捕獲とベータ崩壊による元素合成の出発物質(種)となる。主な中性子の供給源は C 6 13 + 2 4 He ⟶ O 8 16 + n {\displaystyle {\ce {^{13}_{6}C\ +_{2}^{4}He->{}_{8}^{16}O\ +{\mathit {n}}}}} Ne 10 22 + 2 4 He ⟶ Mg 12 25 + n {\displaystyle {\ce {^{22}_{10}Ne\ +_{2}^{4}He->{}_{12}^{25}Mg\ +{\mathit {n}}}}} となる。主なs過程と、弱いs過程の部分を区別する。主なs過程は、ストロンチウムやイットリウムを超えて、鉛まで行く、低金属量の星で行われる過程であり、低質量の漸近巨星分枝星で起きると考えられている。一方、鉄からストロンチウムやイットリウムへ行く弱いS過程は、ヘリウムや炭素を燃焼させる大質量の星の最後で行われ、最後に超新星で星間物質として拡散する。 s過程の起きると考えられている中性子束の密度は低く( 10 5 {\displaystyle 10^{5}} 〜 10 10 {\displaystyle 10^{10}} / c m 2 {\displaystyle cm^{2}} ・s)、ウランやトリウムのような放射性元素は生成することはできない。この過程を止める反応は、ビスマス209が中性子を受取り、ビスマス210となり、ベータ崩壊してポロニウム210となり、アルファ崩壊して鉛206となり、 Bi 83 209 + n ⟶ Bi 83 210 + γ {\displaystyle {\ce {{}_{83}^{209}Bi\ +{\mathit {n}}->{}_{83}^{210}Bi\ +\gamma }}} Bi 83 210 ⟶ Po 84 210 + e − + ν ¯ e {\displaystyle {\ce {{}_{83}^{210}Bi->{}_{84}^{210}Po\ +{\mathit {e}}^{-}+{\bar {\nu }}_{\mathit {e}}}}} Po 84 210 ⟶ Pb 82 206 + He 2 4 {\displaystyle {\ce {{}^{210}_{84}Po -> {}^{206}_{82}Pb\ + ^{4}_{2}He}}} その鉛206が3つの中性子を受け取ることで、またビスマス209になるという循環になる。 Pb 82 206 + 3 n ⟶ Pb 82 209 {\displaystyle {\ce {{}_{82}^{206}{Pb}+3{\mathit {n}}->{}_{82}^{209}{Pb}}}} Pb 82 209 ⟶ Bi 83 209 + e − + ν ¯ e {\displaystyle {\ce {{}_{82}^{209}{Pb}->{}_{83}^{209}{Bi}+{\mathit {e}}^{-}+{\bar {\nu }}_{\mathit {e}}}}} 結局、この反応を最初から最後まで見ると、 4 n ⟶ He 2 4 + 2 e − + 2 ν ¯ e + γ {\displaystyle {\ce {4{\mathit {n}}->{}_{2}^{4}{He}+2{\mathit {e}}^{-}+2{\bar {\nu }}_{\mathit {e}}+\gamma }}} となる。この過程は、結局のところ最大の安定元素ビスマスで止まることになる(ビスマスは実のところ現在の宇宙の年齢の数十億倍の半減期で崩壊する"不安定"元素であるが、その長大な半減期ゆえに実質的には安定元素と見なしてよい)。
※この「核反応」の解説は、「s過程」の解説の一部です。
「核反応」を含む「s過程」の記事については、「s過程」の概要を参照ください。
核反応
出典:『Wiktionary』 (2021/06/26 07:36 UTC 版)
名詞
発音(?)
- か↗くは↘んのー
類義語
翻訳
- アイスランド語: kjarnahvarf (is) 中性, kjarnahvörf (is)
- イタリア語: reazione nucleare (it) 女性
- 英語: nuclear reaction (en)
- オランダ語: nucleaire reactie (nl) 女性, kernreactie (nl) 女性
- スウェーデン語: kärnreaktion (sv) 通性
- チェコ語: jaderná reakce (cs) 女性
- 中国語: (繁): 核反應/ (簡): 核反应 (héfǎnyìng)
- 朝鮮語: 핵반응 (ko)
- トルコ語: nükleer reaksiyon (tr), nükleer tepkime (tr)
- フランス語: réaction nucléaire (fr) 女性
- ベトナム語: phản ứng hạt nhân (vi)
- ラトヴィア語: kodolreakcija (lv) 女性
- ルーマニア語: reacție nucleară (ro)
- ロシア語: ядерная реакция (ru) (jádernaja reákcija) 女性
「核反応」の例文・使い方・用例・文例
- 核反応
- (原子)核反応.
- (核反応について)エネルギーの吸収で起こるさま
- (核反応について)エネルギーの発生または放出を生じる
- 鋼鉄あるいはアルミニウム製の核反応の度合いを制御するために上げ下げする
- 制御された熱核反応の間プラズマを含んでいた磁場の構造からなる容器
- エネルギーあるいは人工的な元素を発生させるために核反応を維持したり制御するいくつかの装置
- 兵器の爆発力は核反応から引き出される
- 化学や核反応によるエネルギーの激しい放出
- 内部の熱核反応により生じたエネルギーを放射する、高温のガスでできた天体
- イタリアの原子物理学者(1939年以降、米国)で、中性子衝撃によって引き起こされる人工放射能に取り組み、1942年に初の制御された核反応を実現したグループを率いた(1901年−1954年)
- 英国の物理学者(オーストリア生まれ)で、リーゼ・マイトナーとともに核分裂と命名した新しいタイプの核反応を、オットー・ハーンが作り出していたことを認めた
- 核反応によって放出されるエネルギー
- 恒星内部の熱核反応
- 自己持続型の核反応
- エネルギーの吸収とともに発生する核反応
- エネルギーの放出を伴う核反応
- 大きな核がエネルギーを放出しながらより小さい核に分裂する核反応
- 核がより規模の大きい核になるためにエネルギーを放出しながら結合する核反応
- 爆発した原子核が多くの粒子へ分裂する核反応
核反応と同じ種類の言葉
- 核反応のページへのリンク