朱染家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 07:07 UTC 版)
「ロザリオとバンパイアの登場キャラクター」の記事における「朱染家」の解説
日本唯一のバンパイアの拠点であり、日本のバンパイアのほぼ全てがこの朱染家の関係者とされ、闇社会では「問題処理組織」としても名が通っている。純粋な戦闘種族であり最強と恐れられるバンパイアが多数いる悪魔城であり、中国の闇社会でも「朱染」は畏敬を込めて語られる名。かつては真祖アルカードに仕えていたとされ、作中では御伽の国に全面的に協力している。 朱染 一茶(しゅぜん いっさ) 萌香達四姉妹の父親。朱染家の当主であるが、御伽の国との戦いの時は、妻である玉露のクーデターにより監禁され、一時当主の座から降ろされていた。 長めの黒髪でヒゲを生やし、洋風の貴族服を着ている。過去編では厳然とした物腰と、力量を計るために初対面の娘同士に殺し合いを命じるなど恐ろしい一面を見せるが、エピローグで月音の教育係として登場した際には、かなりの親バカぶりと、表情の豊かさを披露した。 三大冥王クラスの実力者で、真祖化を果たした後の月音を30秒で瞬殺できるレベルだが、何故か妻には弱く、一夫多妻でうちも大変なことになったとしみじみと語る。月音の本当の気持ちを見抜くなど察しもよく、萌香を救ってくれたことへのお礼として、月音には萌香のちょっとした真相と感謝の意を伝えている。 なお、第二支部長として登場した一茶はドッペルゲンガーよりコピーされた偽者であり、またアニメに登場する萌香達の父については萌香の父を参照のこと。 朱染 玉露(しゅぜん ぎょくろ) 刈愛と心愛の実母。御伽の国の総司令。 詳細は「御伽の国節」の「朱染 玉露」を参照 アカーシャ=ブラッドリバー 萌香の実母。バンパイアの「真祖」であり、「三大冥王」の首領。 容姿は表の萌香と瓜二つで、性格も同様に優しく温和だが、時折、俯瞰した眼差しを見せる。ドレスを身に纏い、髪型はポニーテールにしてリボンをつけている。「不死(ノスフェラトゥ)のアカーシャ」と呼ばれ、桁外れに高い妖力と回復力を持ち、まともに戦って殺せる者などいないとされる。かつては騎士のスタイルを取っていたが、萌香と同様に蹴り主体の戦闘スタイルも取り、「身の程を知りなさい」と言う。 元は15世紀ヨーロッパ・ワラキア地方に存在していた人々に滅ぼされた名もなき小国の生き残りであり、その国の王であったアルカードと共に東へと旅を続ける中で、復讐を誓ったアルカードとは反対に、平穏を願い人々との共存を望んだ存在。後に東方不敗・御子神と共に魔と化したアルカードの討伐を試み、体内に潜り封印することに成功する。しかし朱染家により救出されるまでの約170年もの間、アルカードの体内で共に眠り続けた影響により互いの体液は血液に至るまで同質化し、それゆえに互いの真祖の血は同調し、結果として自らの妖気を抑え生活せざるを得なくなる。 萌香は酷い難産で生まれた時には殆ど死んでおり、その時に危険と知りつつも助けたい一心で自身の血を分け与え蘇生させた。それにより萌香に真祖の血(力)と、不運にもアルカードとの同調まで受け継がせることになってしまう。そして萌香の10歳の誕生日直後に自身の力を狙う亞愛から萌香を避難させるが、目の前で胴体を切断され、その惨状を見た萌香が真祖として覚醒し、アルカードまでも覚醒してしまったことで、再びアルカードを封印するべく萌香に分身人格を宿した上でロザリオで封印し、自らはアルカードに喰われ内より再封印する。 萌香のためにも人々との共存を願い、非常に強い愛情を注いでいた。そのためロザリオで封印するのは苦渋の決断だった模様。また、ロザリオは本来いずれ旅立つ萌香のために離れていても通じ合えるようにと作ったものであり、ロザリオとは常に繋がっていた。なお、写真や日記など自分に繋がる全ては処分されており、表向きは失踪したことになっている。そして萌香の名字となる赤夜(あかしや)とは、アカーシャをもじったものである。 後に御伽の国との戦いの中で、アルカードにあてがわれたロザリオを媒介に、表の萌香としての記憶も引き継いだ状態で復活を遂げると、母として萌香に、そして表として月音に別れを告げ、東方不敗と御子神の協力の元、アルカードと共に自己崩壊呪文で消滅する。 朱染 亞愛(しゅぜん アクア) 四姉妹の長女で他の三人とは異母姉妹。黒髪をツーサイドアップにし、チャイナドレスを着ている。 幼い頃に母を亡くしてからは、茉莉香という幼いバンパイアの少女と中国の人間の町で素性を隠して暮らしていた。しかし彼女が人間に拷問の末に殺されたことで人間への復讐を誓う。それからは苗家で殺し屋として働き、非道すぎる戦いぶりから「漆黒の悪魔」と恐れられ、やがて闇社会をも敵に回し中国から消える。そして萌香が9歳の頃に朱染家に招き入れられることになる。 中国拳法を用いた戦闘スタイルを取り、バンパイアの力のみならず東方不敗の秘術「崩月次元刀」を独学で修得し使いこなすなど、朱染家に来た時点ですでに圧倒的な実力を持っていた。鋭い洞察力と冷静さを併せ持ち、敵とあらば容赦なく惨殺する一方で、身内や仲間には優しく甘い性格をしており、萌香は亞愛のこの魔性に惹かれ、また萌香が茉莉香によく似ていたことから当初から特別な感情を抱いていた。その経歴ゆえ感嘆や挨拶の言葉を中国語で喋る。 アルカードの血族(母がアルカードの娘)であり、茉莉香が亡くなってからここに至るまでにも藤咲雅の手引きがあったと思われ、朱染家にも復讐のためにアカーシャの真祖の力を奪うべくやって来た。しかし萌香を想うが故に抵抗を感じ、時を見て葛藤しながらもアカーシャを殺そうとするが、萌香と共にアルカードまでも覚醒してしまったことで事態は思わぬ方向へと転ぶ。そして去り際のアカーシャに「時が来たら封印を解いて萌香を自由にしてほしい」と託され約束を交わす。それを境に目的は復讐より萌香を守ることへと変わり、その感情は他を省みない執着めいたものへとなっていく。当初は萌香(=裏)にだけ好意を抱いてたようだったが、表の萌香も可愛く一粒で二度おいしいと言っている。 現在は御伽の国に所属しているものの、あくまで約束を果たし萌香を守るためであり、藤咲とは封印さえ解ければ萌香の命は取らないという約束を交わしていた。見た目こそ変わらないが更に強さを高めており、精神は未熟と言われるものの強さだけならかつての三大冥王にすら並ぶと言われている。そして黄家を急襲し本部へ萌香を連れ去ると、自らが作った結界により封印の十字架(ロザリオ)の破壊を試み、覚醒へと誘う。後に藤咲により約束が破棄され萌香が殺されかけた際には、自らの血を注入して救おうとし、月音達と共に打倒アルカードに尽力する。その後の巻末四コマでは次期朱染家当主とあり、萌香のために殺しをやめるか悩んでいた。 朱染 刈愛(しゅぜん カルア) 四姉妹の次女で萌香・亞愛とは異母姉妹。ウェーブのかかった長い金髪と褐色の肌を持ち、白いドレスを着ている 純真無垢で姉妹一のおっとり者。争いを好まない妹想いの優しい性格で、昔は妹達の面倒を見たり家事を手伝っていた。しかし幼少時から殺し屋としての教育を受けており、仕事の際には贖罪の意味を込めた涙を流すと共に、目的以外の全てを意識の外へと流し去ってしまう。そのため身内でも殺すことに躊躇しなくなり、いくら殺しても元に戻れば心は純粋なまま。心愛には幼少時よりその狂気を感じ取られており、現在も恐れられている。朱染家No.1の殺し屋と呼ばれ、仕事以外はほとんど家から出ないという。 痛覚を麻痺させる能力とバンパイアの変身能力 を駆使して戦うスタイルだが、普段は両耳にロザリオのピアス(リミッター)をつけることで変身能力は封印している。リミッターを一つ解除すると片腕が攻撃に特化した幾重ものコウモリの羽のような刃に変形し、二つとも解除すると姿形は人型ではあるが全身がほぼ液状となり、掌から血を弾丸にして放つことも可能になる。液状なことで斬撃や弾丸などの攻撃も一切効かず不死身のようになるが、普段リミッターでその能力を封印しているのは、自分が生きていることを実感するため。第二部より約8年前の時点で、すでに片耳(左耳)にこのピアスをつけていた。 雪女の里編では藤咲雅個人に雇われていたが、同盟が失敗した暁には玉露により無差別に殺害するよう依頼され、その際、片耳のリミッターを外すだけで裏萌香を追い詰める力を発揮する。御伽の国本部で心愛達と対峙した際にはリミッターを完全解除し圧倒するが、胡夢達のラストワルツの聖水の雨により変身能力を封じられ、最後は自ら心愛に心臓を一突きにされ倒される。実母である玉露を慕い、これまで幾度となく殺害を繰り替えしてきたが、いつの日か姉妹の誰かが自分の命を終わらせてくれることを望んでいた。 後に雅から真祖の血を分け与えられたことで奇跡的に回復し、その後を描いた巻末の四コマでは、心愛のためにも殺しをやめると宣言している。
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