十津川の上司とは? わかりやすく解説

十津川の上司

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:35 UTC 版)

十津川警部シリーズ」の記事における「十津川の上司」の解説

三上(みかみ) / 三浦(みうら) 演 - 【土曜ワイド劇場川辺久造(#26・#28・#30・#32) ⇒ 夏八木勲(#45) / 【火曜ミステリー劇場鈴木瑞穂加藤和夫 / 【月曜名作劇場西岡德馬 警視庁刑事部部長年齢54歳大阪府出身。T大卒業のキャリア組21年前は松江警察署署長務めていた。それから警視庁捜査一課長経て部長となったひとたび事件起これば自ら本部長となり、会議にも頻繁に顔を出す基本的に十津川たちを褒めたねぎらったりすることはないが、機嫌がいい時は珍しく褒めたりする。十津川のことは「警視庁で最も優秀な刑事」「将来警視庁背負って立つ人物」と高く評価している(『十津川警部標的』)。 体格はスマートで背が高く背広着た姿は警察官というよりは高級官僚のような印象である。また顔付き相まって厳格な雰囲気醸し出している。ただし後の作品では「小柄」と描写されるようになり、時限爆弾前にした時は十津川抱き抱えてもらって逃げ果せことがある面子重んじるため「自衛隊借り作るなど以ての外」と考えている。 怒りっぽい性格感情がすぐ表情に出る。慎重居士だが容疑者クロ断定した十津川逮捕急かせるなど性急なところがある反面マスコミ叩かれるなどして一度弱気になるとどこまでも臆病になってしまう。容疑者として見ていた人物が実は無実だったと知り十津川保護呼びかけようとした際は「捜査方針間違い公言するようなものだからマスコミには容疑者罠に掛けるために呼びかけるということにして面子守ろうとした。また警視庁内で自殺者出た時は、マスコミから叩かれるのを恐れて自殺者葬式欠席している(結果的に本多十津川に対応を押し付けてしまった)。一方で実直実務的なところもあり、上からの圧力に目を瞑ったりなど、それは十津川認めている。他にも記者会見での発表や、県警対す捜査了解なども彼の仕事である。また殺人犯友情裏切って相手殺した知った時には義憤駆られた姿を見せることもあり、亀井刑事にも通じ一面を持つ。その他、容疑者同情して「もしも犯人境遇悪くなければこんな事件は起こらなかったのだろうか?」と十津川言った時は、「捜査にそんな感情は邪魔でしかなく、実現しなかった可能性を語ることに意味はない」ときっぱりと言われている。恋愛男のロマン的なものに対して理解があり、「若い頃女性格好よく助け自分夢見たことがある」「十津川君は頭が固いから男女恋愛疎い」という旨の発言したことがある。 推理力があるので十津川捜査方針疑問突っ込みなどをよく行う。自分推理を口にする時は自信満々披露するが、大抵は的外れなので十津川指摘される機嫌悪くする。他にも「〇〇犯人違いないから逮捕しろ」と勇み足踏んでも「状況証拠しかないから逮捕状下りない」と十津川に諭され怒鳴るのが定番。ただし十津川勇み足踏んで絶対に〇〇犯人です。推理自信あります」という時は逆に不安になる姿も見せる。 十津川本多からの評価は「ウチ部長気が弱い」と共通しており、警察幹部による殺人起きた時は「部長相談して捜査許さない」として本多責任になる形で独自捜査をされてしまっている。とはいえ別の事件警察幹部疑い掛かった時は、十津川からスパイ頼まれ期待しないでくれ」と渋々ながらもやるべきことはやっている。 十津川からの評価は「少々頼りないところもあるが金で転ぶ人間ではない。だから信頼している」「嘘がつけない人間」「自分亀井刑事だけでは暴走してしまうから誤認逮捕避けるためにも三上のような慎重な人間は必要」「部下想い」「圧力簡単に屈する人間ではない」。ただし当初は「三上煙たいと思うことがある三上がいなければ事件はもっと早く解決するはずだ」と考えていた。 『十津川警部決断』では主要キャラクターとして登場しており、三上様々な姿が見られた。十津川が「一週間以内犯人逮捕できなかったら責任を取るということ辞表預かっていたが、期日過ぎて犯人逮捕連絡がなかったので辞表の処理に困っていた(十津川亀井にはこのことを忘れられていたようである)。 十津川捜査方針反対の声を出すことが多いが、妥協してチャンス与えることから十津川にはある意味尊敬されている。ただし中立的な立場を貫くことが多く十津川同僚の罠によって殺人容疑掛かった時は、十津川逮捕待ったを掛ける一方で同僚刑事処分することもできなかった(これは三上というより上からの意向強く働いた結果とのこと)。亀井には「玉虫色」と陰口言われている。 将来政界に進出することを考えており、政治的な行動をとることもある。保守系議員知り合いであり、暴力団の抗争阻止の際には助力求めたこのため政治家警察幹部OBからの圧力には滅法弱く十津川捜査中断別の事件担当させるなど)を命じたことも一度二度ではない。ただし十津川亀井捜査によって元警察幹部犯罪知った際は、戸惑いながらもマスコミの的になるのを承知逮捕踏み切った犯罪者との取引決し行わず政治的な圧力に関しても「状況証拠があればそんなもの無視して捜査続ける」と十津川述べている。また代議士から圧力を掛けられても内心では腹を立たせているため、十津川強引に止めるようなことはしない十津川のことは「たとえ秘密知ったとしてもそれを口外しない人間」として見て信頼しており極秘任務命じたことがある。また首相から「信頼できる刑事内密に寄越してほしい」と頼まれた時も真っ先十津川亀井を向かわせている。 十津川潜入捜査をすることになった時は、彼の身を案じるよりも捜査上手くいくかどうかの方を気にかけていた(この時、十津川の方は「刑事部長として当然の心配だ」と気にしていなかった)。しかし十津川怪し正気無くした時は亀井と共に病院駆けつけるなど、根柢部分では部下の身を案じている。また亀井息子健一誘拐され犯人逮捕の決め手となった証拠物件との引き換え要求された時も「犯人取引してもいい」と述べている。また警察官犯罪組織人質取られた時は「強制捜査を行う」と勇ましいことを言いながらも結局踏ん切りはつかなかった。 十津川誤った推理から先走り三上通さず副総監逮捕状請求依頼し誤認逮捕してしまった時は「辞表用意しておけよ」と冷たく突き放している。しかし十津川捜査から外さなかったり、普段はやらないような金銭的支援会計掛け合った)を行うなど本心のほどは定かではない。 『「裏切り」』では汚職警察官悪事隠蔽するべく工作走り共犯者脅して嘘の証言をさせたり、代議士頭を下げたりして回っていた。だがそのやり方では汚名着せられ刑事無実証明されないため十津川反旗を翻されてしまう(三上刑事一人より警察全体威信優先した)。十津川汚職警官犯罪を知る者からその証拠品提示され買い取るなら渡す。買わないなら新聞社に送る」と取引誘われるが、三上態度から「何もしない」と決めていたため拒否結果三上思惑とは裏腹にすべてが明るみ出てしまった。 『特急「富士」に乗っていた女』で北条早苗殺人容疑逮捕された際は、亀井提案偽物を見つけるべくマスコミ協力を仰ぐ。しかし「でっち上げ」だと頭から決め付け信用しなかったため、怒った三上は「もしそうなら自分辞職する」と強気に出てマスコミ驚かせた。 これらのことから一貫して目先の手柄面子よりも人命優先する人物である。ただその想いカラ周りすることも少なくなく、なかなかいい格好できない2010年代から相手代議士でも幹事長でも一歩も引き下がらず捜査許可したり、十津川推理聞いてすんなり納得するなど物わかりのいい上司になって来ている。ただし『近鉄特急殺人事件』などでは「傲慢意地悪だが気の弱いところがあり、捜査行き詰まる十津川たちに丸投げしてくる」「十津川無茶な議論振って楽しんでいる」といった表記見られた。 妻は昭子(あきこ)。愛妻家のようで妻に危険が迫った時は青褪めたり、妻の可愛らしい言動思い返して和んだりしている。杉並区阿佐ヶ谷在住。酒は飲めないかつては喫煙者だった(話をもたせる為に喫煙していた)が、身体に悪いものはすべてやめたとして現在は吸っていない。 一部作品では三浦という苗字になっている。 宗美智子コミカライズ版では、得意げに推理披露して十津川に穴を指摘される目が点になったり、十津川未解決の事件首を突っ込むのを素直ではないながら認めたりと、原作比べて親しみ持てるキャラクターになっている。大舞キリココミカライズ版では、40代くらいの細身男性として描写されている。原作以上に怒りっぽいが、怒鳴るというよりは慌てているという感じ振る舞いなので若干コミカル描かれている。政治的圧力に対して原作では青ざめた表情捜査中止告げたのに対しコミカライズ版では納得いかない表情黙っているというものに変えられている。 本多時孝(ほんだ ときたか) 演 - 【土曜ワイド劇場鈴木瑞穂(#7#・8#・#11・#15) ⇒ 平泉成(#34-#37) ⇒ 矢島健一(#59・#61) / 【月曜名作劇場六平直政 警視庁捜査一課課長年齢50歳(ただし「45歳大学同期がいる」と書かれたこともある)。既婚者子供二人いる。十津川結婚する時には仲人をした。 三上とは対照的に温厚な性格部下の中では十津川を一番信頼している。十津川私的な理由行動することを「三上部長知ったら怒るぞ」と言いながらも黙認している。三上刑事部長ほどではないがマスコミの目は気にしている。しかし十津川同様に隠蔽をよしとしない高潔な精神持ち主であり、「警察官犯罪」を隠蔽一部情報ボカす)しようとした三上意見したこともある。 十津川三上捜査方針対立した時は、間に入って妥協案を提案するなど仲裁役を務めることも。また元警察OB直接乗り込んできて十津川圧力を掛けた時は「十津川君は県警要請応えただけ」と擁護している。捜査一課捜査忙し時に別件捜査依頼三上から命じられた時は、かなり気に病みながら十津川に頼むなど中間管理職ながらの気苦労抱えている。 『特急「白鳥」十四時間』では亀井を守るために部下連れて列車乗り込んだ十津川代わり捜査本部指揮執り田中小林と言った刑事たち滞りなく指示出している。集めた情報から推理進め黒幕過去暴くのに一役買った一部作品では本田という苗字になっている。 宗美智子コミカライズ版では、厳めしい表情人物変えられており三上より威厳のある見た目になっている。しかし厳し人物というわけではなく、十津川勢い押されて参るというシーン描かれている。大舞キリココミカライズ版では、当初肥満体型の温和な中年として描写された。原作以上に温和であり、捜査方針変えない十津川静止できない苦労人となっている。後に三上よりも老けた見た目変更され、人のいい部分ありながら刑事らしい目つきをするという二面性見せようになった

※この「十津川の上司」の解説は、「十津川警部シリーズ」の解説の一部です。
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