めいおう‐せい〔メイワウ‐〕【冥王星】
冥王星(めいおう・せい)
アメリカの天文学者・トンボーが海王星より外側にある天体として1930年に発見した。太陽-地球間の40倍にあたる平均半径の楕円軌道を148年かけて一周する。従来、太陽系における9番目の惑星という地位にあった。
冥王星は、太陽から非常に遠い場所にあるため、これまでは地上の望遠鏡からの観測しかできなかった。2006年1月にNASAが打ち上げた人工衛星「ニュー・ホライズンズ」は、2015年の夏ごろ冥王星に最も接近し、表面の写真など詳細なデータを収集する予定だ。
プラハで開催された国際天文学連合(IAU)の総会で、これまであいまいにされていた惑星について、(1)太陽の周りを回り、(2)自己重力で球形を保ち、(3)周回軌道上に他の天体が存在しないもの、という定義が採択された。
冥王星の周回軌道上には小惑星が多数存在し、条件(3)を満たさないため、惑星から格下げされた。今後、冥王星のような天体を矮惑星 (dwarf planet) と呼ぶことになった。
(2006.08.28掲載)
冥王星
名称:冥王星
属する銀河:銀河系
衛星:カロン
到達・観測した探査機:現在、惑星探査機の到達・観測は行われていません。
大きさ:直径約2,274km(地球の約0.18倍)
太陽からの平均距離:59億1,510万km
公転周期:247.796年
自転周期:6.39日
質量:0.0022(地球=1)
平均密度:2.13g/立方cm
赤道重力:0.07(地球=1)
天王星と海王星の軌道が理論値と合わないことから、19世紀末より海王星の外側に太陽系第9番目の未知の惑星が存在すると考えられていました。1915年には 、アメリカの天文学者パーシバル・ローウェルが冥王星の存在を発表。その後、ローウェル天文台のトンボーによって1930年2月18日に発見されました。ギリシャ神話から「プルート」(冥界の王)と名付けられました。岩石質の惑星で、おそらく氷と凍結したメタンでおおわれているだろうと考えられています。1978年に衛星のカロンが発見され、その運動などから冥王星の質量と直径は明らかになりましたが、大きさは地球の月の約3分の2と小さく、約40天文単位という遠方に位置しているため、まだわからないことが多い未知の惑星です。
2006年8月末にチェコのプラハで開催された国際天文学連合総会で、天文学者は惑星を科学的に明確に定義しました。
(1)太陽の周りを回っていること。
(2)十分重く、重力が強いため丸いこと。
(3)その軌道周辺で圧倒的に大きく、他の同じような大きさの天体が存在しないもの。
1992年、冥王星と同じような天体が似たような場所に次々と発見され、その数は1,000個を超えています。また、2005年には冥王星より大きな直径を持つ天体2003UB313が発見されていることなどから、冥王星は(3)の条件に当てはまらず、惑星の仲間ではないと決議されました。(1)と(2)の条件を満たし、また衛星ではない天体を「準惑星」と呼んでいます。冥王星、2003UB313、それに現在までに発見された小惑星で最大のセレスも、この分類に含まれています。
冥王星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/31 14:01 UTC 版)
冥王星(めいおうせい、134340 Pluto)は、太陽系外縁天体内のサブグループ(冥王星型天体)の代表例とされる、準惑星に区分される天体である。1930年にクライド・トンボーによって発見され、2006年までは太陽系第9惑星とされていた。しかし他の8惑星と比べて離心率のある軌道と黄道面から傾いた軌道傾斜角を持つ。直径は2,370キロメートル[2] であり、地球の衛星である月の直径(3,474キロメートル)よりも小さい。冥王星の最大の衛星カロンは直径が冥王星の半分以上あり、それを理由に二重天体とみなされることもある。
- 1 冥王星とは
- 2 冥王星の概要
冥王星
出典:『Wiktionary』 (2021/10/04 10:09 UTC 版)
固有名詞
発音(?)
- めーおーせー
ただし、しばしば
翻訳
関連語
「冥王星」の例文・使い方・用例・文例
- 冥王星の衛星のカロンは逆行していることで知られている。
- 冥王星は楕円形の軌道をしている.
- 冥王星の軌道の外側で太陽の周りを巡っているとされる巨大な彗星群
- 小惑星帯(木星、土星、天王星、ネプチューン、冥王星)の外に軌道がある大惑星
- 冥王星は1930年にクライド・トンボーによって発見された
- 岩と氷の小惑星、冥王星の4分の3ほどの大きさ、2003年に発見された
- 米国の天文学者で、冥王星を発見した(1906年−1997年)
- 冥王星という天体
- それは第9惑星の冥王星よりも大きく,太陽からの距離も遠い。
- ブラウン博士は,新惑星は冥王星の大きさの約1.5倍あり,第10惑星と呼ばれるのに十分な大きさだと語っている。
- 冥王星は76年前の発見以来,第9惑星とみなされてきた。
- 今後,冥王星を含むそのような天体は「dwarf planet*」と呼ばれる。
- IAUは,冥王星を惑星のままとし,カロンや他の2つの天体を加えて計12の惑星とする案を否決した。
- それは,冥王星とカイパーベルト天体を調査するため,2006年に米航空宇宙局(NASA)によって打ち上げられたものだ。
- その領域には多数の彗(すい)星(せい)や冥王星のような準惑星が数個含まれている。
- ニューホライズンズから送られた画像により,冥王星のもやの層が青いことがわかった。
- 冥王星では,微粒子はより大きく,すすに似たものであるとみられている。
- それは「分光組成マッピング装置」と呼ばれる特別な機器を使い,冥王星に水の氷が露出している小さな領域を多数見つけた。
- 冥王星がこれほど詳細に観測されたことは今までにない。
冥王星と同じ種類の言葉
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