モミとは? わかりやすく解説

もみ【鼯鼠】

読み方:もみ

ムササビ古名。〈和名抄


もみ

(かえる)。また、それを調理したもの。

蟆(かへる)を煮て上味(よきあぢはひ)とす。名づけて—といふ」〈応神紀〉


もみ【×樅】

読み方:もみ

マツ科常緑大高木。日本特産で、本州四国九州山地自生樹皮黒灰色。線形で、小枝に2列に密生する6月ごろ、黄色円筒状の雄花雌花とが開花し果実松かさ直立してつく。材は軽く建築・家具のほか(ひつぎ)などに多用されパルプ原料にもする。もみのき。もむのき。


もみ【×籾】

読み方:もみ

脱穀の後、籾摺(もみず)りする前の、外皮包まれたままの米。もみごめ。《 秋》「老いし母怒濤前に—平(なら)す/三鬼

籾殻(もみがら)」の略。

[補説] 「籾」は国字

籾の画像
脱穀する前の籾

もみ【紅/紅絹】

読み方:もみ

ベニバナをもんで染めるところから》紅(べに)で染めた無地平絹女物長着胴裏袖裏用いる。もみぎぬ。


妄榧


紅絹

読み方:モミ(momi

紅色染めた薄手絹地


もみ

別名:モミ
【英】:Abies firma
(マツ科)


本州中南部から四国九州、さらに屋久島まで分布します。比較的低い山地にツガ一緒になって、モミ、ツガを形つくっていますので、天然あるよう山歩き道沿いでよく見かけます。モミの同類のものとして、北海道トドマツありますが、その他の地域には、ウラジロモミシラベアオモリトドマツなどが生育しています(トドマツ参照)。モミの生育地比較的われわれの生活圏に近いためか、木材用に早くから伐採されることが多く、今では蓄積が大変少なくなっています。かつて東京近辺には、モミが数多く見られ墓前供える卒塔婆そとうば)の製造業あり、かなり繁盛したことが知られています。一般的に、幹の形が悪くどちらかというとタケノコ型に近いといえます

木材
心材と辺材ともほとんど白色で、そのため、白い木材好きな日本人によって、種々ののまわりにある品物にして用いられ来てます。またほとんど臭いがありませんので、食品接するものにも多く用いられます。また、白木のままで清浄な感じ木材神聖な感じ与えということで、冠婚葬祭関連した道具用によく使われてきていますが、モミはその中の代表的なものいえます。しかし現在では、モミ類の蓄積減り、ほとんどが、北米産あるいはソ連産の同類木材によって代替されています。気乾比重は0.35~0.44(平均値)~0.52です。年輪内の細胞の形の違いはかなり大きく年輪がはっきりとしており、肌目は粗くなっています。その他、やに壷、入皮、あてなどの欠点が出易く大きい節があります

用途
建築建具包装器具卒塔婆そとうば)、蒲鉾の板、パルプ材などに用いられます。


読み方:モミ(momi

まだ脱穀していない米。玄米


蝦蟇

読み方:モミ(momi

アカガエル異称


毛朱

読み方:モミ(momi

モモンガ別称
齧歯目ムササビに似る


毛美

読み方:モミ(momi

モモンガ別称
齧歯目ムササビに似る


妄榧


読み方:モミ(momi), モミノキ(mominoki), モムノキ(momunoki)

マツ科常緑針葉高木園芸植物

学名 Abies firma


毛美


読み方:モミ(momi

イネの穂から落としたままのもの

季節

分類 人事


モミ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/16 06:15 UTC 版)

モミ(樅[4]学名: Abies firma)は、マツ科モミ属常緑針葉樹である。日本特産種で、日本に自生するモミ属で最も温暖地に分布し、その北端は秋田県、南端は屋久島に達する。


  1. ^ Conifer Specialist Group 1998. Abies firma. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.
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  21. ^ 草野俊助 (1900) つくばね(Buckleya Quadriala B. et H.)ノ吸根(Haustorium)ノ構造(承前). 植物学雑誌14(165), pp. 263 - 268. doi:10.15281/jplantres1887.14.165_263
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  24. ^ 中静透 (2003) 冷温帯林の背腹性と中間温帯論. 植生史研究11(2), pp. 39 - 43. doi:10.34596/hisbot.11.2_39
  25. ^ 辻井達一 1995, p. 27.


「モミ」の続きの解説一覧

モミ(Fir)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:43 UTC 版)

ハリー・ポッターシリーズの用語一覧」の記事における「モミ(Fir)」の解説

モミの木は、回復力きわめて高い。その木材作ったが、耐久力と強い決意持った者を真の持ち主に選ぶのはもっともである。気まぐれ決断力のない者が使うと、粗末な道具にしかならない。ガーボルド・オクタビウス・オリバンダーがモミの売った魔法使い 3 人が、その後そろって命の危機見舞われながらも無事に生き抜いた。そのため、彼はいつもモミの木を「生き残りし者の」と呼んでいた。

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モミ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 13:58 UTC 版)

補陀寺 (気仙沼市)」の記事における「モミ」の解説

樹齢500年とされる巨木で、気仙沼市から天然記念物指定されている。 本堂 モミの木

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モミ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 03:57 UTC 版)

ポケットモンスター ダイヤモンド・パールの登場人物」の記事における「モミ」の解説

緑色の髪をした穏やかな女性ハクタイの森越えるために主人公協力することになる。彼女のみストーリー中に必ずタッグを組まなくてはならない

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