アニミズムとは? わかりやすく解説

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アニミズム【animism】

読み方:あにみずむ

自然界諸事物に霊魂精霊などの存在認めこのような霊的存在対す信仰英国人類学者タイラーは、これを宗教の起源とした。→アニマティズム


アニミズム 【animism】

原始宗教神秘的信仰形態一つ自然界あらゆるものに固有の霊魂があるとする信仰万物魂論自然界あらゆるものに(無生物にも)生命活力があるとみるアニマティズムから進んであらゆるものに、それ自身霊魂宿っていると考え、諸現象はその意志働きよるものとする信仰。そのためにそれらに供物捧げ礼拝するタイラーは、これを宗教の起源とした。→ アニマティズム タイラー プレアニミズム

アニミズム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/26 23:13 UTC 版)

アニミズム英語: animism)とは、生物無機物を問わないすべてのものの中に霊魂、もしくはが宿っているという考え方。19世紀後半、イギリス人類学者エドワード・バーネット・タイラーが著書『原始文化』(1871年)の中で使用し定着させた。


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    Vedic Hinduism”. Harvard University. pp. 3 (1992年). 2021年6月29日閲覧。: "... これらをベーダ系ヒンドゥー教と呼ぶのは形容矛盾(撞着語法)といっても良い。なぜなら、ヴェーダ宗教は、一般にヒンドゥー教と呼ばれているものとは非常に異なっているからだ。少なくとも、古ヘブライ語の宗教が中世や現代のキリスト教の宗教とは異なるのと同様である。しかし、ヴェーダ宗教は、ヒンドゥー教の前身として扱うことができる。"
    See also Halbfass 1991, pp. 1–2
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アニミズム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/21 01:55 UTC 版)

チャン族」の記事における「アニミズム」の解説

チャン族古代羌族時代から脈々と受け継がれてきた原始宗教である精霊・多神崇拝(アニミズム)を信仰している。彼らの精霊・多神崇拝というのはいわゆるアニミズム的観念であり、全ての人間には霊魂宿っていて、それが外界物事推し及ぼしあらゆる物,場所に精霊存在し行動していると考えたしかしながら歴史的に他の外来宗教流入によってアニミズムにいくらかの影響があり、とくに1月9日の「上元会」、4月8日の「仏祖会」、7月19日の「玉皇会」といった道教行事強制されたこともあった。 彼らの宗教多神教であるため、数多くの神が存在するその中でも彼らがもっと崇拝してきたのは「天神太陽神)」である。天神万物主宰し人間家畜禍福を及ぼす神であると考えられた。この天神主神として山の神火の神,羊の神,水の神土地の神続き全部10種類もの神が存在するが、「万物有霊」の考えから「着物の角」から「体の垢」、「吐息」にいたるまで、ありとあらゆる万物に霊が宿る信じられている。このように形あるものから形のないものまで崇拝するのであるが、形のない神々に対しては「白石神」といって石英をその神々見立てて崇拝する。これは彼らの「白石伝説」に基づく考えのであるが、伝説では強敵の戈基(ガァチィ)人を神の啓示によって倒したチャン族戦勝記念して神を祀ろうとしたが、神に形がなかったため、夢(神の啓示)で見た石英を神の象徴として崇めるようになったという。この「白石伝説」はチャン族儀式で必ずシャーマンによって唱えられ、彼らの神話として語り継がれてきた。 チャン族宗教欠かせないのがシャーマン(巫師)である。シャーマンチャン族言葉で「許(シュイ)」と呼ばれ生産にも従事している宗教職能者であり、神と通交し、悪魔とも接触するので、人々祀る神々以外に彼自身保護神を持っている。彼は民族歴史伝説通じさまざまな神話物語故実由来など暗誦しており、各種の記録されていない呪文唱えることができ、神通力発揮する法器をもっていた。そのため人々は彼が自然を自在に操る才能備え風雨を呼ぶことができ、家畜作物繁殖させ、運命吉凶変える能力をもっていると信じたシャーマンはさらに医者でもあり、どのような病気治療できるとされた。それゆえシャーマン長年わたってチャン族社会生活重要な地位占め人々精神上の指導者というべき存在であったシャーマン徒弟制によって養成され経典がなく、一切呪文師匠口伝にたよる。弟子数人制限はなく、伝授多く夜間挙行される。その時間は労働後の余暇でもあり、神秘性添え時間でもあった。その学習通常3年ないし5年要するが、全ての呪文暗誦して使用することができ、一切儀式熟知すれば「謝恩儀礼」を挙行して正式に「卒業」申し渡される。その時になると弟子師匠宴会招き、靴,靴下衣裳などを謝礼として師匠に贈る。師匠法器一式弟子贈り弟子独立することを許可する

※この「アニミズム」の解説は、「チャン族」の解説の一部です。
「アニミズム」を含む「チャン族」の記事については、「チャン族」の概要を参照ください。

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