アスペルギルス‐しょう〔‐シヤウ〕【アスペルギルス症】
アスペルギルス症
アスペルギルス症
アスペルギルス症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/23 02:30 UTC 版)
アスペルギルス症 (英: aspergillosis) とはアスペルギルス属の真菌を原因とする種々の真菌症疾病の総称で胞子の吸入と体内での増殖が原因の日和見感染症。アスペルギルス属の胞子は環境中に広く存在することから、ほとんどのヒトが毎日吸入しており、免疫に障害のあるヒトや家畜ではアスペルギルス症に進行する事がある。一般的な原因菌はアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)であるが、A.flavusやA. nigerでも発生することがある。発症には、原因菌により生産されるマイコトキシンの一種のグリオトキシンが関与していると考えられる[1]。
- ^ 亀井克彦、落合恵理「住宅環境に生息する病原性カビ, 特にマイコトキシン産生カビによる真菌症について」『マイコトキシン』第58巻第1号、日本マイコトキシン学会、2008年1月31日、47-51頁、doi:10.2520/myco.58.47、NAID 10021920382。
- 1 アスペルギルス症とは
- 2 アスペルギルス症の概要
アスペルギルス症(カビ性肺炎)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 17:15 UTC 版)
「コウジカビ」の記事における「アスペルギルス症(カビ性肺炎)」の解説
Aspergillus属のうち、A. fumigatusやA. flavus、A. nigerなどの一部のものはヒトに対する病原性を持ち、肺や外耳道、鼻腔など体の内部に感染(深在性感染)することがある。これらの一連のカビによる感染症をアスペルギルス症あるいはカビ性肺炎と呼ぶ。なかでも肺に感染したものは、肺アスペルギルス症と呼ばれ、治療が困難であるため医学上重要である。これには肺結核患者の肺に生じた空洞内で菌塊を形成するアスペルギローマや、白血病末期などに肺実質内で菌糸が増殖するアスペルギルス肺炎が含まれる。この他、本菌は皮膚に感染(表在性感染)することもあるが、多くの場合これらアスペルギルスによる感染は日和見感染であり、健常者が発病することは比較的少ない。また、A. oryzae は職業性アレルギー原因菌であり、JISの抗カビ効果規格試験において指定菌となっている。 A. fumigatusは鳥類では気嚢、ウマでは喉嚢に感染しやすい。 この他、ある種のコウジカビの胞子はアレルゲンになり、アレルギー性気管支炎の原因の一つであることも知られている。また、食品中でマイコトキシン(カビ毒)を作ることも医学上の問題である。 詳細は「マイコトキシン」を参照 ヒトの感染症については、 詳細は「アスペルギルス症」を参照 ウシの感染症については、 詳細は「牛アスペルギルス症」を参照
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アスペルギルス症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 14:57 UTC 版)
ガラクトマンナン抗原と抗アスペルギルス沈降抗体が、補助診断で用いられる場合がある。肺アスペルギローマや慢性壊死性肺アスペルギルス症などの慢性アスペルギルス感染症では、ガラクトマンナン抗原は検出され難く、抗アスペルギルス沈降抗体を検出することで臨床診断の参考にできるとされている。ガラクトマンナン抗原特にプラテリアアスペルギルスでは、タゾバクタム/ピペラシリン投与、クラブラン酸/アモキシシリン投与、ビフィドバクテリウム属の当館内定着、C.neoformans galactoxylomannan、大豆タンパク質を含む経管栄養などで測定結果が影響を受ける。
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アスペルギルス症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 14:57 UTC 版)
アスペルギルス症は全身抵抗衰弱患者に日和見感染症として発生する例が多いものの、気道や肺に局所に何らかの基礎疾患や既存の障害を有すると健常者でも発症する。特に肺アスペルギローマや慢性壊死性肺アスペルギルス症は自覚症状に乏しく、検診で発見される場合もある。胸部Xp写真では肺尖部の胸膜肥厚で発見されることが多い。 肺アスペルギローマ 肺アスペルギローマは原則として、肺に既存の病変(主に空洞性)が存在する患者に発症する。肺アスペルギローマを発症する既存の肺病変としては、陳旧性肺結核が最も多い。その他気管支拡張症、肺嚢胞、胸部術後などでも発症する。喀血、血痰認められることも有るものの、長期間無症状のことが多い。外科的切除が原則であり、切除不能例では抗真菌薬の全身投与がされる。アスペルギローマを有する患者で有症状の場合は、慢性壊死性肺アスペルギルス症(CNPA)の基準に合致しないか検討が必要である。 慢性壊死性肺アスペルギルス症(CNPA) 慢性に経過する肺アスペルギルス症のうち以下の5つを満たした場合は、慢性壊死性肺アスペルギルス症(CNPA)と診断する。下気道症状を有する、新たな画像所見がある。血清または新金額的または病理組織学的にアスペルギルス感染症が示される、一般細菌感染症などの疾患で充分に説明ができない、炎症反応の亢進がある。炎症反応の亢進が無くとも、アスペルギルス症による進行性の病変と判断したら治療を考慮する。 侵襲性アスペルギルス症(IPA) 急激な発熱、全身倦怠感などの全身症状に加えて、咳嗽、喀痰、血痰、呼吸困難などの呼吸器症状が認められる。症状は一般的に急速に増悪する。死亡率は極めて高い。 アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
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