『三国志演義』中の諸葛亮とは? わかりやすく解説

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『三国志演義』中の諸葛亮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 06:03 UTC 版)

諸葛亮」の記事における「『三国志演義』中の諸葛亮」の解説

詳細は「三国志演義の成立史#諸葛孔明」を参照 小説『三国志演義』の中で、その名前を字で記載されているのは玄徳劉備)と孔明諸葛亮)のみである(このほか関羽も字の「雲長」や「関公」などと呼ばれて関羽」と記されることはない)。 『初学記』巻二十五に引く『語』では、諸葛亮が白い輿に乗り巾をかぶり羽扇を手に軍を指揮した描写されているが、『三国志演義』ではさらにイメージふくらまされ、綸巾を戴き羽扇を手にして四輪車乗り鬼神天候をも操り、敵の意図全て事前に察知し天文をもって人の生き死にを知る事が出来るといったほぼ完璧な人物として描写されている。この描写について批判もあり、魯迅などは「人物描写至ってすこぶる欠点がある。劉備温厚な人格者として表現しようとしてむしろ偽善者じみているし、諸葛亮知恵者として表現しようとしてむしろ化け物じみてしまっている」と述べている。 諸葛亮事跡に関して『三国志』と『演義』との主な相違点挙げる。 『演義』では曹操南下もくろみ夏侯惇10万の兵を付けて派遣するが、諸葛亮作戦でこれに大勝した、またこの時に関羽張飛諸葛亮対し反抗したが、孫武の策を使い従わせた、となっているが、実際にはこの戦い諸葛亮劉備軍参加する前の話である。 赤壁の戦いに於いて前述通り諸葛亮はあまり目立った事はしていないが、『演義に於いては重要な役割演じている。非戦論主張する張昭ら呉の重臣達と論戦し、全て言い負かし沈黙させる非戦論に傾いていた孫権周瑜説得して交戦向かわせる『三国志』徴すれば周瑜最初から抗戦主張していた、田横最後を例に挙げ孫権説得している)。 戦い始まってから周瑜諸葛亮才能恐れるようになり、諸葛亮に対して10日で矢10万本を手に入れと言う無理難題突きつけ殺そうとしたが、諸葛亮出た夜に曹操軍夜襲仕掛け曹操軍放った矢を鹵獲して帰った裴松之注見られる孫権逸話利用したものと言われる)。 曹操軍火攻めにすると決まったものの北西の風しか吹かずこのままでは火を点けてもその火が自分達に返ってくる事がわかり、周瑜悩んでいた。そこで諸葛亮は壇を築いて祈祷し東南の風を吹かせ曹操軍焼き討ちにしたことになっている赤壁の戦いでの敗戦後曹操敗軍旧恩により見逃した関羽軍律照らし斬ろうとするも、劉備とりなし免じる関羽曹操を見逃すことを知っていたが、規律厳しさ公平さ知らしめるべく意図的に行ったとされる赤壁以後荊州争奪戦に於いて周瑜曹操残党軍を攻めてこれを打ち破るが、諸葛亮はこの隙を突いて曹操軍の城を占領し諸葛亮先んじられた事で怒った周瑜持病悪化するその後周瑜は蜀を取るからと偽って荊州入り、隙を突いて荊州占領しようと図ったが、全て諸葛亮看破され、再び怒った周瑜は「既生瑜、何生亮」(天はこの世周瑜を生みながら、なぜ諸葛亮をも生んだのだ!)と叫びそのまま持病悪化して死去したと展開だが、これらも『三国志』本伝には記載はない。 北伐馬謖失策により蜀軍総崩れ敗北し魏軍追っ手司馬懿らを目の前に諸葛亮自らが城壁の上で琴を弾く「空城の計」を使い城壁の裏大軍がいると勘違いした司馬懿諸葛亮恐れて撤退した。これは魏・西晋郭沖諸葛亮評価した五つ故事記述見えるが裴松之はこれを作り話であるとしている。 『演義李卓吾本では北伐中、諸葛亮魏延危険性察知し追撃してきた司馬懿を谷に誘い込んで魏延共々焼き殺そうとしたが、降ったことで失敗するその事原因となって魏延なだめるため「馬岱自分命令を守らなかったための手違い」として処理し馬岱一兵卒落とした最後北伐に於いて病状悪化した諸葛亮幕内祭壇築き寿命を延ばすべく祈祷を行うが、唐突に幕内入ってきた魏延がこの祭壇壊してしまい失敗し死去する諸葛亮没する時に大きな流星があり、司馬懿はこれを見て諸葛亮亡くなった事を悟り蜀軍に対して総攻撃かけようとする。ところが蜀軍には諸葛亮の姿があり、これに狼狽した司馬懿慌てて引き上げる。だが実はこの諸葛亮木像であった描いている。後に現地人間は「死せる孔明生ける仲達司馬懿の字)を走らすと言ったという(この台詞は裴注に引く『漢晋春秋』に見えるが、木像狼狽したというのは演義創作である)。

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