秋田総合車両センター南秋田センター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/18 17:01 UTC 版)
配置車両に記される略号
- 秋田総合車両センター南秋田センター所属車
- 旅客車・貨車 - 〈北アキ〉…東北本部を意味する「北」と、電略で秋田を意味する「アキ」から構成される。
- 機関車 - 〔秋〕…秋田を意味する「秋」から構成される。
- 秋田新幹線車両センター所属車
- 〈幹アキ〉[6]…新幹線統括本部を意味する「幹」と、「アキ」から構成される。
配置車両
主に秋田新幹線をはじめ、奥羽本線(新庄 - 青森間)・羽越本線(酒田 - 秋田間)・田沢湖線などで運行される車両が配置されている。
現状の配置車両はそれぞれの所属基地ごとに、過去の配置車両は在来線車両と新幹線車両に分けて記述する。
秋田総合車両センター南秋田センター
2023年4月1日現在の配置車両は以下のとおり[1][2][3]。
電車 | 気動車 | 機関車 | 客車 | 貨車 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
138両 | 61両 | 6両 | 0両 | 8両 | 213両 |
電車
- 583系(1両)
- クハネ583-17の1両のみ車籍が残る。
- 仙台車両センターから、それまで使用されていた編成の代替として転入してきた編成で、主に臨時列車で運用された。
- 2017年4月8日をもって運用終了[39]、秋田総合車両センターへ自走回送された。
- 編成の内、クハネ583-8は2017年9月2日付で廃車され[40]国内譲渡、モハネ582・583-106は2017年10月14日付で廃車され[41]、台北機廠への展示のために譲渡。モハネ582・583-100も2018年3月1日付で廃車となった[41]。
- E751系(12両)
- 701系(113両)
- 0番台:3両編成10本(N1 - N4・N6 - N10・N13編成)・2両編成27本(N11・N12・N14 - N38編成)
- 100番台:3両編成1本(N101編成)・2両編成3本(N102 - N104編成)
- 5000番台:2両編成10本(N5001 - N5010編成)
- EV-E801系(12両)
- 2両編成6本(G1 - G6編成)が配置されている。
- 2016年12月19日付で新製配置された交流架線式蓄電池電車。
- 奥羽本線・男鹿線(秋田 - 男鹿間)で運用され、2021年3月13日のダイヤ改正より男鹿線列車はこの車両に統一された[38][42]。
気動車
- キハ40形(9両)
- 500番台9両が配置されている。
- 500番台は五能線・男鹿線・津軽線で、1000番台・2000番台は男鹿線で運用されたが、EV-E801系およびGV-E400系気動車が配置されたため、運用が終了した[42]。
- 2021年度に500番台1両・1000番台1両・2000番台2両が廃車された[43]。
- 2022年度に500番台12両・2000番台2両が廃車された[44]。
- キハ48形(18両)
- 500番台10両、700番台2両、1500番台6両が配置されている。
- そのうち、ジョイフルトレイン「リゾートしらかみ」4両編成1本(くまげら編成、700番台・1500番台2両ずつ)と「クルージングトレイン」2両編成1本(500番台)が在籍する。
- 「クルージングトレイン」は元「リゾートしらかみ・青池編成」で4両編成を組んでいたが、2006年3月に中間1両(キハ48 1521)をくまげら編成へ組み込み、3両編成となる。
- 後述のHB-E300系の新・青池編成が登場したことから中間の1両(キハ48 1543)を旧・橅編成に組み込み、残った先頭車2両で新たに「クルージングトレイン」として使用が開始された。
- 2003年3月に3両編成で登場した旧・橅編成は、2010年12月に前述の中間車1両を組み込んだ。これににより「リゾートしらかみ」全編成の4両編成化が完了した。
- 旧・橅編成は、HB-E300系の新・橅編成が登場した後は一旦運休、2018年4月18日より「あきたクルーズ号」として運用再開したが、2020年9月1日に全車廃車となった。
- 「リゾートしらかみ」と「クルージングトレイン」以外の一般車両は、奥羽本線、五能線、津軽線で運用されたが、キハ40形同様に運用が終了した[42]。
- 2021年度に500番台3両、1500番台2両が廃車された[43]。
- 2022年度に500番台2両、1500番台3両が廃車された[44]。
- HB-E300系気動車(8両)
- 「リゾートしらかみ」青池編成1本・橅編成1本が配置されている。
- ハイブリッドシステム搭載の新型気動車で、青池編成は2010年9月21日に、橅編成は2016年6月6日にそれぞれ新製配置された。
- 青池編成の営業運転開始は2010年12月4日、橅編成営業運転開始は2016年7月16日である。
- GV-E400系気動車(23両)
- 両運転台車のGV-E400形11両、片運転台車のGV-E401形(トイレ付き)6両、GV-E402形(トイレなし)6両が配置されている。
- 2020年7月23日より新製配置され、同年12月12日より五能線で営業運転を開始[45][46]、2021年3月13日のダイヤ改正から五能線のすべての列車が本系車両で運用されている[42]。
- 2021年3月13日のダイヤ改正から奥羽本線(秋田 - 東能代、弘前 - 青森間)および津軽線(主に蟹田 - 三厩間[注 15])でも営業運転を開始している[42]。
- キヤE193系(3両)
機関車
- ED75形電気機関車(2両)
- 767号機・777号機が配置されている。
- 主に事業用工事列車(バラスト輸送)を牽引。
- 当センターに配置されていた775号機は、2007年5月末に配給列車として大宮総合車両センターへ回送され、鉄道博物館の開館後は同博物館の展示車両となった。
- EF81形電気機関車(1両)
- 136号機が配置されている。
- 首都圏との電車回送や臨時列車用の車両の回送を牽引する。
- 青森車両センターが盛岡車両センターと統合されたことにより、136号機が2016年2月2日付で、139号機が同年3月26日付で転入した[47]。なお、139号機はその後2017年3月4日付で田端運転所に転出した[48]。
- DE10形ディーゼル機関車(3両)
- 1187号機・1647号機・1759号機が配置されている。
- 主に事業用工事列車(バラスト輸送)や臨時列車を牽引する。
- かつては寝台特急の北上線迂回時や北上線経由の客車回送列車などを牽引したこともあった。
貨車
- ホキ800形(8両)
- バラスト輸送用ホッパ車。
秋田新幹線車両センター配置車両
2023年4月1日現在の配置車両は以下のとおり[6][22]。
電車 | 気動車 | 機関車 | 客車 | 貨車 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
168両 | 0両 | 0両 | 0両 | 0両 | 168両 |
- E6系(168両)
過去の配置車両
本節では、旧・秋田車両センター(←旧・南秋田運転所および旧・秋田運転所秋田支所)時代に配置されていた車両について記述する。なお、国鉄時代の旧・秋田運転区および旧・秋田機関区に配置されていた車両については割愛する。
(節全体の出典:『JR電車編成表』各年冬・夏[49]、『JR気動車客車編成表』各年[50]、『鉄道ファン』各年JR車両ファイル掲載号[51])
在来線車両
- 電車
-
- 485系電車(主に1000番台)
- 気動車
-
- キハ58形・キハ28形気動車(アコモデーション改造車)
- キハ58系・キハ28系・キハ22形気動車
- 客車
-
- 奥羽本線・羽越本線・男鹿線で運用された。
- 機関車(電気・ディーゼル)
-
- 電化前の奥羽本線や羽越本線で広く運用され、両線の電化後も1996年(平成8年)まで男鹿線の旅客・貨物列車用として配置されていた。
-
- ロータリー式除雪車。
-
- ラッセル式除雪車。
- 貨車
-
- 各所の貨物用秤の精度校正をするための検重車。複数の標準質量の錘を積んでいた。
- ケ11が配属されていたが、2001年4月3日に廃車されたことにより形式消滅している。
新幹線車両
- 2014年3月に秋田新幹線からは撤退。その後も東北新幹線「やまびこ」「なすの」の増結車として運用される0番台6両編成2本(R21 - R22編成)が残存していたが、2019年3月16日付で新幹線総合車両センターに転属した[55]。
注釈
- ^ a b 元々秋田機関区は秋田駅構内に存在していたが、1971年(昭和46年)8月の奥羽本線秋田 - 青森間交流電化および1972年(昭和47年)8月の羽越本線新津 - 秋田間電化(交流電化区間は村上 - 秋田間)に対応する交流機関車基地化のために、秋田操駅(現・秋田貨物駅)の秋田駅寄り(泉外旭川駅から南東の部分)の一帯を整備して、そこに秋田機関区機関車部門が移転(移転の正確な時期は不明)、同時にELとDLがそこに移転した[13][15]。また『鉄道ジャーナル昭和58年10月号』p.63には、秋田機関区に見る車両基地近代化の例として、昭和40年頃と昭和51年3月のそれぞれの秋田機関区の配線図が記載されているが、昭和40年頃の配置車両は「蒸気機関車32両、ディーゼル機関車25両、気動車54両配置」とあり、昭和51年3月の配置車両は「電気機関車79両、ディーゼル機関車24両」で前者にあった気動車の配置がなくなっている。これは、本稿の前身秋田運転区の開業は1971年3月5日で、秋田機関区気動車検修部門は秋田客車区と統合後、気動車は秋田運転区へ移籍したため[10]。さらに、両者を見比べると、明らかに周囲の配線の形が違う[13]ことから、時期は不明なものの、秋田機関区が秋田操駅へ移動していることがわかる[13]。
- ^ a b 秋田運転所秋田支所は、秋田機関区から分離されたが、敷地は旧・秋田機関区の敷地をそのまま使用した。これは、国鉄時代の秋田機関区の機関車運用を記載した『鉄道ファン1987年2月号』pp.45 - 46およびJR化後の秋田運転所秋田支所の機関車運用を記載した『鉄道ファン1990年12月号』pp.14 - 16の運用表で、所属基地から出区する場合、運用表には○印が記載されており、その駅が前者が「秋田操」[15]、後者が「秋田(貨)」[18]とそれぞれ記載されており、秋田操車場は後に秋田貨物駅に改称されているので、このことから旧・秋田機関区と、旧・秋田運転所秋田支所は同じ敷地にあったことを示している[15][18]。
- ^ 当センターと同じ設備形態をもつ車両基地として、山形新幹線(1992年(平成4年)7月1日開業)用車両を受け持つ山形新幹線車両センター(開業当時:山形電車区→旧・山形車両センター)がある。
- ^ いずれもJR秋田鉄道サービスが請け負っており、構内事務所建屋内と洗浄仕業庫内にそれぞれ営業所が置かれ、車両の仕業検査・交番検査などの業務や構内入換業務は構内事務所建屋内の営業所が、清掃作業業務は洗浄仕業庫内の営業所がそれぞれ担当している。
- ^ 鉄道ダイヤ情報2018年1月号p.71の構内線路配線略図に「実習線」との記載があり、それは構内のいずれの線路にも繋がっておらず、この線路が「秋田総合訓練センター」の線路である[9]。
- ^ その時点では、車両センターは秋田支社管轄で、新幹線車両のみが新幹線統括本部所属、車両センターに常駐する扱いとなっていた[6][20]。
- ^ 現地では、新幹線車両が配置された以降からそのように呼称しており、本節でもそれに倣って表記する[9]。
- ^ 2019年(令和元年)7月1日から検査周期が延長されたことによるもので、701系や気動車(HB-E300系、GV-E400系、キヤE193系)は対象外となっている[26][27][28]。
- ^ これらの検査も従来の保全体系であれば、秋田総合車両センターにて施工する検査だか、当センターではこれらの検査も施工できるような設備を検修庫内に持ち、社員の技術力を活かして、総合車両センターで実施する上位検査も当センター内でこなせるようにしている[23]。
- ^ 14系客車の座席車が最初に配置された基地で、東武鉄道のSL「大樹」で活躍している14系客車は、当初はこの地に投入されたものであった[11]。
- ^ この再編は、各部門の国鉄職員がそれぞれの会社へ分かれるためのもので、新会社発足時の移行を乗り切るための措置であった[17]。
- ^ JR貨物が継承した秋田機関区は、1994年(平成6年)12月3日に秋田総合鉄道部に改組された[32]。
- ^ 新製配置されたのはZ2編成(E611-2以下7両)で、量産先行車のZ1編成(E611-1以下7両)は2010年(平成22)年7月8日に新製、当時は新幹線総合車両センター所属、当センターへは2014年(平成26)年2月27日に量産化と同時に移籍した[6]。
- ^ 当初は仙台総合車両所(現・新幹線総合車両センター)で全般検査(車体保全)等を実施する予定であったが、前述のようになったため仙台入場の実績はない。
- ^ 車両送り込みの関係で、青森 - 蟹田も上下1本ずつ運行[42]。
出典
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- ^ 太田浩道 編「2019(令和01)年度下期 車両動向一覧 転属車両 東日本旅客鉄道」『JR電車編成表 2019夏』発行人 横山裕司、交通新聞社〈ジェー・アール・アール編〉、2020年5月15日、359頁。ISBN978-4-330-97219-0。
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