秋山ちえ子 秋山ちえ子の概要

秋山ちえ子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/30 04:37 UTC 版)

あきやま ちえこ

秋山 ちえ子
ひまわり社『ジュニアそれいゆ』第33巻5月号(1960)より
生誕 (1917-01-12) 1917年1月12日
日本宮城県仙台市
死没 (2016-04-06) 2016年4月6日(99歳没)
日本東京都目黒区
出身校 東京女子高等師範学校
職業 ラジオパーソナリティエッセイスト評論家
著名な実績 ラジオ東京(現TBSラジオ)『昼の話題』→『秋山ちえ子の談話室
45年間パーソナリティを担当
受賞 第2回日本エッセイスト・クラブ賞
第39回菊池寛賞
日本女性放送者懇談会25周年特別賞
東京都文化賞(1997年)
エイボン女性大賞(1999年)
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来歴・人物

宮城県仙台市出身[1]東京女子高等師範学校(現:お茶の水女子大学)を卒業後、聾唖学校の教師となる。この時、取材に訪れた川端康成と知り合い、北条誠を川端に紹介する。結婚後、中華民国に4年滞在。1948年(昭和23年)から1956年(昭和31年)まで、NHKラジオ番組『私の見たこと、聞いたこと』のレポーターを担当し、主婦の視点から見た日本の現状をわかりやすく説明した。1954年(昭和29年)にラジオ番組「私の見たこと聞いたこと」で第2回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞(書籍ではなく、ラジオ番組に対しての授与)。その後ラジオ東京(現TBSラジオ)『昼の話題』→『秋山ちえ子の談話室』のパーソナリティ1957年(昭和32年)から45年間担当した。1994年度(平成6年度)の日本女性放送者懇談会賞の日本女性放送者懇談会25周年特別賞を受賞する[2]

2002年(平成14年)に帯番組終了後も毎週日曜日に続編『秋山ちえ子の日曜談話室』として続いていたが、それも2005年(平成17年)10月2日をもって終了した。この番組について報道機関各社の説明では「当初から3年間限定と決めていましたし、どこかでパッとやめた方が自分の信条に合っています」としている。このラジオ番組の回想録「風の流れに添って(ラジオ生活57年)」が2005年(平成17年)10月2日の放送最終日に講談社より出版された。

2005年のラジオパーソナリティ引退後は後進の育成・訓導を行っていた。また2015年まで毎年8月15日終戦の日)に、ラジオで童話「かわいそうなぞう」の朗読を、『大沢悠里のゆうゆうワイド』(TBSラジオ)で継続していた[3]。『大沢悠里のゆうゆうワイド』の後継番組『大沢悠里のゆうゆうワイド土曜日版』では、2016年4月16日の放送分で、秋山の追悼特集を放送した。[4]また、2016年4月30日の「ゆうゆうワイド土曜日版」においての大沢悠里発言並びにネット配信[5][6]において、同年5月5日の21時より追悼特別番組を放送予定とアナウンスされた。

また、古巣のNHKでも2005年(平成17年)12月NHKラジオ第1放送きょうも元気でわくわくラジオ」に出演したことが縁で、2006年(平成18年)4月から2008年(平成20年)3月の放送終了まで、村上信夫司会週の放送回に不定期ながら出演している。この出演から、童話「かわいそうなぞう」の朗読も毎年8月NHKで行われるようになった(2011年は急病のため、出演を断念し朗読CDが流されている)。

文章にも定評があり「喋るエッセイスト」とも称されていた。

1991年(平成3年)に第39回菊池寛賞1997年(平成9年)に東京都文化賞、1999年(平成11年)にエイボン女性大賞を受賞。

2016年(平成28年)4月6日肺炎(呼吸器感染症)のため東京都目黒区の自宅で死去[7][8][9]。99歳没。

平和・福祉・政治に関わる活動

  • 1967年(昭和42年)から毎年8月15日の終戦記念日には、戦争中に餓死させられた動物園のゾウの話「かわいそうなぞう」の朗読を続け、戦争の悲惨さと憲法九条の大切さを訴えていた。生前の秋山は「生きている限りはTBSラジオで毎年読ませてくださいとお願いしている」と語っており、生涯をかけた自分の仕事の一つとして「かわいそうなぞう」の朗読を続けていた。
  • 九条の会」傘下の「マスコミ九条の会」呼びかけ人を務めた[11]

  1. ^ 評論家の秋山ちえ子さん死去 ラジオで「談話室」45年 朝日新聞 2016年4月12日[リンク切れ]
  2. ^ 歴代受賞者”. 日本女性放送者懇談会 SJWRT. 2016年6月21日閲覧。
  3. ^ 2015年(平成27年)の終戦の日は土曜日で、該当する時間には土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界が放送されるため、8月14日に繰り上げ放送された
  4. ^ 大沢悠里が秋山ちえ子さんへの思い出話を語る - 大沢悠里のゆうゆうワイド土曜日版公式ページ、2016年4月12日、同月13日閲覧。
  5. ^ 秋山ちえ子さんの追悼特別番組を放送 - TBSラジオ、2016年4月20日10:50配信、同年5月5日閲覧。
  6. ^ さようなら 秋山ちえ子さん 今夜放送 - TBSラジオ、2016年5月5日00:02配信、同日閲覧。
  7. ^ “訃報:秋山ちえ子さん99歳=評論家、ラジオで「談話室」”. 毎日新聞. (2016年4月12日). http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/mainichi-0412e040200/1.htm 2016年4月12日閲覧。 [リンク切れ]
  8. ^ 秋山ちえこさんが死去 ラジオ「談話室」45年」『日本経済新聞』、2016年4月12日。2022年9月21日閲覧。
  9. ^ 訃報 秋山ちえ子さん99歳=評論家、ラジオで「談話室」」『毎日新聞』、2016年4月12日。2022年9月21日閲覧。
  10. ^ 市川房枝『市川房枝集 第6巻』日本図書センター、1994年11月25日、377-379頁。 
  11. ^ マスコミ九条の会(よびかけ人はだれですか)


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