波照間島
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教育
- 竹富町立はてるま幼稚園[26]
- 竹富町立波照間小中学校
高校はない。航路がある石垣市の高校へ通学するとなれば片道2時間前後となる上、1日3往復しかなく、冬季や荒天時は欠航になりやすいことから、高校に進学する生徒は島を出なければならなくなる。
民俗
島の祭祀は女性の司(ツカー)が行う。富嘉に草分け筋の家があり最高位である。各集落には拝所(ウツ・ヌ・ワー)があり、南方の三つの森の御嶽(ピティ・ヌ・ワー)を拝む。富嘉は真徳利、名石と前は阿幸俣、南と北は白郎原の各御嶽を拝む。年間の祭祀は数多く、拝所や御嶽での祈願や島の各所を拝む行事が行われ、豊富な神歌が伝えられてきた[27]。
島には天変地異によって兄と妹が生き残り、この2人から生まれた子孫が島民であるという人類起源神話と、粟や稲などの穀物が海の中からもたらされたという穀物起源神話が語られていた[28]。
旧暦7月の盆の時期はソーリンといい、ミチサネーと呼ばれる行列が各集落から出て、島の中央の旧オーセー(役所)の広場で様々な芸能が奉納される。これをムシャーマという[29]。
交通
島内
島内に国道、県道はない。また、島内には信号機が一箇所も設置されていない[30]。島内レンタカー業者は2社。民宿がレンタサイクルを行っている場合もある。坂が多く徒歩観光には向かない。
航路
波照間港と石垣島の石垣港などとの間の航路に安栄観光が就航している。また、八重山観光フェリーが2018年(平成30年)8月から新造船による参入を検討中と報じられた[31]が、不定期航路への就航は果たした[32]ものの、定期航路への参入には慎重な姿勢を示している。
- 石垣港(石垣島)
- 高速船(旅客船)
- 夏季4便・冬季3便。片道 3,090円(2017年10月現在)[33]。
- 石垣港では離島ターミナルに発着。
- 黒島付近で石西礁湖から外洋に出るため、波浪が高く、揺れが激しくなる。このため、冬季を中心に欠航率が50%を超えることも少なくない。2015年度の欠航率は下記のとおり[34]。
- 2017年10月8日に旅客定員210名、284tの大型双胴客船「ぱいじま2」が就航。就航率を10%程度改善することが期待されている。一方、所要時間は従来の約60分から約80分に長くなる[35][36][37][38]上、実際には90-120分程度での運航が常態化している[39]。
- かつて波照間海運が同じ航路で高速船「ぱいぱてぃろーま」を運航していたが、2011年に運航休止となった[40]。
- 貨客船(フェリー)
- 毎火曜日、木曜日、土曜日、第2・第4金曜日に1日1便運航[41]。片道 1,540円(2017年8月現在)[41]。
- 石垣港では離島ターミナルではなく、八島フェリーターミナルに発着。切符は、離島ターミナル内の安栄観光カウンターではなく、旧離島桟橋近くの安栄観光貨物事務所で発売している。
- 高速船が高波で運休する場合でも貨客船は運航できることが多いが、旅客定員が52名[42]のため、発売後すぐに切符が売り切れることもある。
- かつては貨客船「フェリーはてるま」で運航。この貨客船はかつて波照間海運が同航路で運航していた船舶であるが、2012年に同社による運航が休止された後、安栄観光が受け継いで運航していた[40]。老朽化のため、2019年に同規模の代替船として「フェリーはてるま2」が就航している[35]。
- 高速船(旅客船)
年月 | 2015年 4月 |
5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 2016年 1月 |
2月 | 3月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
欠航率 | 13.3% | 13.7% | 41.7% | 50% | 26.6% | 10% | 29% | 21.1% | 50.5% | 53.8% | 56.3% | 20% |
空路
2024年1月22日、第一航空により、新石垣空港までの特別チャーター便が隔日就航した[44]。
2007年11月30日までは琉球エアーコミューターが、同年12月28日より2008年10月まではエアードルフィンの石垣空港便が就航していた。エアードルフィンの運航停止以降は就航路線がなかった。本来であれば、2022年4月30日に第一航空によって石垣線が再開される予定だったが[45][46]、使用予定機材が多良間空港での訓練中に事故を起こしたため[47]、就航が延期されていた[48]。
名所・旧跡・観光スポット
文化財
- 史跡
- 下田原城跡 - 国の史跡[49]。
- 下田原貝塚 - 県指定史跡(1956年(昭和31年)10月19日指定)。
- コート盛 - 先島諸島火番盛(国の史跡)のひとつ。
- シムスケー - 竹富町指定史跡(1972年(昭和47年)8月30日指定)。
- 長田御嶽 - 竹富町指定史跡(1972年(昭和47年)8月30日指定)。
- アカハチ誕生の地 - 竹富町指定史跡(1972年(昭和47年)8月30日指定)。
- 名勝
- 天然記念物
- 浜シタン群落 - 竹富町指定天然記念物(1972年(昭和47年)8月30日指定)。
- 無形民俗文化財
- 波照間島のムシャーマ - 選択無形民俗文化財(1993年(平成5年)11月26日選択)。
- 波照間島節、夜雨節、祖平花節、波照間口説、波照間口説 - 竹富町指定無形民俗文化財(民謡の部)
- 太鼓(テーク)、波照間島節、夜雨節、祖平花節 - 竹富町指定無形民俗文化財(舞踊・狂言の部)
名所・観光スポット
海岸
島の周囲にはニシ浜、ペー浜、ペムチ浜など白砂の美しい砂浜が多いが、ニシ浜以外は基本的に遊泳禁止。
- ニシ浜 - 「ニシ」とは方言で「北」の意味。島の北側にある延長約1.5 kmの海岸[51]。トリップアドバイザーによる2017年の「日本のベストビーチトップ10」で1位に選ばれている[52]。竹富町が設置する海水浴場ではなく[53]、監視員も配置されていない[54]。2006年に修学旅行中の男子高校生2名がニシ浜から沖に流され死亡する事故が起きた[55]ほか、多数の死亡事故が発生している。シャワー、トイレ、ベンチはあるが、売店はない[56]。
- ぺムチ浜 - 有人島にある名の付けられたビーチでは、日本最南端。
-
下田原城(ぶりぶち公園)
-
長田御嶽
-
アカハチ誕生の地
-
高那崎
-
波照間之碑
-
波照間島灯台
-
ぺムチ浜
-
ニシ浜
注釈
出典
- ^ “波照間島(ハテルマジマ)”. コトバンク. 2024年7月18日閲覧。
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- ^ 「明治二十六年六月五日(中略)極南端ニアル波照間島ノ義ハ「ハテウルマ」の転語ニシテ古ヨリ我カ国境タルコト其名称ニ依テ明也云々右西氏ノ物語ナリ」笹森儀助『南嶋探験』恵愛堂、1894年
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