変形性膝関節症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/24 07:13 UTC 版)
発症要因
- 一次性の発症要因
- 女性の閉経後、エストロゲンの減少が発症要因かもしれないと研究が行なわれているが明確な結論は得られていない。遺伝的な影響も研究され、遺伝的にアスポリンというタンパク質の産生能の高い人では、これが軟骨細胞の増加を抑制するために発症要因の1つとして考えられている。
- 酷使、加齢、怪我等で半月板が自動車古タイヤのようにモロモロになり、足の衝撃が直接軟骨にかかる。
- 酷使、加齢、半月板損傷によって衝撃が直接軟骨にかかり、軟骨が変性し破片が飛び散る
- 飛び散った破片が神経細胞を刺激し痛みが発生する。
- 半月板、軟骨が無くなり、衝撃が骨に伝わり、骨が変形する。骨の神経を刺激し歩くと激しい痛みが発生する。
- 変形性膝関節症とは、半月板、軟骨が変性劣化しクッション機能を失った時の症状である。
- この病気は、最初は痛くない。それは、半月板、軟骨には神経がない為酷使し、損傷しても痛みを感じない為である。痛くなると言うことはかなり症状が進んでいると見ることができる。MRIで見ると60歳以上の高齢者では約50%に異常が見られたと言うデータがある。痛みを訴えるのはその、一部の人に限られる。
- 一番はっきりしていることは、膝の半月板や軟骨を酷使する運動によって発症するということである。また、O脚の人は膝の内側(ないそく)に体重が集中してかかるために内側半月板、内側軟骨に負担がかかり、発症しやすいと考えられている。
- 肥満は体重が膝への負担を増し、半月板、軟骨を痛める原因になる。体重が5キロ増加するごとに、変形性膝関節症の発症リスクが36%上昇するというデータも報告されている[2]。
- 中高年から急にはじめる運動も発症の原因と考えられている。これは加齢によって進む、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の筋力低下、軟骨、半月板のクッション能力低下にもかかわ らず、若者と同じような運動をすることに起因している。
- 二次性の発症要因
- 関節リウマチや膝の外傷などが原因となることがある。中でも、前十字靭帯を断裂したことのある人はそうでない人に比べ、将来的に変形性膝関節症を発症するリスクが3.62倍になるという調査結果も示されている。これは前十字靭帯を再建する手術を受けた場合の数値であり、手術を受けず保存的に治療を行った場合、リスクは4.98倍にまで上昇する[3]。
- ^ 川口浩「変形性関節症治療の国内外のガイドライン」『日本関節病学会誌』第35巻第1号、2016年、 1-9頁、 doi:10.11551/jsjd.35.1。
- ^ Lementowski, Peter W.; Zelicof, Stephen B. (2008-3). “Obesity and osteoarthritis”. American Journal of Orthopedics (Belle Mead, N.J.) 37 (3): 148–151. ISSN 1934-3418. PMID 18438470 .
- ^ Paschos, Nikolaos K (2017-03-18). “Anterior cruciate ligament reconstruction and knee osteoarthritis”. World Journal of Orthopedics 8 (3): 212–217. doi:10.5312/wjo.v8.i3.212. ISSN 2218-5836. PMC PMC5359756. PMID 28361013 .
- ^ 井上和彦・福島茂著 『新・ひざの痛い人が読む本』 講談社ブルーバックス 2006年10月20日第1刷発行 ISBN 4-06-257533-7
変形性膝関節症と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
- 変形性膝関節症のページへのリンク