トヨタ・スープラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/12 15:43 UTC 版)
5代目 DB型(2019年-)
トヨタ・スープラ(日本国内3代目) DB82/DB22/DB42/DB02/DB06型 | |
---|---|
RZ | |
SZ-R | |
SZ | |
概要 | |
製造国 | オーストリア |
販売期間 | 2019年5月17日 - |
設計統括 | 多田哲哉 |
ボディ | |
乗車定員 | 2名 |
ボディタイプ | 3ドアクーペ |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
B48型:[注 2] 1,998cc 直列4気筒 直噴DOHCターボ B58型:[注 3] 2,997cc 直列6気筒 直噴DOHCターボ |
最高出力 |
B48型:[注 4] 145kW (197PS)/4,500rpm B48型:[注 5] 190kW (258PS)/5,000rpm B58型:[注 6] 250kW (340PS)/5,000rpm B58型:[注 6] 280kW (387PS)/5,800rpm |
最大トルク |
B48型:[注 4] 320N・m (32.7kgf・m)/ 1,450-4,200rpm B48型:[注 5] 400N・m (40.8kgf・m)/ 1,550-4,400rpm B58型:[注 6] 500N・m (51.0kgf・m)/ 1,600-4,500rpm B58型:[注 6] 500N・m (51.0kgf・m)/ 1,800-5,000rpm |
変速機 |
8速スポーツAT 6速MT |
前 |
前:マクファーソンストラット式コイルスプリング 後:マルチリンク式コイルスプリング |
後 |
前:マクファーソンストラット式コイルスプリング 後:マルチリンク式コイルスプリング |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,470mm |
全長 | 4,380mm |
全幅 | 1,865mm |
全高 |
1,295mm[注 7] 1,290mm[注 8] |
車両重量 | 1,410-1,530kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ベンチレーテッドディスク 後:ベンチレーテッドディスク |
製造事業者 | BMW(マグナ・シュタイア) |
開発コード「J29」[9]。2002年に生産を終了してから17年後に復活した5代目は、トヨタが2011年から技術提携を結んでいるBMWとの共同開発となる。開発責任者は多田哲哉が担当した。車両のチューニングは成瀬弘の最後の(日本人以外の)直弟子であるベルギー人テストドライバーのヘルフィ・ダーネンスに一任されている[10]。
BMWとの協業は、歴代モデルからの伝統となる「直列6気筒エンジン+後輪駆動(FR方式)」というパッケージングを実現するためであった。また、開発が始まった2012年当時に直列6気筒エンジンを世界で唯一製造していた自動車メーカーがBMWであったことも大きな要因となった。
開発コストの低減を考慮した結果、車両構成の基礎となるエンジンやシャシーなどのプラットフォームをBMW・Z4の第3世代モデル(G29型)と共有し、車両の製造に関してもZ4と同じくオーストリアの自動車製造会社であるマグナ・シュタイアが担当する[11]。このため製造事業者はBMW(Bayerische Motoren Werke AG)名義で、トヨタは輸入販売元として位置付けられている。
開発経緯から「Z4の姉妹車」と見なされることが多いが、実際は開発の初期段階でエンジンやプラットフォームを共通にすることを決めた後は、両車とも完全に別々に開発を行っている[12]。
トヨタのスポーツモデル専用ブランド「GR」初の専売車種であり、『TOYOTA GR SUPRA』(トヨタ・ジーアール スープラ)の別名が与えられている。ただし国土交通省へ届け出た車種名はこれまで通りの『トヨタ・スープラ』であり、『GR SUPRA』はあくまで商品名となっている[13]ため、カタログにも車両名称ではないことが明記されている。他のGRブランドの車種は「車名+GR」というネーミングであるが、本車はGRブランドでの専売車種となるため、「GR+車名」のネーミングが用いられ差別化されている。またGRスープラは、GRシリーズ初のグローバルモデルでもある。
正式な車両型式は「DB」であるが、開発当時から先代の続番である「A90」とも呼ばれており、トヨタ側も後述するモータースポーツのエントリーやカタログ等でその呼称を用いている。日本市場での販売はトヨタディーラーの4チャネル(トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店)すべてで展開される。なお2021年モデルの呼称は「A91」となっている。
メカニズム
BMWの「CLAR」プラットフォームを基礎としてBMWが設計を行い、各々の区切りごとにトヨタが目標値に照らし合わせながら設計を確認し技術的な提案を行うという手法で開発が進められた。シャシは「走りの黄金比」とも呼ばれるホイールベースとトレッドの比率を1.6以下にすることを目標に開発が行われた結果、目標値を大きく下回る1.55を実現した。そして4代目よりも旋回性能を向上させるべく、歴代モデルとしては初となる純2シーター化に踏み切った。これによってホイールベースは86(2+2シーター)よりも100mm短い2,470mmとなり、直列4気筒エンジン搭載車では車両の前後重量配分比率が50:50となった。さらに、水平対向エンジンによって低重心化を実現した86よりも一層の低重心化が図られている。これらに加え86と比較して約2.5倍に向上させた車体剛性は、高価なCFRP(カーボンファイバー)素材を用いたレクサス・LFAをも凌駕する[14]。また、車両の乾燥重量は1,410 - 1,530kgと、先代(A80型)とほぼ同数値となっている。
エンジンはBMW製を採用することになり、歴代モデルからの伝統となる直列6気筒エンジンに加えて(市販モデルとしては)初の直列4気筒エンジンも設定される。6気筒エンジンは排気量2,998ccのDOHC直噴ツインスクロールターボエンジンの「B58」シリーズで、日本仕様車の2019年型と北米仕様車の2020年モデル、そしてヨーロッパ仕様車では最高出力250kW(340PS)で最大トルクが500N·m(51Kgf·m)となる「B58B30-M1」型が採用された。その後の年次改良で、排出ガス基準の厳しいヨーロッパ市場向け以外は最高出力が280kW(387PS)へ向上した「B58B30-O1」が搭載されている。
4気筒エンジンは、排気量が1,998ccのDOHC直噴ツインスクロールターボエンジン「B48B20」型で標準型145kW(197PS)・320N·mと高出力型190kW(258PS)・400N·mの2種類の仕様が用意されている[15]。なお4気筒エンジン搭載車は、日本のように排気量で自動車税の税額が決定される地域に仕向けたものであり、そのような制度が存在しない北米においては展開されない[16]。トランスミッションは6気筒、4気筒エンジン搭載車ともにZF製の8段変速ATである「8HP」型が組み合わされる。当初、MTはトルク容量増大に伴うシフトフィールの悪化を懸念した多田の意向により設定されず[17]、MTの需要は既存の86で吸収する形としていた[18]が、2022年モデルからは一部グレードにおいてMTが設定されている。
マフラーは騒音規制に合わせて仕向地ごとに合わせて開発されており、BMWからも評判が良かったことから兄弟車のZ4にもトヨタがスープラ向けに開発したマフラーが採用されている[18]。また、トヨタは低燃費車を多くラインナップに持つため、CAFE(メーカー別平均燃費)規制を余裕でクリアしているため、販売台数がトヨタ全体のそれから見て僅少となるGRスープラでは燃費目標には言及されていない。そのため、ガソリンを無駄に噴く過激なアフターファイアーをGRスープラだけが実現できており、BMWからは羨ましがられているという[19]。
正式に開発が始まってから最初の2年間は、車体の構成に不可欠な主要部品をBMWと共同開発した上で、トヨタ側は5代目スープラ、BMW側では3代目Z4を開発するチームが別個に立ち上げられ、互いの車両の構想を練った後に共有できるものは両車種で共有するという、通常の自動車開発における手順とは異なる手法が執られた[20]。そのため、外装デザインやサスペンションのセッティング等がわずかに異なる程度の差異であった86とスバル・BRZに対して、各々で開発目標が異なるGRスープラとZ4(G29型)では車体形状(GRスープラはクーペ、Z4はオープンカー)からして異なっている。
デザイン・パッケージング
初代(A40/50型)より続く「ロングノーズ・ショートデッキ」と呼ばれるパッケージングを踏襲した。これは車体前方部を長く車室内部分を短く構成するというFRの2ドアクーペ特有のもので、トヨタ車では1967年に発売された2000GTから伝統的にFRの2ドアクーペ車で採用されてきたものである。また、キャビンの窓、ダブルバブルルーフ等の意匠は2000GTを彷彿とさせるものになっている。全長は2シーター化によって先代(A80型)から140mm短縮され、それに伴いホイールベースも80mm短縮された。しかし全幅は55mm広くなり、全高は15mm - 20mm高くなっている。
装備
安全性能においてはミリ波レーダー+単眼カメラ方式のプリクラッシュセーフティ、ブラインドスポットモニター、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)、レーンディパーチャーアラート、リアフォグランプが全車に標準装備されている。
またBMW純正の車載通信機が全車に標準搭載されており、iPhone専用アプリや専用ユーザーサイトを利用して車両の遠隔操作や確認が可能な「リモートサービス」、バッテリーの電圧低下を自動的にメールで通知する「バッテリーガード」といった専用コネクティッドサービス「Toyota Supra Connect」[注 9]が提供されるほか、CarPlayに対応している。
さらに販売店装着オプションとして、車両情報記録装置「Toyota GAZOO Racing Recorder」が用意されている。この装置はドライバーの操作情報(アクセル・ブレーキ・ステアリング・シフトポジションなど)、車速、エンジン回転数、加速度など各種センサーの値、および車両の位置と方位情報をSDメモリーカードに記録するデータロガーとなっており、SDメモリーカードに記録された情報は専用アプリを用いて表示することが可能なほか、トヨタが奨励する別売りのソニー製アクションカムの動画の場合は記録した情報と自動で時間同期して再生されるほか、Bing Maps上に走行軌跡を表示・再生することも可能である。
純正ホーンは渦巻き型が装着されているが、500Hzの高音側のみとなっている。
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RZ リア
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RZ インテリア
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プロトタイプ(2018年TGRF)
年表
- 2011年12月1日
- BMWグループとトヨタ自動車は、次世代環境車・環境技術における中長期的な協力関係の構築に向けた覚書に調印したと発表[21]。
- 2012年6月29日
- BMWグループとトヨタ自動車は、2012年12月に締結した両社の戦略的な協力関係を強化することを発表[22]。
- 「FCシステムの共同開発」「スポーツカーの共同開発」「電動化に関する協業」「軽量化技術の共同研究開発」という4つのテーマで、長期的な戦略的協業関係構築を目指していく覚書に調印した。
- 2013年1月24日
- BMWグループとトヨタ自動車が協業に関する正式契約を締結[23]。
- 契約内容のうち「スポーツカーの共同開発」においては、ミッドサイズのスポーツカーに搭載する共通のプラットフォームのコンセプトを決定するための検討を開始することで合意。
- 2014年1月13日
- 2014年北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)にクーペデザインコンセプト「TOYOTA FT-1」を出展[24]。
- 設立40周年を迎えたトヨタ自動車の米国デザイン拠点「Calty Design Research, Inc.」(CALTY)がデザインを担当。フロント・サイドガラスのカーブ形状などに「トヨタ 2000GT」を彷彿とさせるデザインを採り入れた。
- 「FT-1」のネーミングは「FT」が「Future Toyota」を、「1」は「頂点」を表している。
- 2018年3月6日
- 第88回ジュネーブ国際モーターショーにおいて「GR Supra Racing Concept」を世界初公開[25]。
- 「GR Supra Racing Concept」は、TOYOTA GAZOO Racingが手がけるスポーツカーシリーズ「GR」のスタディモデルとして製作された。開発は、欧州のモータースポーツ活動拠点であるトヨタモータースポーツ有限会社(Toyota Motorsport GmbH)が担当した。
- 2018年7月6日
- 市販モデルを2019年前半に発売すると発表[26]。
- 2018年7月25日
- イギリスで開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」にて開発中の試作車で走行を披露[27]。
- 2019年1月14日
- 2019年北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)において、新型スープラを世界初披露[28]。
- 記者発表の壇上には、トヨタ自動車代表取締役社長の豊田章男が赤、F1の元世界王者で2018年にTOYOTA GAZOO Racingドライバーとしてル・マン24時間レースを制覇したフェルナンド・アロンソがグレーのスープラで登場した[29]。
- 2019年2月9日
- 大阪オートメッセ2019にて、トヨタカスタマイジング&ディベロップメントのブランド、TRDよりコンセプトカー「GR SUPRA Performance Line CONCEPT」が初公開された[30]。より操縦しやすくするために安定感の向上を目指し、空気力学に基づいて独自設計されたカーボン製のフロントスポイラー、リアスパッツ、サイドスカート、ドアガーニッシュ、トランクスポイラー、アルミニウム製の19インチホイールが装着された[31]。
- 2019年3月25日
- 同年3月初旬、新型スープラが、オーストリアのマグナ・シュタイア グラーツ工場(Magna Steyr Graz Plant)でラインオフした、と発表[32]。
- 量産第一号車は、車両識別番号が「20201」(スープラのモデルイヤー「2020」と量産第一号車を示す「1」)で、エンジンカバーに豊田章男社長の直筆サインが入った特別なモデルである。エクステリアはマットグレーのボディカラーに赤いドアミラーカバー、ツヤ消しブラックのホイールを採用。インテリアはレッドの革シートで、ダッシュボードにカーボン装飾が施された。本車両は、世界最大級の名車オークションである「バレットジャクソン・オークション」に出品され、同年1月19日に210万ドル(約2億3,000万円)で落札された。収益金は全額、アメリカ心臓協会などに寄付される予定である、と公表された。
- 2019年5月17日
- 日本で正式にフルモデルチェンジを発表・発売[33]。ちなみに、このGRスープラが日本市場での令和最初の新型車となった[注 10]。キャッチコピーは『Supra is Back.』。
- 日本仕様車はマグナ・シュタイア グラーツ工場で生産された車両を海路にて運ばれた後、元町工場を経由しユーザーに届けられる。取扱店はトヨタ販売店全チャネル(東京都はトヨタモビリティ東京およびトヨタ西東京カローラ、ネッツトヨタ多摩、ネッツトヨタ東都)となる。
- グレード体系は2.0L・B48型エンジン搭載車の「SZ」と「SZ-R」、3.0L・B58エンジン搭載車の「RZ」の3グレードを設定。
- なお、「RZ」のうち、ボディカラーの「マットストームグレーメタリック」については、2019年度分の生産が24台となることから、発売から6月14日までの約1ヶ月間限定で専用Webサイトにて商談申し込みの受付を行い、抽選を経て、6月22日 - 23日に行われる第47回ニュルブルクリンク24時間耐久レースの決勝当日に商談順が発表される。
- 2019年11月14日
- SEMAショー2019にてトヨタが公式にカスタマイズした4台のコンセプトカーが発表された。このほか、GT4仕様やNASCAR仕様といったレーシングモデルも展示された[34]。
- トヨタからは「GR SUPRA Heritage Edition」が発表された[34]。JZA80型スープラを彷彿とさせる見た目に仕上がっており、「Re-entry Red」と呼ばれる外装色で塗装された。ヘッドライト及びテールライトは丸目のLEDに差し替えられているほか、HRE製の19インチホイール、オーバーフェンダーにフロント、サイド、リアディフューザー、JZA80型スープラのそれと似たようなデザインの大型リアウィングが装着されている。さらにサスペンションは調整式へ変更されており、リアサスペンションはインボードマウントされている[35]。
- トヨタの純正アクセサリーチームであるFive Axisからは「GR SUPRA Wasabi Concept」が発表された[34]。名前の通り、外装は全体をライムグリーン、ミラーやボンネットなどアクセントはホワイトで塗装され、20インチのホイールにブレンボ製のハイパフォーマンスタイプのブレーキキットとオーリンズ製の車高調サスペンションが装着された。また、エンジンルームにはブレースバーが装着され、2本のマフラーはセンター出しになっている[35]。
- TRDからは「GR SUPRA Performance Line CONCEPT」と「GR SUPRA 3000GT Concept」が発表された[34]。「GR SUPRA 3000GT Concept」はかつてTRDが手掛けたJZA80型スープラをベースとしたコンプリートカー「3000GT」がモデルとなっており、それを彷彿とさせるダクト付ボンネットや大型リアウィングが装着されていた。ほかにもリアディフューザー、専用デザインのドアミラー、大型のワイドフェンダー、フロントスポイラー、サイドスポイラーが装着されている。また、ブレンボ製ブレーキキット、ブライド製バケットシート、HKS製マフラー、テイン製サスペンション、TWS製ホイールが取り付けられている[36]。
- 2020年2月13日※米国東部時間(日本時間2020年2月14日頃)
- アメリカにて2021年モデルが発表された[37]。今回の年次改良では、3.0Lモデル(日本仕様車の「RZ」)のエンジンを後述する出力向上型の機種へと変更(ヨーロッパ仕様車では従来型エンジンを継続採用)。同時に米国市場専用の特別仕様車「A91 Edition」を発表した。
- 「A91 Edition」の外装は「リフラクション(refraction)」と呼ばれるブルーの専用ボディカラーを纏い、マットブラック塗装の19インチ鍛造アルミホイールに専用のリアスポイラー、Cピラー部のグラフィックスや専用ドアミラーカバーを装備する。そして内装は各部にブルーのステッチが配され、シートにも専用の表皮が用いられる。限定1000台で販売された。
- 2020年4月28日
- 日本仕様車の一部改良並びに特別仕様車「RZ"Horizon blue edition"」が発表された(同年10月発売)[38]。
- 「RZ」はアメリカで先行発表された同国仕様の3.0Lモデル同様に、エンジンを従来の「B58B30-M1」型からエキゾーストマニホールドの構造変更や新ピストンの採用により圧縮比が変更され出力が増大した「B58B30-O1」型に換装され、最高出力が340馬力から387馬力ヘと向上した(最大トルクは同じ)。これに対応するため、ボディ剛性の向上(エンジンルーム内にフロントストラットバーを追加)とサスペンションのリセッティング、各種制御装置のプログラム変更などが実施された。これらの改良によって「RZ」は車重が10Kg増加して1,530Kgとなり、同時に型式も変更(DB42型 → DB02型)されている。
- ボディカラーはディープブルーメタリックが廃止され、標準設定色は6色へと変更された(「SZ」は従来と同様)。また、ペダル踏み間違い急発進抑制機能が全車に搭載された。
- 特別仕様車の「RZ"Horizon blue edition"」は米国市場で先行発表された特別仕様車「A91 Edition」に準ずるもので、「RZ」をベースにボディカラーを特別設定色の「ホライズンブルー」とし、マットブラック塗装の19インチ鍛造アルミホイールを装備する。内装は表皮にアルカンターラとブラックの本革を組み合わせたシートが採用され、シート表皮・インストルメントパネル・ドアトリム・ステアリングホイールなど各部にブルーのステッチが施され、販売台数は100台限定であった。なお、「A91 Edition」に装備されている専用リアスポイラー・専用ドアミラーカバー・Cピラー部のグラフィックスは非採用となっている。
- 「RZ」に設定の限定ボディカラーであるマットストームグレーメタリックは2019年型の24台から27台へと販売台数が増やされた。なお、2020年型では「RZ"Horizon blue edition"」と同じマットブラック塗装の19インチ鍛造アルミホイールが装備される。
- 2021年8月6日
- 日本での初代発売から35周年を記念した特別仕様車「RZ"35th Anniversary Edition"」・「SZ-R"35th Anniversary Edition"」が発表された[39]。
- 「RZ」・「SZ-R」をベースに、共通で、マットブラック塗装の19インチ鍛造アルミホイール、35周年記念カーボンオーナメント(助手席側インストルメントパネル)が装備されるほか、「RZ"35th Anniversary Edition"」は本革シートとおくだけ充電を、「SZ-R"35th Anniversary Edition"」はキャリパーをレッド塗装としたスポーツブレーキ、マットブラック塗装のドアミラー、「アルカンターラ」+本革シート表皮、スポーツペダル(アクセルペダル・ブレーキペダル)がそれぞれ特別装備される。
- ボディカラーは「RZ"35th Anniversary Edition"」は特別設定色のマットストームグレーメタリックを設定、「SZ-R"35th Anniversary Edition"」はライトニングイエロー(メーカーオプション)を含む5色が設定される。内装色は特別設定となり、「RZ"35th Anniversary Edition"」はレッド、「SZ-R"35th Anniversary Edition"」はイグニッションレッドとなる。
- 各仕様共に35台の限定販売となるため、発表当日から8月31日までWeb限定で商談申込の受け付けを行い、同年9月7日に抽選の上で順次商談を開始し、12月頃に発売される計画となる。
- 2022年4月28日
- 日本仕様車の一部改良モデルの概要を発表。従来設定されていなかったマニュアルトランスミッション車を「RZ」に追加設定されることとなった。同年夏頃から商談受付、同年秋頃から日本へのデリバリーが順次開始される予定である[40]。
- これに伴い、RZグレードの形式番号が「DB02→DB06」へ再び変更された。
- 2022年7月20日
- 日本仕様車に特別仕様車「RZ"Matte White Edition"」を設定することが発表された[41]。
- 専用ボディカラー「マットアバランチホワイトメタリック」を採用するとともに、タンの内装色と本革シート表皮を採用。助手席前に"Matte White Edition"専用カーボンオーナメントを装着し、おくだけ充電と充電用USB端子(2.1A)も特別装備された。本仕様車は50台限定の抽選販売の形態を採り、専用Webサイトから発表日から約1か月間の期間限定で抽選の申し込みを受け付け、9月より順次商談が開始される。
- また、前述した一部改良モデルの店頭での商談受付を開始したことも併せて発表された。発売は特別仕様車を含め、10月頃からの予定であることがアナウンスされた。
- 2022年10月28日
- GT4の性能をさらに向上させたGRスープラ GT4 EVOを発表した[42]。 ABSセッティングの変更、KWのアブソーバーとスタビライザーバーの仕様を変更している。 2023年1月、IMSAミシュラン・パイロット・チャレンジの第1戦でデビューする予定。
- 2023年4月28日
- 日本仕様車に特別仕様車「RZ"Plasma Orange 100 Edition"」が発表された[43]。
- カスタマーモータースポーツ専用モデル「GR Supra GT4」の生産100台到達[44]を記念したモデルで、「RZ」のAT車をベースに、ボディカラーに特別設定のプラズマオレンジが採用されたほか、シートをブラックのアルカンターラ本革、アルミホイールをマットブラック塗装の鍛造、フロントのブレーキキャリパーをGRロゴ入りのブラック塗装にそれぞれ変え、助手席前方にカーボンオーナメントの装飾が装着される。
- 100台の限定販売となるため、同年5月8日から6月4日まで「GR Garage」店頭(中古車専門店の袋井店を除く)で抽選申込の受付を行い、抽選を経て同年6月下旬より順次商談を開始、秋以降の販売が計画されている。
- 2023年6月21日※現地時間
- トヨタの北米法人によって特別仕様車「45th Anniversary Edition」が発表された[45]。北米市場でのA40型セリカスープラ発売から45周年を記念したモデルである。「RZ」をベースにしており、専用の塗装色「ミカン ブラスト」とサイドに専用のデカールで彩られる。また、「RZ」には純正で装着される10本スポークホイールと、ダウンフォースが調節可能な専用デザインの大型リアウィングが装着される。北米では900台限定で販売される予定である。
- 2023年12月2日
- トヨタのドイツ法人によって、エッセンモーターショー2023で特別仕様車「GT4 100th Edition Tribute」が初公開された[46]。これは「GR Supra GT4」の欧州生産100台を記念したモデルである。「GR Supra GT4」をベースに、グレーやゴールド、オレンジ、レッドを組み合わせた専用のボディカラーが採用されており、ボディに「100th」と書かれた専用リバリーがプリントされている。
注釈
- ^ ビルシュタイン製ショックアブソーバーが装着されていたグレードは2.5ターボRのみ、その他はTEMS付き、またはスタンダードショックアブソーバが装着されていた。また、2.5ターボRにはレカロ社製シート、MOMO社製ステアリングが装着されていた。
- ^ 「SZ」・「SZ-R」に搭載。
- ^ 「RZ」に搭載。
- ^ a b 「SZ」
- ^ a b 「SZーR」
- ^ a b c d 「RZ」
- ^ 「SZ」・「SZ-R」
- ^ 「RZ」
- ^ サービスはBMWから提供される。
- ^ ただし、純粋な国産車に限定した場合では5月24日に発売されたマツダ・MAZDA3が令和最初の新型車となる。
- ^ 英語のsuperに相当する。
出典
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- ^ "The Angriest Celicas by Matthew Hayashibara, Sports Compact Car, September 1999".
- ^ スープラ、来年復活へ トヨタ、欧州のディーゼルは撤退
- ^ トヨタ新型スープラ、レースデビュー Response 2018年10月23日
- ^ ニュル24時間:トヨタ、GRスープラとLCがダブル完走。豊田代表「すべての悔しさが、ずっと私のブレない軸。今日も悔し涙を流した」 AS-web 2019年6月24日
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- 2 トヨタ・スープラの概要
- 3 5代目 DB型(2019年-)
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