不二法門とは? わかりやすく解説

不二法門

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 13:51 UTC 版)

維摩経」の記事における「不二法門」の解説

維摩経内容として特徴的なのは、不二法門(ふにほうもんといわれるのである。不二法門とは互いに相反する二つのものが、実は別々に存在するものではない、ということ説いている。例を挙げると、生と滅、垢と浄、善と不善、罪と福、有漏(うろ)と無漏(むろ)、世間と出世間我と無我生死しょうじ)と涅槃煩悩菩提などは、みな相反する概念であるが、それらはもともと二つ分かれたものではなく一つのものであるという。 たとえば、生死涅槃分けたとしても、もし生死本性見れば、そこに迷い束縛悟りもなく、生じることもなければ滅するともない。したがってこれを不二法門に入るという。 これは、維摩同席していた菩薩たちにどうすれば不二法門に入る事が出来るのか説明促し、これらを菩薩たちが一つずつ不二法門に入る事を説明すると、文殊菩薩が「すべてのことについて、言葉もなく、説明もなく、指示もなく、意識するともなくすべての相互問答離れ超えている。これを不二法門に入るとなす」といい、我々は自分見解説明したので、今度維摩見解説くように促したが、維摩黙然として語らなかった。文殊はこれを見て「なるほど文字言葉もない、これぞ真に不二法門に入る」と讃嘆した。 この場面は「維摩の一黙、如し」として有名で、『碧巌録』の第84則「維摩不二」の禅の公案にまでなっている。

※この「不二法門」の解説は、「維摩経」の解説の一部です。
「不二法門」を含む「維摩経」の記事については、「維摩経」の概要を参照ください。

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