純音とは? わかりやすく解説

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じゅん‐おん【純音】

読み方:じゅんおん

単一振動数で、完全な正弦波形を描く音。音叉(おんさ)や真空管発振器などの音の類。単純音


純音

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/01 07:46 UTC 版)

純音(じゅんおん、: pure tone)は正弦波で表されるである[1]楽音(単音と呼ばれることもある)と異なり、基本周波数整数倍の周波数成分(倍音)を一切持たない。

フーリエ級数での表現

純音は基本周波数のみで倍音を持たないから、音圧pフーリエ級数で表現すると

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(2012年9月)

純音は理論的には発生させることができるが、実現には多くの困難が伴う。

  1. 固体に直接音波を発生させる方法:例えば音叉が純音に近い音を発生させるが、厳密に測定すると倍音の成分がわずかに含まれている。
  2. アナログ発振回路で発生させる場合:ウィーンブリッジ発振器などで正弦波を発振させた場合、オペアンプによってひずみが重畳されてこれが倍音として含まれてしまうほか、外来の、または発振回路から発生する雑音の混入により正弦波ではなくなってしまう。
  3. デジタル機器を用いて発生させる場合:もともと現実のデジタル機器には量子化誤差が含まれているために正確な正弦波の発生は不可能である。仮に無限の精度を持つデジタル機器を用意したとしても、これをアナログ信号として再生するときには、基本周波数のみを通過させ、かつそれより高い周波数を無限の減衰率で減衰させなければならない。またアナログに変換した後はアナログの発振器の項で述べた雑音の混入により不要な周波数成分が含まれてしまう。

様々な実際の音が(実務上[注 1])純音に分類される。以下はその一例である:

複合音

複合音 ふくごうおんは単一の正弦波で表現できない音である[4]

すなわち、複合音とは純音でない音の総称である。

脚注

出典

  1. ^ 純音 正弦音響振動。pure sound, pure toneJIS Z 8106 : 2000
  2. ^ NHKラジオの時報の「ポッポッポ・ポーン!」という音は、440Hzと880Hzの音です。p.2 より引用。環境省 水・大気環境局環境汚染対策室『よくわかる低周波音』環境省、2019年https://www.env.go.jp/air/teishuha/yokuwakaru/index.html 
  3. ^ 音叉の音は純音である.... 波形は正弦波的であり,単一のパワースペクトルが確認できる(図8, 9)(大村 & 猪本 2019, p. 19)
  4. ^ 複合音 単純な音響振動ではない音。complex soundJIS Z 8106 : 2000

注釈

  1. ^ 機器の特性やノイズの存在により、環境中に純音のみが存在する状況は実現が難しい

参考文献

関連項目


純音

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/16 18:54 UTC 版)

楽音」の記事における「純音」の解説

ひとつの正弦波のみから成る音は純音といい、音叉時報の音は純音の例である。また、器楽発声においてハーモニクスフラジオレットといったある種演奏法生じる音には、ほとんど純音と見なせるものがある。また、楽音の高さがある程度個人差はあるが耳の良い若い人最高値で20kHz程度)を越えると可聴域倍音存在しない、あるいは存在しても殆ど聞こえないため音源種類関わらず純音に聞こえる。また電子楽器にはサインウェーブという名称で正弦波音色用意されているものがある(ただし必ずしも完全な純音とは限らない)。

※この「純音」の解説は、「楽音」の解説の一部です。
「純音」を含む「楽音」の記事については、「楽音」の概要を参照ください。

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