党内基盤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 06:10 UTC 版)
党内基盤が脆弱であった海部は、自民党にとってはその場しのぎの「看板」という側面もあった。中小派閥である河本派の幹部である海部が総裁選に勝利したこと自体、元首相の竹下が自派の頭数をもって海部を押し上げたに過ぎなかった。例えば第1次海部内閣の発足時にあたっては、首班指名の1時間後にまず党三役が決定、即座に小沢一郎新幹事長らが党本部の幹事長室で各派と連絡を取りながら海部抜きで組閣を進め、隣の応接室で待たされる海部は一切関わることはなかった。そのあと首相官邸に海部と三役が移動して正式の組閣を小沢らの人選そのままに進み、首班指名からわずか5時間で新閣僚名簿が発表された。 石原信雄の回顧録には「海部さんは重大な法案などを決める時には金丸、竹下両氏の判断を仰いでいた」と記され、自民党幹事長の小沢一郎からも「海部は本当に馬鹿だな。宇野の方がよっぽどましだ」と酷評され、金竹小が海部以上に強い影響力を持っていた。
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