ダブル・デッキとは? わかりやすく解説

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ダブルデッキ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/25 16:57 UTC 版)

ダブルデッキは、デッキを2基搭載した装置である。ツインデッキデュアルデッキと称される場合もあり、一方、乗り物関係ではダブルデッカーと称されることも多い。

オーディオ・ビジュアルにおけるダブルデッキ

オーディオ・ビジュアルにおいては、1つの筐体に2台の録音(録画)、再生装置を搭載したものがこれにあたり、追加配線なしで同一メディア間のダビングが可能である。それぞれのデッキは左あるいは上から順に「デッキ1(A)」、「デッキ2(B)」と称される。

レコーダーを2基搭載した機種では、同一ソースの2台同時録音・録画や、異なるソースをそれぞれのメディアへ同時録音・録画出来る機種も存在した。また、片方で録画・録音中にもう片方で再生できる機種も存在した。

ダブルデッキの中には、異なる規格のものを1基ずつ搭載したものもあり(アナログ規格とデジタル規格、標準サイズとミニサイズなど)、そうした機器では異なる規格のメディアへのダビングを想定したものも多かった。

ただし、CDからコンパクトカセットへのダビング機能を備えた各1デッキずつ搭載のCDラジカセや、CDからMDへのダビング機能を備えた各1デッキずつ搭載のCD/MDミニコンポなどはダブルデッキとはみなさない。

1つの筐体に2か所のメディア挿入口があっても、ヘッドやピックアップは1基のみというケースもある。

コンパクトカセット

テープレコーダーを2基搭載し、カセットからカセットへのダビングを可能とした。高速ダビング対応機種も数多く発売された。多くの製品では録音デッキは1基のみの搭載であったが、単体デッキやステレオセットでは2基とも録音可能な機種も存在した。そうしたダブル録音できる機器の場合デッキは独立式といった大変凝った構造になるわけだが録音再生、再生と分かれる通常のラジカセでもそうした構造を持つ機種も存在していたが殆どの場合1モーターで2基を受け持つ構造が一般的である。

クラリオン(現・フォルシアクラリオン・エレクトロニクス)が1977年に発売した「MD-8080A」が初出機種とされている。1980年代以後多くのメーカーからダブルカセットデッキが発売されたほか、1990年代にかけてのカセット全盛期にはミニコンポラジオカセットレコーダー(しばしばダブルラジカセと呼称された)にも広く搭載された。

2000年代以降は後発のMD・CD-R/RWデジタルオーディオプレーヤーに押され、日本メーカーにおける新製品はティアックを除き、発売されなくなっている。しかし、コンパクトカセット自体は現在でも根強い需要があり、特にダブルラジカセは現在も一部販売されている。

アイワ(初代法人。現・ソニーマーケティング)からはCS-W7という機種名で、コンパクトカセットとマイクロカセットの組み合わせといった特異なダブルデッキが存在していた。

松下電器産業(以下松下電器、現・パナソニック)からはナショナルブランドで「LOVE CALL トリプルカセット RX-F333」なるプレイヤーを1基、レコーダーを2基搭載したラジカセも発売された。しかし、当然のことながらやや高額商品となってしまい、更には海賊版テープ作成が当時主流となりつつあった高速ダビングと相まって短時間で大量に出来るため、各方面からクレームが殺到して短期間で販売終了となり、後継機がリリースされることもなかった。

シャープは既に「ザ・サーチャー」というダブルラジカセをヒットさせていたが、のちに「TWINCAM W」(ツインカムダブル)も発売された。これはカセット2巻分のヘッドやキャプスタン、リール、ピンチローラーを同軸上(1台分のスペース)に収めたもので、カセットは縦に並べて挿入する。当初はフルロジック方式のみであったが、のちに廉価版としてメカニカル方式&ノーマルポジション用カセットテープ専用の機種も発売された。

ソニーからはウォークマンブランドで「ウォークマンW WM-W800」なるプレイヤーを1基、レコーダーを1基搭載したヘッドホンステレオも発売された。

日立製作所からはダブルデッキの片方を取り外してヘッドホンステレオとして使える「パディスコ W1(TRK-W1)」・「パディスコ W2(TRK-W2)」が発売された。

デジタルコンパクトカセット(DCC)ではDCCデッキでコンパクトカセットでの録音は行えなかったため、DCCデッキとコンパクトカセットデッキを1基ずつ搭載した機種もごく一部で見られた(例・松下電器〈パナソニック〉、フィリップス日本マランツ〈現・ディーアンドエムホールディングス〉)。

ミニディスク

ダブルMDは1997年ケンウッド(現・JVCケンウッド)が発売したXM-7MDが初出機種とされる。その後ソニー・日本ビクター(以下ビクター、現・JVCケンウッド)・パイオニア(ホームAV機器事業部、現・オンキヨーホームエンターテイメント)等からも発売された。

MDLP登場以前はMDチェンジャーと組み合わせた製品も多く、MDチェンジャーをダブルで搭載した機種も存在した。また2基とも録音できる機種や、高速MDダビングが可能な機種も存在した。また1999年にパイオニアが発売したMJ-R99WRでは、別売りのコンポX-RMX99と組み合わせることで、2枚のCDを同時に2枚のMDに録音することが可能であった。

こちらも主にビクターが安価なシリーズにも積極的に搭載しそれなりのヒット商品にはなったが2000年代後半以降はデジタルオーディオプレーヤー等に押され、2011年までに全てのメーカーが生産を終了した。

ビデオテープ

主にビデオカメラからのダビングを想定した機種が多かった。

ソニーやビクターからDV(ビクターはMiniDVカセットのみ)とS-VHS(ソニーの廉価機種ではVHS)とのダブルデッキが発売されたほか、ソニーからは8ミリビデオとVHS(上位機種では高画質規格のHi8とS-VHS)のダブルデッキも発売された。チューナーを2系統搭載し、8ミリ/DVと(S-)VHSで2番組同時録画が可能な機種も一部存在した。

またシントムからはダブルVHSビデオも発売された。当初はコピーガード除去装置内蔵型であったが、法律で装置の販売を禁止されたため、それ以降は内蔵されることは無くなった。東芝(映像機器事業部、現・東芝エルイートレーディング)にもダブルVHSがあったが、レコーダーを2基搭載では無くうち一本は待機する方式でテープ残量を多めにしたり、目的別に録れるビデオだった。

CD・DVD・BD

CDレコーダーでは再生用のCDプレーヤーと録音用のCDデッキを搭載している機種も多く見られた。このほかCDプレーヤーを2基搭載し、簡易的なチェンジャー・リミックス・複数CDの同時再生が可能な機種も存在した。

ダブルDVDデッキはDVDカーナビゲーションの一部で見受けられ、ナビ用の地図CD/DVDを抜き取らずに他の音楽CD/DVDを挿入できるのが特徴であった。ダブルではないカーナビの場合はCDチェンジャーやCD/DVD-ROMドライブ別体という方式も行っていた。

またシャープからはCD/DVDとBDのツインデッキ仕様としたBDレコーダーが発売されたことがある。

その他のダブルデッキ

関連項目


ダブルデッキ(Double Deck)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 14:13 UTC 版)

マリオカート64」の記事における「ダブルデッキ(Double Deck)」の解説

4段階の高さがある「ロ」の字型のフロアーを、斜面つないで行き来する

※この「ダブルデッキ(Double Deck)」の解説は、「マリオカート64」の解説の一部です。
「ダブルデッキ(Double Deck)」を含む「マリオカート64」の記事については、「マリオカート64」の概要を参照ください。

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