agarose-gel electrophoresisとは? わかりやすく解説

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アガロースゲル電気泳動

英訳・(英)同義/類義語:agarose gel electrophoresis

分子生物学実験技術で、アガロースゲル担体用い電気泳動で、主に高分子核酸分離に使う。
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アガロース・ゲル電気泳動

【英】: Agarose Gel Electro-phoresis
DNA分子量大きさごとに分離する方法である。

DNAはマイナス電荷を持つので電解質の中で電圧をかけると、プラス電極側に移動するその際電解質としてアガロース(寒天)を用いる。アガロースゲル状大きな網目構造スポンジみたいな構造)をもつため、均一な「ふるい」の効果をもつ。

このため、短いDNAほどアガロースの孔を通過しやすいので移動速くなり、長いDNAほど移動遅くなり、移動距離バラつきが出る。この方法によりDNA長さごとに分離できる

デオキシリボ核酸


アガロースゲル電気泳動

(agarose-gel electrophoresis から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/17 06:59 UTC 版)

アガロースゲル電気泳動(アガロースゲルでんきえいどう、: agarose gel electrophoresis)は、アガロース寒天の主成分)ゲルを使用した電気泳動により、核酸をその大きさに応じて分離する手法。数ある電気泳動の中でも、もっともオーソドックスなものといえる。

原理

DNARNAなどの核酸分子はそれぞれ固有の大きさ(長さ)と荷電を持っている。核酸の場合は荷電の個数は分子の大きさに比例するため、長さ当たりの駆動力はほぼ一定である。しかし、ゲルを構成するアガロース分子の網目と絡みながら移動しなければならないため、長い核酸分子ほど移動速度が遅くなる。またゲルのアガロース濃度が高いほど移動速度が遅くなるので、分離したい核酸のサイズに合わせてゲルのアガロース濃度が選択される。

手法

適切な緩衝液に高純度のアガロースを加え、加熱して溶かした後、型枠に入れて固める。アガロースの量は、目的に応じて0.8-4%と様々である。このときあらかじめ、櫛(くし)状のプラスチック片(コームと呼ばれる)を利用して核酸溶液を注入するための穴(wellと呼ばれる)を一方の端に作る。

固まったゲル片を緩衝液の入った水槽に入れ、核酸溶液を注入した後、一方から電圧をかける。一定時間後、ゲル片を取り出し、臭化エチジウムなどの核酸染色溶液に浸漬する。染色薬剤をあらかじめ元の核酸溶液やアガロースゲルに添加しておく場合もある。染色された核酸は紫外線を照射すると蛍光を発するので、その存在が確認できる。また染色に使われた臭化エチジウムの量はDNAの分子の長さと量に比例するため、蛍光の強さによってDNA量を確認することができる。

主な用途

生物から核酸(DNAやRNA)を抽出した際、その確認のためにアガロースゲル電気泳動を行う。また、PCRによりDNAを増幅したときにも、確認に使用される。その後、サザンブロッティングノーザンブロッティングゲル抽出などを行うこともある。プラスミドベクターに組み込んだ目的の遺伝子を確認するため、制限酵素処理を行った後、電気泳動で確認することもある。


「agarose gel electrophoresis」の例文・使い方・用例・文例

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