キャピラリー電気泳動とは? わかりやすく解説

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キャピラリー‐でんきえいどう【キャピラリー電気泳動】

読み方:きゃぴらりーでんきえいどう

細い円筒状のキャピラリー毛細管)を用い電気泳動ジュール熱による対流生じないため、物質正確な分離が可能となる。DNAたんぱく質などの生体高分子分析広く利用される


キャピラリー電気泳動

【英】: Capillary Electrophoresis, CE
内径100μm以下の髪の毛のように細長いガラス管(キャピラリー)を用いることからキャピラリー電気泳動という。

方法キャピラリー内に緩衝液満たしキャピラリー両端を同じ緩衝液入った容器入れる。キャピラリー片端に極微量の試料であるDNA加えてから、1万ボルト上の電荷をかける。DNAサイズ違いによる泳動速度の差により分離し塩基配列決定する高電圧による電気泳動のため、分離高速化でき、短時間で多サンプルDNA試料処理することができる。

ヒトゲノムDNA情報解読できるだけでなく、遺伝子による病気診断遺伝子鑑定のための重要な基礎技術であり、これらの分野への応用研究行われている。

デオキシリボ核酸

塩基

ゲノム

遺伝子


キャピラリー電気泳動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/17 06:58 UTC 版)

キャピラリー電気泳動(キャピラリーでんきえいどう)は毛細管(キャピラリー)内で電気泳動を行う方法である。

無担体電気泳動(ゲルなどの担体を用いず溶液状態で行う電気泳動)ではジュール熱によって対流が起こりやすく、物質の安定した分離を行う上で不都合である。しかし十分に細い毛細管を使えば対流を防ぐことができ、発生するジュール熱の放熱も容易なことから、物質の分離に用いることができる。

この方法を応用した例として、自動塩基配列解析装置(DNAシーケンサー)がある。この装置では特殊な高分子の水溶液を充填した毛細管内で分子ふるい効果を作り、試料中のDNAをその塩基数の順に分離することができる。

また、光学異性体の分離にも有利な手法であることから、薬学や食品分野への応用が進んでいる。




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