Xtensaコンフィギュラブル・コア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 14:49 UTC 版)
「Tensilica」の記事における「Xtensaコンフィギュラブル・コア」の解説
Xtensa DPU (データプレーン処理ユニット)は、小規模で低消費電力でありキャッシュを持たないマイクロコントローラーとしてから、高性能な同時に16並列処理可能なSIMDと3命令を投入できるVLIW DSPを備えたコアとしてまで、使用することができる。 例えばテンシリカのようなIPプロセッサ・ベンダーは、キャッシュの大きさやプロセッサーのバス幅、データ用RAM、命令用RAM、メモリ管理の有無、割り込み制御といった機能を組み合わせて、ライセンス供与先の求めるIPコアを提供するのが一般的である。しかし、ケイデンス・テンシリカは、ユーザーの再構成可能な命令セットという鍵となる機能を持っているため、差別化されている。 提供され構成用ツールを使用することで、顧客はXtensaの基本となる命令セットに、独自に定義した命令を追加し、拡張することができる。拡張できるものとしては、SIMD命令や新しいレジスター・ファイル、マルチプロセッサでのプロセッサ間の通信のためのデータ転送インターフェイスなどがある。プロセッサの構成が決まったら、ケイデンスのプロセッサー・ジェネレーター・サービスが、カスタマイズされたXtensa IPコアとプロセッサー・デザイン・キット、ソフトウェア開発キットを生成する。この過程は高度に自動化されており、設計者は命令の追加とそれによる性能の改善と、消費電力とのトレードオフを簡単に実験することができる。 プロセッサ・キットには、構成したIPコアを顧客のチップ設計環境に統合するために必要なものが含まれている。これには、コアのハードウェア記述(合成可能なRTLまたはレイアウト済みの形式)、タイミングとI/Oの制限、独自のRAMやキャッシュ、FIFOに対する要求事項が含まれる。ソフトウェア・キットは、Eclipseベースの統合開発環境であり、GNU Compiler Collectionをベースとしたツールチェイン(C/C++コンパイラ、アセンブラ、リンカ、デバッガ)を使用している。命令セットシミュレータにより、顧客は実際のハードウェアができ上がる前にアプリケーションの開発を開始できる。
※この「Xtensaコンフィギュラブル・コア」の解説は、「Tensilica」の解説の一部です。
「Xtensaコンフィギュラブル・コア」を含む「Tensilica」の記事については、「Tensilica」の概要を参照ください。
- Xtensaコンフィギュラブル・コアのページへのリンク