V8 コルヴェア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:32 UTC 版)
「シボレー・コルヴェア」の記事における「V8 コルヴェア」の解説
究極のコルヴェアの改造はエンジンをV8に換装することであった。これはやる気を挫くかもしれないが2つのことを行うことで実現できる。 コルヴェアのエンジンはその他の多くのエンジンとは逆方向に回ることから、V8エンジンを後部座席の位置に搭載し(コルヴェアの元の搭載位置にV8エンジンの重量が加わると改造無しの純正サスペンションでは酷くお粗末な操縦性になる)、特製のクラッチギヤとインプットシャフトを介してトランスミッションの前部に結合すると、前進4速後退1速の通常の走行が出来る。 V8エンジンのトルクを受け止める容量を持つサギノウ製ギヤを使用する1966年モデルで変更されたマニュアルトランスミッションに換装する。 車体前部の元トランクの中はラジエターに占拠されるが、元のエンジンルームが荷物の収納用に活用できる。シボレーのスモールブロックV8エンジンをコルヴェアに取り付けるコンプリート・キットがクラウン・マニュファクチャリング社(Crown Manufacturing)で製作されており、600 USドルで入手できる。これでスモールブロックV8エンジン搭載のコルベットの3,700 lbp (1680 kg) に対し2,750 lbp (1250 kg) の重量でほぼ同じ設計の後輪独立懸架サスペンションを装着した車が完成する。350 hp (261 kW) のコルベット用エンジンを搭載したクラウン・マニュファクチャリング社の試作車は、1/4 ml (402 m) を12.22秒と到達速度105 mph (169 km/h) で走った。この改造の利点は、ミッドシップ配置により路上での最善な操縦性が提供され、エンジンを前に搭載した車のように「スリックタイヤ」を履かずとも素晴らしいドラッグストリップ(drag strip)のトラクション性能が得られ、当時のFXファニーカー(funny car)のようにホイールベースを自在に改造できた。数台のコルヴェアがシボレー製ビッグブロック・エンジンを搭載できるように改造されたが、大きくなったエンジンの大きさは改造作業をかなり困難なものとし、性能は高かったが信頼性には欠けていた。300台のイェンコ・コルヴェアの中の1台YS99がV8エンジン搭載のCORV8に改造された。この車も大幅に改造を加えられて逆回転のシボレー製スモールブロックV8エンジンを水平対向6気筒エンジンと同じ位置に搭載していた。
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