ティレル・DG016とは? わかりやすく解説

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ティレル・DG016

(Tyrrell DG016 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/29 17:43 UTC 版)

ティレル・DG016
カテゴリー F1
コンストラクター ティレル
デザイナー モーリス・フィリップ英語版
ブライアン・リスルズ
先代 ティレル・015
後継 ティレル・017
主要諸元[1]
シャシー カーボンファイバー モノコック
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン, プッシュロッド
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン, プッシュロッド
エンジン コスワース DFZ, 3,494 cc (213.2 cu in), 90度 V8, NA, ミッドエンジン, 縦置き
トランスミッション ティレル / ヒューランド製 5速 MT
燃料 エルフ
タイヤ グッドイヤー
主要成績
チーム データゼネラル チーム・ティレル
ドライバー 3. ジョナサン・パーマー
4. フィリップ・ストレイフ
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
初戦 1987年ブラジルグランプリ
出走 優勝 ポール Fラップ
16 0 0 0
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ティレル・DG016 (Tyrrell DG016) は、ティレル1987年のF1世界選手権参戦用に開発したF1マシン。設計はブライアン・ライルスとモーリス・フィリップ英語版。最高成績は4位。

概要

1987年シーズンに自然吸気 (NA)エンジンを使用した5つのチームのうちのひとつであるティレルが開発したマシン。エンジンは前年のルノー・EF15ターボから、コスワース・DFZにスイッチした。メインスポンサーは前年から引き続きデータゼネラルと、アメリカの炭素繊維素材を扱う大手企業・コートールズ英語版を迎えた。

ティレルのそれまでの車両名は3桁の数字のみであったが、このモデルではスポンサーのデータゼネラル(Data General)の頭文字[2]"DG"が付与された。

開発

設計はメインスポンサーであるデータゼネラルのコンピュータをフル活用して行われた。当時のデータゼネラルの広告では「このF1マシンがサーキットを1周する時間で、このコンピュータはF1マシンの設計を完了してしまいます」とのキャッチコピーが付けられていた。

コクピットはウィリアムズ・FW11風の丸みのあるノーズスタイルとなり、素材はカーボン/ケブラーのハニカムコンポジットが用いられた。012以降015まで続いた段差のあるコクピット前の造形は姿を消した[3]。オーナー監督であるケン・ティレルは標準をターボ完全禁止となる1989年へと合わせており、この年創設された自然吸気部門のタイトル獲得を目標とした。

1987年シーズン

DG016には目だった速さこそ無かったものの、マシントラブルの発生は少なかった。ジョナサン・パーマーフィリップ・ストレイフは堅実に完走を重ね、第8戦西ドイツGPではストレイフ4位、パーマー5位とターボ有利の高速コースながらダブル入賞を果たす。パーマーは最終戦オーストラリアGPでも4位に入るなど、DG016は計11ポイントを獲得。ティレルとしては久しぶりに成功と言えるシーズンとなり、チームランキング6位に輝いた。

1987年シーズンには、ターボ勢と自然吸気勢の性能差があまりに大きい(NA勢の600馬力弱に対し、ターボエンジンは軒並み1000馬力近いパワーだった)ために自然吸気限定のチャンピオンシップ、「コーリン・チャップマントロフィー」(コンストラクター部門)、「ジム・クラークトロフィー」(ドライバー部門)がFIAにより設けられ、ティレルは自然吸気勢のライバルであるマーチラルース・カルメルAGSらを下し、その両タイトルを獲得。ドライバー部門はパーマーが制した。


タイヤ No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 ポイント ランキング
1987 DG016 G BRA
SMR
BEL
MON
USA
FRA
GBR
GER
HUN
AUT
ITA
POR
ESP
MEX
JPN
AUS
11 6位
3 パーマー 10 Ret Ret 5 11 7 8 5 7 14 14 10 Ret 7 8 4
4 ストレイフ 11 8 9 Ret Ret 6 Ret 4 9 12 12 12 7 8 12 Ret

スペック

シャーシ

エンジン

脚注

  1. ^ STATS F1 - Tyrrell DG016”. Statsf1.com. 2010年8月23日閲覧。
  2. ^ Maurice Hamilton, ed (1987) (英語). Autocourse 1987-88. Hazleton Publishing. pp. p.58. ISBN 0-905138-47-3 
  3. ^ Team & Driver ティレル・フォード FUJI TVオフィシャルF1ハンドブック 58-59頁 フジテレビ出版/扶桑社 1987年7月6日発行




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