関税割当制度
【英】: tariff quota system
同義語: TQ 制
TQ 制とも呼ばれ、関税定率法および関税暫定措置法に基づく「関税割当制度に関する政令」によって、特定の輸入品目について一定の輸入数量(割当数量)までは一般関税率より低い関税率(一次関税率)を適用し、これを超える輸入数量については高い一般関税率(二次関税率)を適用する特殊関税制度をいう。 その目的は、当該輸入品につき保護関税の設定を要望する国内生産者と低関税による輸入を確保しようとする国内需要家がある場合に両者の利害を調整し、一定数量までは需要家の要請を満たし、これを超えるものは輸入抑制効果を持つ高税率を設定し、国内市場を保護しようとするものである。本制度は実質的に輸入割当制度に近い効果をもつが、関税割当を受けなかったものは一般関税率による関税を納付すれば輸入できるので輸入制限がない点に両者の相違がある。GATT においては、国内産業保護を目的とする輸入制限は原則的に禁止されているが、関税割当制度は無差別適用を条件として認められており、諸外国においても広く実施されている。 わが国では 1961 年(昭和 36 年)から実施されているが、石油製品では A 重油(農林漁業用につき一次無税、二次高率適用)、B 重油および C 重油(製油用を除くその他用につき一次低率、二次高率適用)が本制度の対象となっている。割当品目、数量は会計年度ごとに関税率審議会において審査のうえ、大蔵大臣に答申され、決定される。 |

「TQ 制」の例文・使い方・用例・文例
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