Rutherford scatteringとは? わかりやすく解説

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ラザフォード散乱

【英】:Rutherford scattering

原子核クーロン力による荷電粒子散乱原子番号Zの二乗比例し、(sinθ/2)-4比例する。ここでθは散乱角電子線場合高角散乱原子核周り電子雲による散乱無視できる角度領域でになる。

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  • ラザフォード散乱

ラザフォード散乱

(Rutherford scattering から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/04 01:07 UTC 版)

ラザフォード散乱(ラザフォードさんらん、: Rutherford scattering)とは、クーロン相互作用による荷電粒子間の弾性散乱を言う。1911年アーネスト・ラザフォードにより説明された物理現象であり[1]ボーア模型の先駆けとなったラザフォードの惑星型原子模型の発展につながった。現在では、ラザフォード後方散乱分光という元素組成分析手法に利用されている。ラザフォード散乱は、静電気力(クーロン力)のみに依存し、粒子間の最接近距離はクーロンポテンシャルのみにより決定されるため、初めはクーロン散乱と呼ばれた。古典的なアルファ粒子原子核によるラザフォード散乱においては、散乱された後の粒子の持つエネルギーと速度が散乱前と変わらないので、「弾性散乱」の例といえる。


注釈

  1. ^ この実験は「ラザフォードの実験」と呼ばれることもあるが、実際にはラザフォードは実験を行なっていない[6]
  2. ^ このサイズよりも「どれほど小さいのか」は、この実験のみからラザフォードは決めることはできなかった。
  3. ^ 金原子核の実際の半径は、原子核の半径を求める公式[7]に、金の最安定同位体の質量数 197 を代入すれば求められる。
  4. ^ したがってこの過程はラザフォード散乱が弾性衝突なのに対して非弾性衝突となる。

出典

  1. ^ Rutherford (1911)
  2. ^ Geiger (1908)
  3. ^ Geiger & Marsden (1909)
  4. ^ Geiger (1910)
  5. ^ Geiger & Marsden (1913)
  6. ^ 並木 (1998)
  7. ^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典『核半径』 - コトバンク
  8. ^ Electron Scattering from Nuclei”. Hyperphysics. 2015年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月10日閲覧。




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