MiG-29SMT/UBT系列
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「MiG-29 (航空機)」の記事における「MiG-29SMT/UBT系列」の解説
ロシアによる大規模な近代化改修型。既存の9.12規格(フルクラムA)や9.13規格(フルクラムC)、MiG-29UB(フルクラムB)を後述のMiG-29M(9.15規格)の技術を用いて改修している。 「MiG-29M (航空機)#MiG-29SMT/UBT」も参照 MiG-29SMT «9.17» 胴体背面部のドーサルスパインを大型化して燃料搭載量を増やすと共に、テイルコーンやエアブレーキもMiG-29M(9.15規格)と同様の形状に改修。レーダーはN019MPトパーズを搭載。初飛行は1998年。MiG-29UBT «9.52» MiG-29SMT «9.17»の複座戦闘攻撃機型。こちらも既存のMiG-29UB «9.51»を改修する形で製造された。初飛行は1998年。MiG-29SMT «9.17»と同様にドーサルスパインを大型化し、テイルコーンやエアブレーキもMiG-29M «9.15»と同様の形状に改修。機首にオサ-2レーダーを搭載することで、R-27R/ERやR-77、Kh-31Aなどのレーダーロックオン・誘導が必要な兵装の運用能力も付与。 MiG-29SMT2 «9.17A» MiG-29SMT «9.17»の能力向上型。MiG-29SMT-IIとも呼ばれる。レーダーを新型のジュークMに換装。改造途中で制作が中止されたため、完成した実機は存在しない。 MiG-29SMT «9.18» 9.17A規格をベースとしてさらに改良したモデル。9.17規格で採用された大型のドーサルスパインは廃止され、外見上では従来型の9.12規格や9.13規格との見分けはつけづらくなっている。イエメンが採用。MiG-29UBM «9.53» 9.18規格に準じた複座戦闘攻撃機型。MiG-29UBT «9.52»と異なりレーダーは搭載していないため、レーダーによるロックオン・誘導が必要な兵器(中射程空対空ミサイルのR-27R/ERやR-77、空対艦ミサイルのKh-31Aなど)の運用能力が削除されているが、それ以外の精密誘導兵器(Kh-25、Kh-29、Kh-31P、KAB-500L/Krなど)の運用能力は維持されている。イエメンやロシアで採用。 MiG-29SMT «9.19» 9.18規格をさらに改良したモデル。ドーサルスパインは前半分は9.17規格と同様の形状になり、後ろ半分は急速にすぼまる構造を採用し、テイルコーンやエアブレーキは従来の9.12/9.13規格の物を維持しつつ燃料搭載量を増やしたもの。アルジェリアとロシアが採用した が、後にアルジェリアは品質の悪い部品が使われているとの理由で発注をキャンセルし、受領済みの機体15機も全てロシアに返品した。MiG-29UPG «9.20» 9.19規格機のインド仕様。一部のアビオニクスをフランス製やイスラエル製、インド製に変更している。MiG-29UPG-UB «9.53I» 9.53規格機のインド仕様。
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