KTM-5M3(КТМ-5М3)(71-605)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:53 UTC 版)
「KTM-5」の記事における「KTM-5M3(КТМ-5М3)(71-605)」の解説
車体設計に関して複数の問題点が指摘されたKTM-5Mに代わって開発された形式。車体デザインはKTM-5Mを踏襲した一方、側板をプラスチックから鋼板に変更し、コルゲート加工を施す事で強度や安全性が増した。 1971年から1990年までソ連各地の都市に向けて大量生産が行われ、計12,493両が製造された。地元のレニングラード機械技術工場製の電車を継続的に導入していたサンクトペテルブルク市電でも、1980年代の大規模な路線延伸・再編に対して従来の車両の製造が追いつかなくなった事を受け1980年代初頭に250両が導入され、2007年まで使用された。ただしモスクワ市電を始め、KTM-5の導入が行われなかった都市も幾つか存在した。 1976年までは「KTM-5M3」が正式な形式名であったが、コンピュータによる管理体制を整えるためのコード番号がソ連の鉄道車両に導入された事で同年以降は「71-605」と言う形式番号も使用された。この番号には「ウスチ=カタフスキー車両製造工場(6)で5番目に開発された路面電車車両(71)」と言う意味が含まれている。 1990年以降は台車や機器の設計を変更した車両が製造され、以下のように形式が改められた。 71-605A(71-605А) - 1990年以降に生産されたKTM-5(71-605)は、補助電源装置に静止型インバータが変更され、台車の設計にも変化が生じた事から、区別のため形式名が「71-605A」に改められた。1992年までに1,426両が製造された。 71-605U(71-605У) - ソビエト連邦(現:ロシア連邦)で唯一軌間1,435 mm(標準軌)の路線網を有するロストフ・ナ・ドヌ市電へ向けて製造された形式。71-605Aを基に設計が行われ、標準軌に対応した台車が用いられた。1990年から1992年まで45両が導入された。 71-605A(ヤロスラヴリ) 71-605U(ロストフ・ナ・ドヌ)
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