KEKB
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KEKB(ケックビー[1])とは、高エネルギー加速器研究機構(KEK)に設置されている電子・陽電子衝突加速器。衝突部にはベル測定器が置かれ、CP対称性の破れの研究が行われている。B中間子が大量に生成されることからBファクトリーとも呼ばれる。
注釈
- ^ 鳥居のホームページ「物理学実験や加速器の名称」によると、当初リングを3本設置する予定で「Three Ring Intersecting Storage Accerelator in Nippon(TRISTAN)」という名称がつけられ、『トリスタンとイゾルデ』に関連するため研究者達に気に入られたことから、リングが2本に変更された後も引き続きTRISTANという略称で呼ばれる名称に変えたという。
- ^ この頃からKEKの愛称で知られる。
- ^ 概ね、筑波山(北東)、つくば市大穂地区(南東)、富士山(南西)、日光(北西)の方向と対応している。
- ^ ほかにビーナス(VENUS)、エミー(AMY)、シップ(SHIP)の計4設備がある。
出典
- ^ KEKニュース(用語解説)「KEKB加速器(ケックビーカソクキ)」
- ^ 「SuperKEKBプロジェクト」加速器が本格稼働しました高エネルギー加速器研究機構プレスリリース(2018年3月22日)2018年3月28日閲覧
- ^ 宇宙の謎解明へ新加速器 性能40倍「スーパーKEKB」ノーベル賞級発見に期待『日本経済新聞』朝刊2018年3月24日
- ^ 矢沢潔構成『最新宇宙論 われわれはビッグバンの瞬間に到達できるか』学習研究社〈最新科学論シリーズ2〉、1988年、14頁。楽劇『トリスタンとイゾルデ』に登場するトリスタンに共通する名であると説明される。
- ^ a b 『最新宇宙論』13頁。
- ^ a b トリスタン計画報告書文部省・高エネルギー物理学研究所(1996年)
- ^ a b 『最新宇宙論』15頁。
- ^ 3.2 標準理論の精密検証とその予言する新しい現象の発見、トリスタン計画報告書
- ^ asahi.com「ソリューシの夜明け(上)小林氏の素顔」-マイタウン茨城 [リンク切れ](朝日新聞社・朝日新聞地域情報。2008年10月9日付、2008年10月14日閲覧)
- ^ “科学研究にも試練 巨大地震「情報 復興に生かさねば」”. 『読売新聞』東京夕刊 (読売新聞社): p. 12. (2011年3月31日)
- ^ 「実は天文学的損害だった「つくば電脳」都市-1000億円「最先端設備」がパー!?」、『FOCUS大災害緊急復刊4月20日号』(週刊新潮2011年4月20日号別冊)、新潮社 pp. 84-85
- ^ SuperKEKB加速器が世界最高ルミノシティ(衝突性能)を達成しました高エネルギー加速器研究機構プレスリリース(2020年6月26日)
- 1 KEKBとは
- 2 KEKBの概要
- 3 SuperKEKB
KEKB加速器
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KEKB加速器は、電子・陽電子非対称エネルギーの円形衝突加速器である。加速器の建設には1995年7月に一連の実験が完了したトリスタン実験装置のトンネルが再利用された。費用は380億円で、1998年度に完成し、運用を開始した。 8.0ギガ電子ボルトの電子と、3.5ギガ電子ボルトの陽電子用に、周長3キロの加速器リングが2つ設置されている。電子・陽電子衝突によりUpsilon(4S)中間子を経由して、B中間子と反B中間子の対が生成される。CP対称性の破れの測定感度を高めるため、高輝度における電子・陽電子衝突を実現させ、より大量のB中間子を生成できるように設計が行われた。現在は毎秒10個以上のB中間子・反B中間子対が生成されている。 また、非対称エネルギーによる電子・陽電子衝突により、生成されたB中間子をローレンツブーストし、崩壊するまでに 0.2 mm 程度飛行させる。この現象を利用してB中間子・反B中間子の崩壊の様子を時間依存性も含めて詳細に調べることが可能となった。
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