りゅうし‐かそくき〔リフシ‐〕【粒子加速器】
読み方:りゅうしかそくき
⇒加速器
粒子加速器(りゅうしかそくき)
電場や磁場を使って荷電粒子(電気を帯びた粒子)を加速する実験装置
素粒子物理学では、物質の究極の構成要素について調べるために、粒子加速器を使った実験をしている。これまでに、6種類のクォークなどを基本粒子として素粒子の振る舞いを記述する「標準理論」がほぼ確立している。
十分に加速した荷電粒子(電子、陽子、イオンなど)を正面衝突させると、粒子加速器の中で高エネルギー状態を作り出すことができる。この状態は、実は、宇宙誕生のときに起こったビッグバンに似ているのである。実際、荷電粒子同士の衝突の後には、エネルギーが質量に転化することによって発生した別の新しい粒子が数多く検出されている。
現在主流なのは、電場と磁場を組み合わせて制御するシンクロトロン型粒子加速器で、リング状に荷電粒子を回転させながらエネルギーを高めていきる。それらは多くの場合、より大きなエネルギーを得るため、半径数kmにもおよぶ巨大装置となっている。フェルミ国立加速器研究所(アメリカ)、CERN(ヨーロッパ)のほか、日本では茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構にシンクロトロンがある。
(2000.02.16更新)
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