ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港とは? わかりやすく解説

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ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/27 13:03 UTC 版)

ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港
General Edward Lawrence Logan International Airport
航空写真
連邦航空局・空港図
IATA: BOS - ICAO: KBOS
概要
国・地域 アメリカ合衆国
所在地  マサチューセッツ州
ボストン
種類 公共
所有者 マサチューセッツ港湾局(Massport)
敷地面積 965 ha
標高 6 m (20 ft)
座標 北緯42度21分47秒 西経071度00分23秒 / 北緯42.36306度 西経71.00639度 / 42.36306; -71.00639
公式サイト 公式ウェブサイト
地図
BOS
BOS
空港の位置
滑走路
方向 ILS 長さ×幅 (m) 表面
04L/22R 2,396×46 アスファルト
04R/22L 3,050×46 アスファルト
09/27 2,134×46 アスファルト
14/32 1,524×46 アスファルト
15L/33R 779×30 アスファルト
15R/33L 3,073×46 アスファルト
統計(2024年)
旅客数 4,350万人
出典:連邦航空局[1]およびマサチューセッツ港湾局[2][3]
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空港の一覧
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ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港(ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガンこくさういくうこう、: General Edward Lawrence Logan International Airport)は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンにある国際空港である。

名称は、ボストン出身の軍人であるエドワード・ローレンス・ローガン英語版陸軍少将にちなんだものである。

歴史

  • 1923年9月8日に開港した。当時は、マサチューセッツ州空軍と The Army Air Corp が使用していた。
  • 1927年、初の民間便として、コロニアル航空運送 (Colonial Air Transport) のニューヨーク線が運航を開始。
  • 1940年代後半、初の大西洋路線として、アメリカン・オーバーシーズ航空が、ボストン-シャノン-ロンドン線を開設。
  • 1949年、ターミナルB、Cが開業。
  • 1950年代初頭、英国海外航空グラスゴー線、プレストウィック線、エールフランスパリ/オルリー線で乗り入れを開始。
  • 1952年、アメリカで初めて、空港内に高速鉄道が乗り入れた。
  • その後、英国国際航空がロンドン線に、世界初のジェット機デ・ハビランド・コメットを投入し、当空港唯一のジェット機となる。
  • 1956年5月20日、ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港に改称。
  • 1970年、パンアメリカン航空ロンドン/ヒースロー線においてボーイング747を投入し、当空港初のジャンボジェット便となる。
  • 1974年、ターミナルEが開業。このターミナルは、当時、米国で2番目に大きな国際線ターミナルだった。
  • 2005年には、離陸しようとしていたUSエアウェイズ機とエアリンガス機が滑走路上で危うく衝突仕掛けるニアミス事故が発生。事故後、タワー管制の規定改正が行われた。

施設

ターミナル

ターミナルの配置

当空港には、A、B、C、E の4つの旅客ターミナルがあり、合計107のゲートがある。ターミナルA-Cには税関検査施設がないため、一部の事前通関に対応している路線を除いて、国際線はターミナルEを発着する。

ターミナルA

現在のターミナルAは、2005年3月16日にリニューアル開業した施設で、主にデルタ航空が使用するターミナルである。11ゲートのメインターミナル、10ゲートのサテライトターミナルに分かれている。

当初はデルタ航空が独占的に使用していたが、2005年の破産を受け、ターミナル発着便は縮小されていた。しかし、2018年12月に、デルタ航空がボストン発着路線の拡大を発表し、再びデルタ航空が独占的に使用することとなった。なお、デルタ航空のコードシェアパートナーであるウエストジェットも当ターミナルを発着している。

このターミナルは、アメリカの空港ターミナルとして初めて、米国グリーンビルディング評議会が環境に優しい設計であることを証明するLEED認証を受けている。

ターミナルB

ターミナルBは、1974年に開業したターミナルで、41のゲートがある。デルタ航空ジェットブルーケープエア以外の米国国内線や、事前通関に対応している一部のエアカナダのカナダ行き国際線などが発着する。なお、アメリカン航空ユナイテッド航空が空港ラウンジを運営している。1974年にUSエアウェイズ用のピアB、1975年にアメリカン航空用にピアAが開業した。

2014年までは、ターミナルB内でも、南北の建物が分かれており、2つの建物の間に駐車場があったが、2012年から改修が行われ、ターミナルBの北、南の建物のが接続された。また、この改修によって、24のカウンター、8か所の出発ラウンジ、新しい売店スペース、新しい手荷物カルーセルが建設された。

ターミナルC

ターミナルCは、1967年に開業したターミナルで、27のゲートがある。このターミナルは、エアリンガスケープエアジェットブルーが運航拠点として使用している。また、TAPポルトガル航空も使用している。

ターミナルCの北端にある3つのゲートは、旧Dターミナルのゲートで、2006年2月にターミナルCに編入された。なお、2016年夏、ターミナルCとEの接続工事が行われ、これら3つのゲートは再び番号が変更された。2023 年には、ターミナルB、C間の接続施設も開業し、ターミナル B、C、E が接続されることとなった。

ターミナルE

ターミナルEは、元マサチューセッツ州知事にちなんで、ジョン・A・ヴォルペ国際ターミナルとも呼ばれている。国際線ターミナルとして使用されており、合計18のゲートがある。エアリンガスエア・カナダTAPポルトガル航空ウエストジェット以外の国際線がターミナルEを発着する。ターミナルEには、エールフランスブリティッシュエアウェイズデルタ航空ルフトハンザエミレーツ航空のラウンジがある。

ターミナルEは1974年に開業し、、1997年8月に「ターミナルE近代化」プロジェクトが完了した。2003年には、ターミナルが410,000平方フィート拡張された。さらに、2016年夏には、ターミナルCへの接続、エアバスA380へのゲート対応工事など、1億ドルの改修工事が行われた。

滑走路

ローガン国際空港には、6本の滑走路がある。計器着陸装置は、滑走路4R、15R、22L、27、33Lに装備されており、滑走路4Rと33LはCAT IIIが運用されている。

  • 滑走路 4L/22R: 7,864 フィート × 150 フィート (2,397 m × 46 m)
  • 滑走路 4R/22L: 10,006 フィート × 150 フィート (3,050 m × 46 m)
  • 滑走路 9/27: 7,001 フィート × 150 フィート (2,134 m × 46 m)
  • 滑走路 14/32: 5,000 フィート× 100 フィート (1,524 m × 30 m)
  • 滑走路 15L/33R: 2,557 フィート × 100 フィート (779 m × 30 m)
  • 滑走路 15R/33L: 10,083 フィート × 150 フィート (3,073 m × 46 m)

滑走路は風向に応じて4つのパターンで運用されている。

  • 北東:4Lと4Rで到着。9L、4L、4Rからの出発
  • 北西: 33L、32、27 に到着。33Lと27からの出発
  • 南東:15Lと15Rで到着。15R、14、9からの出発
  • 南西:22L、22R、27に到着。22L、22Rからの出発

さらに、空港の南には、水上滑走路である滑走路14W / 32Wがある。

滑走路14/32の運用制限

滑走路14/32は、2006年11月23日に供用を開始した滑走路である。滑走路32は着陸に使用され、滑走路14は離陸に使用される。しかし、マサチューセッツ州は裁判所命令により、騒音問題を理由に、緊急時を除いて離着陸が禁じられている。

主な就航路線

航空会社 就航地
デルタ航空(国内線) アトランタオースティンチャールストンシカゴ/ORDダラス/フォートワースデンバーデトロイトフォートローダーデールフォートマイヤーズラスベガスロサンゼルス/LAXマイアミミネアポリス=セントポールナッシュビルニューオーリンズニューヨーク/JFKニューヨーク/LGAオーランドフェニックスローリー・ダーラムソルトレイクシティサンアントニオサンディエゴサンフランシスコサンフアンシアトルタンパウェストパームビーチ
季節運航ボーズマンマートルビーチ
デルタ航空(国際線) アムステルダムカンクンダブリンリスボンロンドン/LHRパリ/CDGローマ/フィウミチーノ
季節運航アルバアテネバルセロナエディンバラリベリア(コスタリカ)、ミラノ/マルペンサモンテゴ・ベイナッソープロビデンシアレスプンタ・カナ
デルタ・コネクション アシュビル、ボルチモアチャールストン(SC)、シャーロットシンシナティクリーブランドコロンバス(OH)、インディアナポリスジャクソンビル(FL)、カンザスシティルイビル、マディソン、メンフィスミルウォーキーナッシュビルニューヨーク/JFKニューヨーク/LGAニューアークノーフォーク、ペンサコーラ、フィラデルフィアピッツバーグリッチモンド、サバンナ、ワシントン/ナショナル
季節運航シカゴ/ORDサラソータ、トラバースシティ、ウィルミントン
アメリカン航空 シャーロットシカゴ/ORDダラス/フォートワースロンドン/LHRロサンゼルス/LAXマイアミニューヨーク/LGAフィラデルフィアフェニックスワシントン/ナショナル
季節運航カンクンモンテゴ・ベイプロビデンシアレスプンタ・カナ
アメリカン・イーグル シカゴ/ORDシンシナティコロンバス(OH)、ハリスバーグインディアナポリスルイビルニューヨーク/JFKロチェスター(NY)、セントルイスシラキュースワシントン/ナショナル
季節運航ハリファックスキーウェスト、トラバースシティ、ウィルミントン
ユナイテッド航空 シカゴ/ORDデンバーヒューストン/インターコンチネンタルロサンゼルス/LAXニューアークサンフランシスコワシントン/ダレス
ユナイテッド・エクスプレス ニューアーク
ジェットブルー航空(国内線) アトランタオースティンバッファローチャールストンシカゴ/ORDクリーブランドダラス/フォートワースデンバーデトロイトフォートローダーデールフォートマイヤーズヒューストン/インターコンチネンタルジャクソンビルラスベガスロサンゼルス/LAXナッシュビルニューオーリンズニューヨーク/JFKオーランドフィラデルフィアピッツバーグ、プレスクアイル、ローリー/ダーラムリッチモンドサンディエゴサンフランシスコサンフアン(PR)、サバンナ、シラキュースタンパワシントン/ナショナルウエストパームビーチ
季節運航:アシュビル、ボーズマン、ヘイデン/スティームボートスプリングス、キーウェスト、マーサズ・ヴィニヤード、ミルウォーキー、ナンタケット、ノーフォークフェニックスポートランドサクラメントソルトレイクシティサラソータシアトルセント・トーマス、トラバースシティ、ウィルミントン
ジェットブルー航空(国際線) アルババルバトスバミューダカンクンロンドン/LHRモンテゴ・ベイナッソーパリ/CDGプンタカナサンティアゴ・デ・ロス・カバリェロスサントドミンゴ
季節運航アムステルダムダブリンエディンバラグランドケイマンリベリア(コスタリカ)、ロンドン/LGWマドリードプロビデンシアレスプエルト・プラタセントルシアセント・マーチンバンクーバー
ケープエアー オーガスタ(ME)、バーハーバー、ハイアニス、レバノン(NH)、ロングアイランド、マーサズヴィンヤード、ナンタケット、ロックランド、ラトランド、サラナクレイク
季節運航:プロビンスタウン
フロンティア航空 アトランタシャーロットシンシナティクリーブランドダラス/フォートワースオーランドフィラデルフィアローリー・ダーラムサンフアン(PR)
季節運航マイアミタンパ
アラスカ航空 ポートランド(OR)、サンディエゴサンフランシスコシアトル
ハワイアン航空 ホノルル(2025年11月19日をもって運休予定)
サウスウエスト航空 ボルチモアシカゴ/MDWデンバーナッシュビルセントルイス
季節運航オースティンダラス/ラブオーランド
スピリット航空 ボルチモアダラス/フォートワースデトロイトフォートローダーデールフォートマイヤーズヒューストン/インターコンチネンタルロサンゼルス/LAXマイアミマートルビーチオーランドサンフアンタンパ
サンカントリー航空 ミネアポリス=セントポール
アレジアント・エア アシュビル、デモイン、デスティン/フォートウォルトンビーチ、グランドラピッズ、ノックスビル、ノーフォークサラソータ、サバンナ
季節運航インディアナポリス
エア・カナダ モントリオールトロント
エア・カナダ エクスプレス ハリファックスモントリオール
ウエストジェット航空 季節運航カルガリーバンクーバー
ポーター航空 オタワトロント/シティー
アエロメヒコ航空 メキシコシティ
コパ航空 パナマシティ
アビアンカ航空 ボゴタ
アビアンカ・エルサルバドル サンサルバドル
LATAM ブラジル サンパウロ/グアルーリョス
ブリティッシュ・エアウェイズ ロンドン/LHR
ヴァージン・アトランティック航空 ロンドン/LHR
エアリンガス ダブリンシャノン
エールフランス パリ/CDG
KLMオランダ航空 アムステルダム
ルフトハンザドイツ航空 フランクフルトミュンヘン
コンドル航空 季節運航フランクフルト
スイス インターナショナル エアラインズ チューリッヒ
アイスランド航空 レイキャヴィーク
ITAエアウェイズ ローマ/フィウミチーノ
イベリア航空 マドリード
レベル バルセロナ
TAPポルトガル航空 リスボン
季節運航ポルト
アゾレス航空 ポンタ・デルガダ、テルセイラ
オーストリア航空 ウィーン
スカンジナビア航空 コペンハーゲン
日本航空 東京/成田
大韓航空 ソウル/仁川
海南航空 北京/首都
キャセイパシフィック航空 香港
ターキッシュ エアラインズ イスタンブール
エミレーツ航空 ドバイ
エティハド航空 アブダビ
カタール航空 ドーハ
エル・アル航空 テルアビブ

日本との関係

日本航空が、ボーイング787型機を使用して、2012年4月22日より東京/成田線を運行している。また、日本航空は、この路線でボーイング787の運用を開始したことも特徴である。

空港アクセス

シルバーライン

マサチューセッツ湾交通局(MBTA)のシルバーラインSL1系統が各ターミナルとボストン南駅を結んでいる。使用されているのは内燃・電気駆動の連接型バスである。市内行きの運賃は無料で、地下鉄レッドライン、コミューター各線の沿線にはこちらが便利である。さらに、レッドラインを介して、グリーンラインブルーラインオレンジラインの地下鉄各路線にも無料で乗り換えることができる。

市内からの料金は有料で、地下鉄からの乗り換えの場合は地下鉄料金に含まれる。チャーリーカード(ICカード)を用いた方が、一回$2.40と安くなるので、空港に着いた時に案内所(ground transportationと表示)でもらっておくとよい。バス乗り場や駅ではもらえないことがある。カードは無料である。現金払いは$2.90となる。

ブルーライン

ブルーラインのAirport Stationと各ターミナル間にシャトルバスが出ている。ターミナルにより22、33、55系統を利用する。この場合、バス自体は無料であるが、地下鉄に乗る時は有料である。この場合も、チャーリーカードをもらっておき、駅でチャージするとよい。

脚注

  1. ^ FAA Airport Form 5010 for BOS (PDF) . Retrieved 2007-03-15.
  2. ^ Massport
  3. ^ Airport Statistics”. Massport (2024年). 2025年9月9日閲覧。

関連項目

外部リンク





固有名詞の分類

クラスBの空港 ダラス・フォートワース国際空港  フィラデルフィア国際空港  ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港  カンザスシティ国際空港  シカゴ・オヘア国際空港
マサチューセッツ州の空港 ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港

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