IEEE 802.11b
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 23:21 UTC 版)
「IEEE 802.11」の記事における「IEEE 802.11b」の解説
正式には "IEEE 802.11 High-Rate Direct Sequence" と言う。IEEEの「802委員会」の中にある「ワーキンググループ11」の「タスクグループB」が策定した。2.4 GHzのISM帯と呼ばれる、免許不要で扱える周波数帯域を利用する。1997年 - 1999年にかけて規格審議が行われ、従来のIEEE 802.11規格と互換性を持たせて伝送速度を2 Mbpsから最大11 Mbpsに拡張した規格が成立した(オプション規定として22 Mbpsのものもある)。技術としては、IEEE 802.11規格の3種類の物理レイヤ規格の中で直接拡散方式(DS方式)をベースにCCK (Complementary Code Keying) 方式を採用することにより高速度化を実現した。 11b規格は物理レイヤの規格であり、MACレイヤには従来のIEEE 802.11で規定されているMACレイヤ規格が採用されて製品化されている。1999年に規格が成立する直前に100ドルを切る無線LANカードが発売されたことにより、無線LAN市場が一気にブレイクする起爆剤になった規格である。パソコン関連として、もっとも初期に普及した無線LAN規格である。 日本国内で利用できるチャネル数は14である。すなわち中心周波数2.412 GHzの1chから同2.472 GHzの13chまで0.005 GHz (5 MHz) 刻みの1 - 13chと、同2,484 MHzの14chの、計14chである。ただし、一つのチャネル幅の規格が22 MHzであるため、干渉なしで通信できる最大チャネル数は4個となる。そして、その場合のチャネル設計は、1ch・6ch (2.437 GHz)・11ch (2.462 GHz)・14chである。しかし、11bでの14ch利用の合法性は日本に限られ、14chに対応しない親機・子機も多い。その場合、干渉なしで通信できる最大チャネル数は、規格上は11g同様の3個になる。しかし、規格より狭いチャネル幅で通信し、1ch・5ch・9ch・13chの計4チャネル同時利用を行える機種も市販されている。
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