Fantastic Phantom Slipper
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 21:12 UTC 版)
「白井暁彦」の記事における「Fantastic Phantom Slipper」の解説
自作の光学式高速モーションキャプチャと、足裏触覚で距離と方向を表現する動的なファントムセンセーションと床面ドーム映像で構成された、エンタテイメントシステム。1997年に日本バーチャルリアリティ学会第2回大会で発表され、その後改善されたバージョンがSIGGRAPH'98で発表された。初期型は「Walk into the Cyber World」というコンセプトがあり、当初爆発的な流行の時期にあったWWWブラウザライクなデザインで「歩いてリンクをたどる」という世界観を持っていた。足で移動を入力し、直接歩けるディスプレイとして設計されていた。ハイパーテキスト的に異なる世界に移動できる。SIGGRAPH'98で展示された「The Roach Attacks」は、画面外から体験者めがけて疾走する2匹のゴキブリのうち、本物の1匹を見つけてやっつけるゲーム。本物は振動を発するので(画面外にいても方向や距離が感じられるため)注意深く感じると確実にヒットできる。踏むとガサガサとした振動が伝わる。動的なファントムセンセーションはその後、VR研究やゲーム機などに幅広く利用されており、振動触覚の可能性を広く伝える作品となった。
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