FRBでの実務
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 16:31 UTC 版)
「ジャネット・イエレン」の記事における「FRBでの実務」の解説
2008年9月のリーマン・ショック以降のアメリカの経済危機に対して、マネタリーベースの大幅な増加による大規模な量的金融緩和政策に参画した(上の図)。最終的にマネタリーベースは4兆ドルを超えた。この量的金融緩和政策はアメリカの経済を良好に回復させたとして高い評価が見受けられる。 FRBは長期に渡る金融緩和により景気がある程度回復したと見ると、2013年末から月100億ドルずつの量的金融緩和の縮小を開始し、10ヶ月ほどで量的金融緩和によるマネタリーベースの増加は終了すると見られている。バーナンキの退任後に新議長に就任したイエレンはその方針を踏襲している(以上の叙述の文献はベン・バーナンキの項を参照)。 2014年5月8日に行った上院予算委員会での証言で、イエレン新議長は適切なバランスシートの規模について政策の正常化が進行するまで決定を急がない考えを示し、危機前の水準に戻すには5年から8年近く要する可能性があると指摘した。その後同月19日にバーナンキは「利上げは経済が正常化に向かっていることを示すため、利上げの時期が来ることを望む」・「金融政策の正常化に伴い、バランスシートを正常化させる必要は無い」との見解を示した。 8月20日にFRBは先月分の連邦公開市場委員会議事要旨を公開し、将来予定される最初の利上げ後も当面保有証券の償還資金再投資を継続することに「ほとんどの」参加者が賛成していると公表した。 8月22日にアメリカの失業率が予想以上に速いペースで低下したことを指摘しつつも、失業率のみを指標としてアメリカの労働市場の健全性を判断するには不十分と強調し、入手される指標や情報に基づき予想される将来の利上げなどの政策を柔軟に決定することを再度主張した。 10月29日にFRBは資産買い入れ額をこれまでの150億ドルからゼロとした。これに伴い2012年9月に開始した量的緩和第3弾(QE3)による新たな資産買い入れは終了した。また、超低金利政策が「かなりの期間」になるという表現を継続して、フォワードガイダンスの表現を維持した。
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