デプレッシブブラックメタルとは? わかりやすく解説

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デプレッシブブラックメタル

(DSBM から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/17 08:29 UTC 版)

デプレッシブブラックメタル
Depressive black metal
様式的起源 ブラックメタル
ドゥームメタル
文化的起源 1990年代
使用楽器 ボーカル
ギター
ベース
ドラム
ヴァイオリン
ピアノ
関連項目
フューネラルドゥームメタル
アンビエントブラックメタル
ロウブラックメタル
ポストブラックメタル
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デプレッシブブラックメタル(Depressive black metal)は、ヘヴィメタルの中に含まれる音楽ジャンルの一つで、ブラックメタルのサブジャンルである。略称デプレ鬱ブラック自殺系ブラックとも呼ばれる。海外ではDSBM(Depressive suicidal black metal)がよく用いられている。

本記事では以下DSBMと呼称する。

概要

DSBMは、曲の表現において自殺厭世観等をテーマにしたブラックメタルである。音楽スタイルはブラックメタル由来のうなり声、金切声に加えて泣き叫ぶような声が用いられたり、正統派ブラックメタルでよく用いられるトレモロリフを使用しないテンポがゆっくりな曲やピアノ中心で展開する曲もある。

歌詞の内容は自殺や虚無主義、この世への憎悪、厭世観、自己嫌悪等が含まれた悲観的・破滅的・退廃的なものがよく見受けられる。

バンド名においては、Life Is PainやMake a Change… Kill Yourselfのように鬱を実直に表現したものもあれば、LifeloverHappy Daysのように皮肉めいたものもある。

またバンドロゴに首吊りの際に用いるロープをロゴのデザインの一部として用いているバンドも散見される。ディスクジャケットアートワークには、首吊りの姿やロープの他にリストカットで用いる剃刀OD等で用いる薬や注射器、海外では主要な自殺の方法の一つである拳銃自殺が描写される事もある。

一部のバンドではライブで実際に自傷行為がなされる場合もある[要出典]

音楽的特徴

多くはテンポが遅く暗い演奏スタイルを取っており、クリーントーンが頻繁に使用される。典型的なブラックメタルに近いバンドから、反対にヘヴィメタルの要素の大部分を削ぎ落としたバンドまで存在し、その形態は多種多様である(他ジャンルとの融合については後述)。また精神性が重要視されているため、演奏や音質にウェイトを置いていないバンドが多い。

歌詞

先述の通り、歌詞のテーマは鬱や自殺等が圧倒的に多いが、それらに限定されず、多岐にわたる。しかしDSBMにおいては歌詞がさほど重要でない場合もあり、バンドによっては歌詞を公表していない。稀に、DSBMであっても歌詞の内容がNSBMペイガンメタルなどに近いケースやその逆が存在することがある。

外見

ジャンルの傾向上、一人で活動しているバンドが非常に多い[要出典]

コープス・ペイントの打たれたガントレット等、典型的ブラックメタルの攻撃的なファッションはあまり見られず、装飾の少ない場合が大半である。多くのミュージシャンは素顔を公開しておらず、アーティスト写真ではで覆っていることが多い。

アートワークには先述の通り自殺や自傷行為、若しくはそれらに関連するモチーフが頻繁に用いられているが、暗い森林や寂しげな空間を描写したものもよく見られる。

他のジャンルとの関係性

環境音楽の要素を持つアンビエントブラックメタルの音楽性を持ち合わせたバンド[注 1]フューネラルドゥームメタルの音楽性を持ち合わせたバンド[注 2]ポストメタルの音楽性を持ち合わせたバンド[注 3]などが見受けられる。

日本国内におけるDSBM

日本のバンドとしてKanashimi、No Point in Living、Ebola等が知られているものの、他国と比較して総数は少ない。日本では非常にアンダーグラウンドなジャンルであると言える。

国内のインターネットコミュニティにおいて、DSBMの熱心なリスナー、もしくはアーティストを「デプレッシャー」と呼ぶことがあるが、多くは自称である。この言葉は2012年頃から使われているのがTwitterで確認されている[要出典]

主要バンド

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ 例えばColdWorldWedard、All The Cold等がいる。
  2. ^ 例えばNorttElysian Blaze等がいる。
  3. ^ 例えばAmesoeurs、An Autumn for Crippled Children、Hypomanie、Heretoir等がいる。
  4. ^ デプレッシブブラックメタルを嗜好するキャラが登場。シナリオ担当の麻枝准の嗜好によるものと推察される[1]

出典

  1. ^ だーまえ怒涛の音楽ツイート171209” (2017年12月9日). 2023年3月14日閲覧。



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