シー‐イー‐ティー【CET】
読み方：しーいーてぃー
《central European time》⇒中部欧州標準時
中央ヨーロッパ時間
(Central European Time から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/08/06 10:19 UTC 版)
中央ヨーロッパ時間（ちゅうおうヨーロッパじかん、Central European Time - CET）は、協定世界時 (UTC) を1時間進ませた標準時である (UTC+1) 。日本標準時との時差はマイナス8時間。中部欧州標準時とも[1]。CETのほかに、MET（Middle European Time）[2]やまれにドイツ語の同語に由来するMEZ（Mitteleuropäische Zeit）も使われることがある。
アフリカでは同じ UTC+1 として西アフリカ時間が使われている。
夏時間
3月最終日曜日の午前2時（夏時間では午前3時）から10月最終日曜日の午前2時（夏時間では午前3時）までは、夏時間の中央ヨーロッパ夏時間 (Central European Summer Time - CEST) が使用される。中央ヨーロッパ時間を使用している全てのEU加盟国が夏時間を使用している。
歴史
1891年10月1日、オーストリア＝ハンガリー帝国が導入した（現在のオーストリア、チェコ、クロアチア、ハンガリー、スロバキア、スロベニアなどの地域）。最初は鉄道や郵便局、プラハやブダペストなどの都市で導入されたが、ウィーンでは導入されなかった[4][5]。
1893年4月1日、ドイツ帝国[5]、ウィーン[6]、マルタ[7]で導入された。同年11月1日、イタリアで導入された[8]。
1894年、スイスがUTC+0:30からUTC+1:00に変更した[9]。また、リヒテンシュタインとデンマークが導入した[10][11]。
1895年、ノルウェーが導入した[12]。
1900年、スウェーデンが導入した[13]。
1904年、ルクセンブルクが導入した[14]。その後1918年に離脱した[15]。
1914年、アルバニアが導入した[16]。
1914年から1918年にかけての第一次世界大戦中、ドイツ占領地域全体で中央ヨーロッパ時間が導入された[17]。
1920年、リトアニアが導入した。その後1940年に離脱した後、1998年から1999年にかけて再び導入した[18]。
1922年、ポーランドが導入した[19]。
| 色 | 標準時から地理的時間がどれだけ差があるか |
|---|---|
| 1 時間 ± 30 分 早い | |
| 0 時間 ± 30 分 | |
| 1 時間 ± 30 分 遅い | |
| 2 時間 ± 30 分 遅い | |
| 3 時間 ± 30 分 遅い |
1940年、ナチス・ドイツが自国の占領した区域に導入させ、オランダはUTC+0:20から、フランス、ベルギーとルクセンブルクはUTC+0からそれぞれ変更された[17][20]。これらの地域では戦後もそのままの標準時が使用されている。内戦直後で国内が疲弊していたスペインは第二次世界大戦には参戦しなかったが、ドイツとの関係を重視したフランコにより、1940年にそれまでの西ヨーロッパ時間から中央ヨーロッパ時間へと標準時が変更された（カナリア諸島はUTCを採用、スペイン本土より1時間遅れ）。戦後にはモナコ、アンドラ、ジブラルタルも中央ヨーロッパ時間を導入した[17]。
アイルランド、UKでも、1968年から1971年までの間、夏時間を1年中用いる形で導入されたことがある[21]。また、ポルトガルでも、1966-1976年、1992-1996年の間、導入されていたことがある。
純粋な地理的条件のみで定めた場合、東経7度30分から22度30分の地域が中央ヨーロッパ時間の領域に該当するが、同標準時を使用している国の中には、地理的な経度がUTC+1のタイムゾーンから外れている国もあり、スペイン、フランスなどは、国土のほとんどがUTC+0のタイムゾーンにあたる経度に位置している。特にスペインのガリシア地方西部には、UTC-1のタイムゾーンにあたる経度に位置するところもある。逆に、北マケドニア、セルビア、ハンガリー、スロバキア、ポーランド、スウェーデン、ノルウェーの東端部はUTC+2の経度にあたる地域が存在する。
該当国
ノルウェー
スウェーデン
ポーランド
スロバキア
ハンガリー
セルビア
北マケドニア
チェコ
オーストリア
スロベニア
クロアチア
ボスニア・ヘルツェゴビナ
モンテネグロ
アルバニア
デンマーク (フェロー諸島、グリーンランドを除く)
ドイツ
スイス
リヒテンシュタイン
イタリア
サンマリノ
マルタ
オランダ (海外領土を除く)
ベルギー
ルクセンブルク
フランス (海外領土を除く)
モナコ
アンドラ
スペイン (カナリア諸島を除く)
バチカン
コソボ
ジブラルタル (イギリス領)
出典
- ^ “中部欧州標準時(チュウブオウシュウヒョウジュンジ)とは？ 意味や使い方”. コトバンク. 2023年2月27日閲覧。
- ^ “Index of /time-zones/releases”. data.iana.org. 2025年8月6日閲覧。
- ^ “Time Zone & Clock Changes in Belgrade, Serbia” (英語). timeanddate.com. 2018年7月19日閲覧。
- ^ “Studie - Zavedení středoevropského času” (チェコ語). archiv.kvalitne.cz (2004年). 2021年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月28日閲覧。
- ^ a b Bartky, Ian R. (2007). One Time Fits All: The Campaigns for Global Uniformity. Stanford University Press. pp. 126–7. ISBN 978-0804756426 2015年8月18日閲覧。
- ^ “Time Zone & Clock Changes in Vienna, Vienna, Austria” (英語). timeanddate.com. 2018年7月19日閲覧。
- ^ “Time Zone & Clock Changes in Valletta, Malta” (英語). timeanddate.com. 2018年7月19日閲覧。
- ^ “Time Zone & Clock Changes in Rome, Italy” (英語). timeanddate.com. 2018年7月19日閲覧。
- ^ Messerli, Jakob (2015年1月25日). “Zeitsysteme” (ドイツ語). Historisches Lexikon der Schweiz - Schweizer Geschichte. 2018年7月19日閲覧。
- ^ “dullophob”. www.dullophob.com. 2018年7月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月19日閲覧。
- ^ “Time Zone & Clock Changes in Copenhagen, Denmark” (英語). timeanddate.com. 2018年7月19日閲覧。
- ^ “Daylight Saving Time Changes 1895 in Oslo, Norway” (英語). timeanddate.com. 2018年7月19日閲覧。
- ^ “Time Zone & Clock Changes in Stockholm, Sweden” (英語). timeanddate.com. 2018年7月19日閲覧。
- ^ “Daylight Saving Time Changes 1904 in Luxembourg, Luxembourg” (英語). timeanddate.com. 2018年7月20日閲覧。
- ^ “Daylight Saving Time Changes 1918 in Luxembourg, Luxembourg” (英語). timeanddate.com. 2018年7月20日閲覧。
- ^ “Time Zone & Clock Changes in Tirana, Albania” (英語). timeanddate.com. 2018年7月20日閲覧。
- ^ a b c “CET - Central European Time” (英語). www.thetimenow.com. 2018年7月20日閲覧。
- ^ “Time Zone & Clock Changes in Vilnius, Lithuania” (英語). timeanddate.com. 2018年7月20日閲覧。
- ^ “Time Changes in Poland 2017” (英語). www.vercalendario.info. 2018年7月20日閲覧。
- ^ Bartky, Ian R. (2007). One Time Fits All: The Campaigns for Global Uniformity. Stanford University Press. pp. 130, 134. ISBN 978-0804756426 2015年8月18日閲覧。
- ^ “Clocks to be turned back”. Birmingham Daily Post (England). (1971年10月2日) 2018年7月16日閲覧。
「Central European Time」の例文・使い方・用例・文例
- 6 月4 日―Mertonスタジアムの取り壊しに伴い、6 月15 日から3 週間に渡り、Central通りとMerton通りの間と、9 番通りと11 番通りの間の全区域が通行止めになると、Bordertown交通局（BTA）が火曜日に発表した。
- 閉鎖区域を通る路線の4 番Central行きと11 番Uptown行きの市バスは、月曜から金曜の午前8時から9時と、午後4時から6時の間、改正された時刻表に基づいて運行する。
- The Malay Times に掲載されていた、非常勤の下級アナリストの職に関する広告についてご連絡を差し上げています。
- 彼女の15 冊の出版物のうち10 冊が、Brooklyn Timesのベストセラーリストの首位を占めたという事実は、多くの人々が彼女のことを、肥満に苦しむ国の救済者だと考えている証拠である。
- 最近着の London Times に曰く
- オックスフォード運動の創設者の原則で、『Tracts for the Times』と呼ばれるパンフレットで提唱された
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