compensation
「compensation」とは、賠償・代償物・報償のことを意味する英語表現である。
「compensation」とは・「compensation」の意味
「compensation」は、償いや埋め合わせ、賠償、賠償物などを意味する名詞である。「~の償いをする」といった意味合いにする場合は、「make compensation for~」という表現を使うことができる。この表現は、「~を補償する」と訳すことも可能だ。また、補償金や賠償金などの意味合いも持ち合わせている。その他には、アメリカのビジネスシーンにおいて、報酬や給料、俸給という意味で使われることもある。さらに、代償作用、補償作用などのように、劣等感を持つ人が、その償いとして権力意思を達成しようとする心理などを表す言葉として使われることもある。覚え方としては、コアイメージから捉える方法が挙げられる。「com-(一緒の)」、「pendo(重さにする)」が語源となっており、コアイメージは「重さのつり合いをとる」という状態が当てはまる。つまり、「compensation」が持つ、埋め合わせや補償金などの意味につなげることができるのだ。
「compensation」の発音・読み方
「compensation」の音節は「com・pen・sa・tion」である。発音記号は「kὰmpənséɪʃən」で、「カァンパンセェィシャン」と読む。なお、第一アクセントは「セェィ」、第二アクセントは「カァン」の部分にくる。「compensation」の語源・由来
「compensation」は、「compensate」と、接尾辞の「-tion」から構成される言葉だ。「-tion」は、状態や動作、結果などを表しており、動詞を名詞化することができる。一方、「compensate」は、「一緒に」という意味のラテン語「com-」と、「重さを量る、ぶら下げる」などの意味を持つ「pendo」が語源だとされている。ラテン語の「compenso(平衡を保つ)」を経て、「compensatus(平衡を保った)」へと形を変えていった。「compensation」の類語
「compensation」が補償という意味を持つ場合、「recompense」が類語として挙げられる。報酬や補償を意味する言葉だ。また、給料や俸給などを意味する場合、類語には「salary」や「wage」、「pay」が当てはまる。これらはそれぞれ少しずつニュアンスが異なる。「compensation」は、やや堅い表現だ。「salary」は、フルタイムの年収を指して言うことが多い。知的で専門的な仕事をする人に対して支払われるものという特徴もある。一方、「wage」は、パートタイムなど、時給制の賃金というニュアンスを持っている。「pay」は給料を意味する最も一般的な表現で、会話の中で登場することの多い言葉だ。「compensation」を含む英熟語・英語表現
「compensation for」とは
「~の補償」という意味で、「compensation for damages」は、「損害賠償金」という意味になる。
「in compensation」とは
「償いとして」という意味の表現である。「in」の代わりに、「as」や「by way of」などが使われることも多い。
「pay compensation」とは
「pay」は、支払うという意味の動詞である。つまり、「pay compensation」は、報酬を支払うという意味になる。
「compensation」に関連する用語の解説
「workers' compensation」とは
労働災害補償、労災補償という意味。「workers' comp」と略される場合もある。
「to compensate」とは
「compensate」は、償い、補償するという意味を持つ動詞である。つまり、「補償するために」という意味の表現である。
「no compensation」とは
「no compensation」は、補償なし、無償、無報酬という意味の表現である。「with no compensation」で、「無償で」というニュアンスになる。「without compensation」も、同じ意味を持つ。「compensation」の使い方・例文
「compensation」を使った例文は、下記の通りである。
・His compensation would be reasonable considering the nature of the work.(彼の報酬は、仕事の内容を考えれば妥当だろう。)
・I urgently need the documents to apply for workers' compensation.(労災補償を申請するための書類が早急に必要だ。)
・I will try to make compensations as much as I can, but there are things I can and can't do.(できる限りの償いはするつもりだが、できることとできないことがある。)
・I would like to know what you think about this compensation amount.(君がこの補償金額についてどう考えているのか知りたい。)
・We are going to have a meeting today to negotiate staff compensation.(職員報酬を交渉するために、今日は会議を行う予定だ。)
・The unemployment compensation gave me peace of mind.(失業手当のおかげで、私は安心して生活を送れた。)
「compensate」は、償い、補償するという意味を持つ動詞である。つまり、「補償するために」という意味の表現である。
「no compensation」とは
「no compensation」は、補償なし、無償、無報酬という意味の表現である。「with no compensation」で、「無償で」というニュアンスになる。「without compensation」も、同じ意味を持つ。「compensation」の使い方・例文
「compensation」を使った例文は、下記の通りである。
・His compensation would be reasonable considering the nature of the work.(彼の報酬は、仕事の内容を考えれば妥当だろう。)
・I urgently need the documents to apply for workers' compensation.(労災補償を申請するための書類が早急に必要だ。)
・I will try to make compensations as much as I can, but there are things I can and can't do.(できる限りの償いはするつもりだが、できることとできないことがある。)
・I would like to know what you think about this compensation amount.(君がこの補償金額についてどう考えているのか知りたい。)
・We are going to have a meeting today to negotiate staff compensation.(職員報酬を交渉するために、今日は会議を行う予定だ。)
・The unemployment compensation gave me peace of mind.(失業手当のおかげで、私は安心して生活を送れた。)
補償
補償(ほしょう)とは、償い(つぐない)を補う(おぎなう)という意味である。基本の意味は償い(つぐない)であり、それを金銭的な面でも行うことで償いという行為をおぎなう、というようなニュアンスの用語である。
次のような特定分野では、それぞれ次のような固有な意味をもつ。
法律上の補償
補償とは、相手に与えた損失・損害を償う上で、金銭も支払うことで償いという行為を填補する(足りない部分を補う)という意味の表現である。
私人の間の補償
私人(個人や私企業)の間で行われる補償というと、通常は損害賠償のことを意味しており、財産上の損失を金銭で填補することである[1]。
次のふたつに大別される
- 債務不履行に基づく損害賠償
- 不法行為に基づく損害賠償
不法行為が原因で相手に何らかの損失・損害を生じさせてしまった場合、それを償う(つぐなう)ためにはさまざまなことをしなければならない。[注釈 1] そのひとつとして行われるのが損害賠償である。 [注釈 2]
国家による補償
国家が適法な運営をしていても、国家の運営が原因で国民に損失・損害が生じてしまうことがあるが、その損失・損害を償うために行うことを国家補償という。
なお、このような国家補償は各国で行われている。
日本においては、国家が行う損失の補償としては、損失補償、刑事補償、国家賠償がある[2]。
損失補償
日本国憲法第29条第3項は、私有財産の公的利用には補償を要することを定めるが、同条は通常の受忍の範囲を超え、かつ特別の犠牲を課す場合にのみ適用されると一般に解されている。
刑事補償
日本国憲法第40条は、「何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる。」と定めている。すなわち、無罪となった刑事被告人への刑事補償である。(刑事補償法も参照。)
国家賠償との類似と相違
なお、国家補償は国家賠償と似ている表現ではあるが、法律用語としてはしっかり区別されており、国家補償のほうは国が適法な運営をしていても国民が被った損失・損害を償う、という意味であり、国家賠償のほうは国家公務員などが公権力を行使するにあたり故意であれ過失であれ違法な行為を行なったことや、道路・河川等の設置又は管理に瑕疵があったために他人に損害を生じた場合に国民が被った損失・損害を償う、という意味である。それぞれ根拠法が異なっており、損失補償のほうは憲法第29条3項が根拠規定で、国家賠償のほうは憲法第17条が根拠規定であり[3]、国家賠償法に定められている。
精神分析の補償
防衛機制の一つで、ある事柄に対し劣等感を持っている際、他の事柄で優位に立ってその劣等感を補おうとすることを補償と呼ぶ[4]。
工業技術の補償
電子回路や、機械などの機構や制御において、誤差、変動や特性バラツキなどを技術的に補正すること。
脚注
- ^ たとえば、まずしっかりと謝罪する(自分の非・罪をしっかり認めてそれを言葉で表現し、相手にしっかりと誠実な態度で謝る)必要があるし、たとえば誹謗中傷をして相手の名誉を毀損してしまったら名誉回復のための行為をしなければいけないし、たとえば相手の土地を荒らしてしまった場合(それが回復可能な場合は)元の状態を回復する、などということがあるが、通常、名誉も完全には回復できず、物質的なことも元の状態をうまく回復できなかったり、(そもそも不始末をしたような人が)ふたたび関わると逆にさらに状況を悪化させてしまうことも多いので、与えた損失は(あくまで、しっかり謝罪した上での話だが)金銭を支払うことで、せめて償いという行為を補う、ということが行われる。
- ^ 金銭では本当は相手が失ってしまったモノやコトは回復できないが、だからといって何もしないのでは全然 償いになっていないので、せめて金銭を払うことで償いという行為の一部にする、ということが行われる。一部に「金銭を払えば償ったことになる」と勘違いする人がいて謝罪もせずふんぞり返って相手に対して傲慢な態度をとる、という誤った判断をする人がいるが、そういう意味ではない。あくまで償いという行為を成立させるためには、まずしっかり謝罪をすることが絶対に必要で、その上で償いとしてできることを全て行う中で、金銭も支払う、ということを行う。
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