BACKSPACEとは? わかりやすく解説

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Back Space

フルスペル:Back Space
読み方ビーエス

BSとは、BSキー、すなわちBack Spaceキーのことである。キーボード上にある特殊キーのひとつで、キートップに「BackSpace」や「BS」と印字されている。入力され文字のうち、カーソル直前文字を1文字だけ消去する役割持っている

BSキーは、Enterキーのすぐ上に配置されている場合が多い。BSキーの上にはDeleteキー配置されていること多い。Deleteキーは、カーソルの「直後」にある文字を1文字消去する役割を持つ。また、複数文字列選択した場合には、BackSpaceキーDeleteキーも共に選択対象消去する動作を行う。

Shiftキーは「操作反転の意味持っているので、Shiftキー押しながらBSキー押せばカーソル直後の1文字消去するというDeleteキー操作が行われる。その他、ブラウザ上でBSキー押せば1ページ前に戻るといった動作が行われる。


バックスペースキー

(BACKSPACE から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/26 14:21 UTC 版)

バックスペースキー

バックスペースキー英語: backspace key)とは、タイプライターワードプロセッサーコンピュータなどで使用されているキーボードのキーの一つ。通常は「BackSpace」、「BS」、「後退」、左向き矢印などが刻印されている。エンターキーの上にあることが多い。BSキー後退キーとも言う。

「バックスペース」は本来は、タイプライターでキャリッジを1文字前分後退するためのキーであった。現代のコンピュータでは、ディスプレイ上のカーソルを1文字前分後退して、そこにあった文字を削除し、その位置以降のテキストを前にずらす働きをする[注釈 1]

タイプライター

いくつかのタイプライターでは、例えば「á」(アクセント符号付きの小文字のA)をタイプしたい場合、まず「a」をタイプしてから、バックスペースで後退し、そしてアクセント符号を重ね打ち英語版していた[注釈 2]。コンピュータ用の文字セットであるASCIIなどの「^」(キャレット、曲折アクセント記号)でも同様である。また、バックスペースで後退してから先の文字をまたタイプすることで強調する用法にも使われた。紙なので当然であるが、タイプライターにおけるバックスペースは後退するだけで、文字は削除されなかった。

バックスペースによる重ね打ちは、現代のデジタルディスプレイや組版システムでは、もはや使用されない[注釈 3]。現在のディスプレイやタイプライターでは、このような物理的な重ね打ちは使われずに事前に組み合わされた文字が使われる。Unicodeでは合成用ダイアクリティカルマークの仕組みがあるが、事前に組み合わされた文字も引き続き使用されている。TeXMicrosoft Windowsなどのソフトウェアでは、アクセントを最初に配置し、そして基本となる文字を配置する。

コンピュータ

バックスペース(ノートPCの例)

「バックスペース」という名前なのにもかかわらず、このキーを押すとカーソルの直前の文字が削除される。そのため、機種によってはdelete(削除)[1]Erase(消去)(One Laptop Per Childなど)[2]、左向き矢印[3] など、実際の機能に合わせた文言が書かれていることもある。

削除キー(デリートキー)との違いは、削除キーではカーソルの位置の(カーソルが垂直線の場合は、カーソルの直後の)文字が削除されることである。また削除キーは何らかのオブジェクト[要曖昧さ回避]を削除する(例えばワープロソフトにおいて文書中の画像を削除する、ファイルマネージャでファイルを削除するなど)のにも使われるが、バックスペースキーには通常は同様の機能は無い[4][5][6]

現代のコンピュータシステムでは、バックスペースキーが、カーソルの直前の文字を削除するという機能は維持しつつも、削除文字(0x7f)にマッピングされていることがある[3]

ウェブブラウザGUI環境では、前のページへ戻るためにも使われる。

^H

バックスペースキーを押すと、ASCIIコードの "08"(BS, Backspace)が生成される。これは直前の文字を削除することを指示する制御文字である。このコードは、コントロールキーを押しながらHを押下(Control-H)しても出力される。これは、Hラテン文字の8番目であるためである。バックスペースの制御コードが前の文字を削除する機能にマッピングされていない端末では、バックスペースキーが押されたときに^Hキャレット記法)が表示される。送信側の端末がバックスペースを「前の文字を削除する」ことと解釈したとしても、受信側のシステムはそう解釈しないかもしれない。その結果、送信側の画面にはバックスペースで削除されたテキストが表示されていなくても、受信側ではそれらの文字が^Hとともに表示されている可能性がある。

このバックスペースの制御コードに対応していない端末での表示を真似て、冗談としての換語表現に使われることがある。つまり、打ち消し線で文言を訂正するように、一旦書いた言葉をバックスペースで消して書き直したように装うのである。この場合、実際のバックスペースの制御コードを使うのではなく、「^H」(キャレットとH)を消したつもりの文字数分だけ入れる。以下の例では、fool(馬鹿者)をgentleman(紳士)に換語している。

Be nice to this fool^H^H^H^Hgentleman; he's visiting from corporate HQ.[7]

その他

親指シフトでは、当初は「後退キー」はホームポジションにあり、左カーソルと同じ働きをした(カーソルは左へ戻るが、そこにある文字は削除されない)。これは上述のタイプライターと同じ設計思想であったためとされている。

Microsoft Excelなどの一部のアプリケーションソフトウェアでは、スクロールロックキーを押すと、選択したセルを移動しないままカーソルキーなどで上下左右に移動できるが、この際に「Ctrl + Backspace]を押すと、選択したセルに戻ることができる。

メインフレームの伝統的な環境では、「バックスペース」という用語は磁気テープを前のブロックまで巻き戻すような意味でも使われる。

脚注

  1. ^ ここで言う「後退する」とは、左横書き言語(左から右に書かれる言語)では「左へ移動する」、右横書き言語(右から左に架かれる言語)では「右へ移動する」という意味である。
  2. ^ 多くのタイプライターでは、そもそもアクセント符号を打つことができなかったので、この用途ではバックスペースは必要なかったが、"o"と"/"を重ね打ちするような場合に使用された。
  3. ^ デジタルディスプレイや組版システムでバックスペースによる重ね打ちが使用できるようにすることは、技術者がそうしようと思えばできなくはない。現代の大部分のコンピュータディスプレイや組版システムは、文字ベースではなくラスター・グラフィックス・ベースなので、固定幅フォントならば実際にバックスペースによる重ね打ちを実装するのは簡単である。しかし、文字ごとに字幅の異なるプロポーショナルフォントでは重ね打ちを実装するのが困難であり、その困難を克服してまで重ね打ちを実装するほどの動機は、デジタル・コンピュータ・システムに存在しない。

出典

  1. ^ User Mistakes or Mac Mistakes?, Backspace vs. Delete, and It's Too Easy to Zap an Icon in the Dock” (2007年). 2016年3月17日閲覧。
  2. ^ OLPC Wiki. “OLPC Human Interface Guidelines/The Sugar Interface/Input Systems”. 2008年1月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年1月15日閲覧。
  3. ^ a b 9.8 Keyboard configuration”. Debian Policy Manual. 2016年3月17日閲覧。
  4. ^ Windows keyboard shortcuts overview”. 2016年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月9日閲覧。
  5. ^ Windows keyboard shortcuts overview”. 2016年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月9日閲覧。
  6. ^ Keyboard shortcuts for PCmanFM-QT [bug/[Missing feature]]”. 2016年2月9日閲覧。
  7. ^ Chapter 5. Hacker Writing Style, The Jargon File, version 4.4.7

関連項目



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