3車線型と2+1型のスーペルストラーダ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 03:40 UTC 版)
「スーペルストラーダ」の記事における「3車線型と2+1型のスーペルストラーダ」の解説
前述の上下線非分離と上下線分離のスーペルストラーダに加えて、別の型のスーペルストラーダがある。それは3車線型である。この形態のスーペルストラーダは、3車線の双方向通行であり、これには3つの形態がある。 形態1: 中央車線を双方向の追い越し車線として使う形態 - 3つの車線の間の車線境界線は破線であり、中央車線は双方向の追い越し車線として使われるものである。この形態は危険性が高いためすぐに廃止された。 形態2: 中央車線をリバーシブルレーンとして使う形態 - 3つの車線の間の車線境界線は破線であり、中央の車線の使用は電光標識(リバーシブルレーンの信号灯)により規制される。緑の矢印が表示されている時には、その車線は通行でき、一方、赤いX印が表示されている時には、その車線は反対向きの車両が使えることを示している。この形態では、中央車線は必要に応じて動的に使われる。 形態3: 一方は1車線、他方は2車線の道路とする形態 - ふたつの進行方向の1車線と2車線の間に二重の実線を表示することで分離する方式。 上記形態3の中央線の部分を物理的な障壁により分離した形態が2+1型であり、スウェーデン(2+1-väg)とアイルランド(3型2車道)がこれに該当する。 追い越し車線は上下線交互に2キロメートル(以下 km と表記する)程度ごとに造られる。すなわち、1車線部分と2車線部分が交互に存在し、2車線部分を走行する時に、先行車を追い越すことができる。アイルランドの2+1型の道路の幅員は約14メートル(以下 m と表記する)である。 他の道路との接続箇所は限られ、通常はランプであるが、稀にラウンドアバウトのこともある。2+1型により、高い安全性と大量の交通量(1日あたり14,000台)を両立することができ、特に既存の道路の改造費用を大幅に節約できる。 実際この形態は、交通量が少ない場合には、高価な2+2型スーペルストラーダや高速道路の建設、および上下線間を物理的に分離しない危険なスーペルストラーダの建設、の両方に対する有効な代替手段であり、スウェーデンでは2+1型道路の事故は、物理的な分離帯のない道路に対して約55パーセント少ない。1990年からこの形のスーペルストラーダを最初に建設してきたスウェーデンには、2005年時点で約1500 km の2+1型スーペルストラーダがある。
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