21世紀に発表されたベストセラーから
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 21:09 UTC 版)
「芥川龍之介賞」の記事における「21世紀に発表されたベストセラーから」の解説
綿矢りさ 『蹴りたい背中』(第130回・2003年下半期) 127万部(単行本のみ) 綿矢は17歳のときに『インストール』でデビュー、芥川賞受賞時は19歳で20歳の金原ひとみと同時受賞し最年少記録を大幅に更新、単行本は『限りなく透明に近いブルー』以来28年ぶりのミリオンセラーとなった。受賞作は周囲に溶け込めない女子高生とアイドルおたくの男子生徒との交流を描いたもので、唯一反対した三浦哲郎を除く選考委員の票をすべて集め受賞が決定。「高校における異物排除のメカニズムを正確に書く技倆に感心した」(池澤夏樹)、「作者は作者の周辺に流行しているだろうコミック的観念遊びに足をとられず、小説のカタチで新しさを主張する愚にも陥らず、あくまで人間と人間関係を描こうとしている」(高樹のぶ子)と各選考委員から高評価を受けた。綿矢の受賞と前後してこの時期10 - 20代前半の作家のデビューが相次ぎ、若年層の活躍を印象付けた。 又吉直樹 『火花』(第153回・2015年上半期) 229万部(単行本のみ) 羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」と同時受賞。売れない芸人の主人公と天才肌の先輩芸人との交友を描いた作品。お笑い芸人では初の受賞。単行本の累計発行部数は229万部を突破し、芥川賞受賞作品として歴代1位の単行本部数となる。 村田沙耶香 『コンビニ人間』(第155回・2016年上半期) 102万部(単行本のみ) 2016年の発売から年内に50万部を超えてからもじわじわと売れ続け、2年を経て100万部に到達した。
※この「21世紀に発表されたベストセラーから」の解説は、「芥川龍之介賞」の解説の一部です。
「21世紀に発表されたベストセラーから」を含む「芥川龍之介賞」の記事については、「芥川龍之介賞」の概要を参照ください。
- 21世紀に発表されたベストセラーからのページへのリンク