2021年の拘束
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 10:13 UTC 版)
「アレクセイ・ナワリヌイ」の記事における「2021年の拘束」の解説
連邦刑務所局は2020年12月28日、ナワリヌイに対し帰国とモスクワにある当局事務所への出頭を命令、帰国しない場合は収監すると警告した。また、翌月12日にはナワリヌイが執行猶予の条件を破ったとして、当局が裁判所に同氏の収監許可を要求した。 ナワリヌイは2021年1月13日、同月17日に帰国すると発表、17日の夜にモスクワのシェレメーチエヴォ国際空港に到着するも当局に拘束された。ナワリヌイの弁護士を務めるオリガ・ミハイロバは、ナワリヌイが入国する前に拘束されたと明らかにした。ミハイロバによると拘束の際に当局はミハイロバの同行を認めなかった。 同年1月19日、ナワリヌイの関連団体が黒海リゾート地の豪邸を「プーチン宮殿」だと暴露する動画を公開。国民に対して抗議デモを行うよう呼び掛けた。プーチン大統領側は豪邸の所有を否定したが、動画の再生回数は同年1月29日までに1億回を超えた。 拘束後、モスクワを含めた各地で解放を求めるデモが行われて警察らと衝突。1月25日には全土で2500人以上が、1月31日には5000人以上が当局により拘束された。矯正当局はナワリヌイが執行猶予の条件に違反したとして2年6月の実刑を求め、2月1日、検察はこの要請を支持すると発表した。 2022年1月20日、拘束が続くナワリヌイではあったが、協力者の支援を受けてプーチン宮殿内部の動画を再び配信。動画ではプールや豪華な寝室の写真を示しながら、「我々は必ず彼を倒す。何も恐れることはない」と反政府運動への支持を呼びかけるものとなっていた。 2021年2月より、ヴラジーミル州のポクロフスカヤ刑務所に収監されていた。2022年3月22日、ナワリヌイは詐欺罪や横領罪、法廷侮辱罪で有罪となり懲役9年の刑が言い渡された。2022年ロシアのウクライナ侵攻には「愚かな戦争だ」と批判し、ロシアのタス通信などによると、同年6月14日に特別な監視態勢を整備したヴラジーミル州メレホボの刑務所へ移送されたという。 同年6月、ナワリヌイの娘がCNNのインタビューに応じ、父親が移送された刑務所は一般的なものとは大きく異なること、また過去に受刑者を殺害したことで知られている刑務所であることを話した。刑務所は「刑務所の中の刑務所」を作るため、ナワリヌイのいるエリアをフェンスで囲んでいるという。
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