2006年方式の評価と問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 16:56 UTC 版)
「FIFAランキング」の記事における「2006年方式の評価と問題点」の解説
強豪国の揃う欧州・南米諸国の相互間の試合を全てポイント計算の基礎に参入することにより、1999年方式よりもより多くのサッカーファンの主観にランキングが合致するようになった。しかし一方で、これらの国と対戦する機会が特に少ないアジア勢にとっては、ワールドカップ本大会で多少いい成績を残したとしてもそれ以外の多くのアジア内の試合によってポイントが相殺されることとなり、ランキングを上げることが相当困難になった。また、大陸選手権が二年に一度開催される北中米カリブ海地域やアフリカに対し、アジアは四年に一度の開催であり、高いポイントを得られる機会が少ないことが、新方式下でアジア勢とアフリカ・北中米カリブ海勢の強豪国のランキングの差を生む原因となっていた。 また、上位国相互間にとってはより実態に近いランキングとなった反面、ランキング下位国の実力を示す指標としては以前より不正確になったとされる。従来は負けた試合でも点差や対戦相手に応じてポイントが得られたが、2006年方式ではあらゆる負けを0ポイントと評価される。このため、強豪国ひしめく欧州では引き分けることさえ難しく、また他の地域の国と試合をすることの稀なアンドラとサンマリノはFIFAランキングの最底辺に沈んでいる。しかし、この両国は1999年方式が最後に適用された2006年5月ではそれぞれ129位と161位にランクしていた。したがって、この両国がこの改訂の前後でほとんどランキングに変化がなく現在は両国と同程度のランキングである東ティモール、アメリカ領サモア、モントセラトなどの、アジア・オセアニア・北中米カリブ海といった地域内においてさえ引き分けることも困難な代表チームと同程度の実力であるかには疑問がある。 また、FIFAワールドカップ開催国は予選が免除されるため、試合優先度2.5のワールドカップ地区予選に参加しない。代わりに親善試合を組んだとしても親善試合の試合重要度は1となるためランクが低くなっていた。
※この「2006年方式の評価と問題点」の解説は、「FIFAランキング」の解説の一部です。
「2006年方式の評価と問題点」を含む「FIFAランキング」の記事については、「FIFAランキング」の概要を参照ください。
- 2006年方式の評価と問題点のページへのリンク