16号文書記載の人名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/27 14:01 UTC 版)
戸主「高志公 ■」に対し、男子とみられる「高志公 祢宜良」(年齢不明)、「高志公 秋麻呂」(正丁)の2名、妻か母または父の妻とみられる女性「■公 広野売」(丁女)、「小長谷部 都夫郎売」(52歳、丁女)、「桑原 刀自売」(68歳、老女)、「秦 弥奈■」(年齢不明)の4名の記載がある。それぞれの下段に、「去年9月7日」「今年6月10日」などの死亡月日が付されている。「高志公」は、越=高志=古志という地域名+公(きみ、カバネの一種)であり、8世紀後半の西大寺文書や木簡出土例などから「高志公」は古代の越後国頸城郡・古志郡など、越後南部に分布したウジ名と考えられる。 「小長谷部」の分布は現存史料によれば、越中2例、信濃2例、甲斐2例、遠江、上野、下総など東国に集中する。 戸主「江沼臣 鷹麻呂」の戸口「江沼臣 黒麻呂、年28、正丁、去年12月10日死」 戸主「江沼臣 乙麻呂」の戸口「江沼臣 小志鹿麻呂、年21、中男、去年12月10日死」、「坂合部 昨刀自女、年58、丁女、去年12月18日死」「江沼臣」は加賀国江沼郡を本拠とするウジ名である。姓(カバネ)は臣(おみ)。なお、加賀国は、弘仁14年(823年)に越前国のうち江沼・加賀の2郡を割いて建置された国である。 戸主「茜部 馬甘」の戸口「服部 波加麻、年45、残疾、去年9月19日」 その他、「林連」(ウジ名のみ判明)がみえ、数名(死亡月日のみ、または年齢のみ判明)の死亡を記載した断片がある。
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