.300ラプア・マグナム弾
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「.338ラプア・マグナム」の記事における「.300ラプア・マグナム弾」の解説
商業的に成功した.338ラプア・マグナム実包は.300ラプア・マグナムのペアレント・ケースとなった。これは基本的には.338ラプア・マグナム弾をネックダウンしたものである。小さく軽い弾頭と組み合わせると大きな銃口初速を得られるため、高い薬室圧力に耐えられる.338のケースが使用された。 フィンランドの装弾メーカーであるラプアは.300ラプア・マグナムの C.I.P. 認証を得て、この実包は公式に登録されフィンランドのスーパー・マグナム・ライフル実包「ファミリー」の一員と認可された。.300ラプア・マグナム弾は市販されておらず現在は C.I.P. のデータシートとしてのみ存在する。しかし、.338ラプア・マグナム弾のケースのショルダーとネックを成形して薬きょうを作り、.30口径弾頭で手詰めすることによって一部の射手が使用している。 .300ラプア・マグナム弾のケース容量は 7.33 mL (113グレーンH2O) である。 .300ラプア・マグナム弾 C.I.P. 実包の寸法 すべてのサイズはミリメートル (mm) 表記 アメリカではショルダー角を alpha/2 ≈ 25°と定めている。この実包における一般的なライフリングのツイストは 240 mm (1:9.45 in)、4条、山径 7.62 mm、谷径 7.82 mm、ランド幅 4.47 mm、雷管の種類はラージ・ライフル・マグナムである。 C.I.P.(英語版) (Commission Internationale Permanente pour l'Epreuve des Armes à Feu Portatives) 公式規定によると、.300ラプア・マグナム弾は Pmax=440.00 MPa (63,817 psi) のピエゾ圧力に耐えられる。これは.300ラプア・マグナム弾のピエゾ圧力を Pmax=470.00 MPa (68,168 psi) とした2007年版の C.I.P. 決定事項および目録を改定したものである。。C.I.P. 規制下の国においては、消費者に販売するためにはすべてのライフル実包は最大 C.I.P. 圧力の125%で耐力試験を行う必要がある。すなわち、現在 (2013年)、C.I.P. 規制下の国における.300ラプア・マグナムの銃は PE=550.00 MPa (79,771 psi) のピエゾ圧力で耐力試験を受けているということである。 この非常に高い最大許容薬室圧力の基準は、高圧力に対応するために.300と.338ラプア・マグナム弾のケースが非常に頑丈に作られているということを表している。大型のボルトフェースと 470 MPa (68,000 PSI) という最大圧力の組み合わせは、.300ラプア・マグナム弾はこのような高圧力の実包を使用可能で大きなボルト推力を安全に取り扱えるライフルでのみ使用できるということを意味する。通常のマグナム・ライフル実包を意図したライフルにこのような強力なスーパー・マグナム実包を装填し、470 MPa (68,000 PSI) の装弾を使用した場合、射手や周囲の人々に深刻なあるいは致命的な負傷をもたらす可能性がある。
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