5歳未満児死亡率
出生時から5歳になる日までに死亡する確率で、出生1,000人当たりの死亡数であらわす。国際的に小児の死亡をみる指標として、乳児死亡率(IMR)と共に国際比較に用いられる。UNICEFの世界子供白書によると2006年の世界の5歳未満児死亡数は970万人とされ史上初1000万人を割った。これは1960年に比べると60%の低下となる。日本では4であり、世界全体では72である。後発開発途上国では142、先進工業国では6ほどの相違がある(2007)。国連ミレニアム開発目標では、2015年までに5歳未満児死亡率を3分の1に減少することが掲げられている。世界の5歳未満児死亡のうち40%近くが生後28日以内におきている。主要な原因は肺炎、下痢疾患、新生児感染症、早産、出生時窒息死、マラリア、はしかなどがある。2000年に始まった全世界的なはしかの予防接種キャンペーンで、世界全体で約68%、アフリカでは90%以上、はしかによる死亡が低下した。MDG第4目標を達成するためには、貧困と飢餓の削減(MDG第1目標)、妊産婦保健の向上(同第5目標)エイズ、マラリアその他の主要疾患対策(同第6目標)▽必要な医薬品の恒常的な供給(同第7目標)—など、多分野での行動促進が必要としている。(神原咲子)
参考資料:世界子供白書 2008 Executive Summary
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