≪韓国語≫トッケビ
韓国語「トッケビ」とは、「トッケビ」の意味
トッケビとは、朝鮮半島に伝わる精霊や妖怪のことを表す言葉である。トッケビは朝鮮時代以前には具体的な姿が伝承されていたわけではないが、神霊的な存在として広まっていた。その後、中国の鬼神や日本の鬼などと混同しながら、地域ごとに様々な形で伝承されていったのだ。そのため、トッケビの能力や性格などは地域によって違いがある。近代以降に普及したトッケビの風貌は、赤い肌で牙と角があり、虎柄の布を腰に巻いているといったものだ。これは日本の鬼の影響を受けたものだという説もある。トッケビに関する風習は淳昌や珍島など全羅道の一部と済州島に残っているだけで、その他の地域ではほとんどが途絶えてしまった。しかし韓国では、トッケビの新たなキャラクター作りをしようとする動きもある。
韓国語「トッケビ」のハングル表記
トッケビはハングルでは「도깨비」と表記する。実はこの表記になるまでに、様々な変化をしてきたのである。最初にトッケビが文献に登場したのは、1447年に書かれた釈迦の一代記『釈譜詳節』だった。この時トッケビは「돗가비」と表記されていた。その後は17世紀から18世紀頃に書かれた『譯語類解』や『続明義録諺解』などで「독갑이」と表記されているのが確認できる。19世紀になると、「독갑이」「독잡이」「도깨비」といった表記に変化した。そして20世紀に現在の「도깨비」という表記になったのである。トッケビには父という意味の「アビ(아비)」が語源という説もあるが、この場合「돗(トㇲ)」の意味については学者によって意見が分かれている。例えば妖術を意味する古語「도섭(トソㇷ゚)」だと主張する者や、斧を意味する古語「돗귀(トㇲグィ)」だと主張する者などがいる。
韓国語「トッケビ」の発音
トッケビの発音はローマ字表記をすると「tokkebi」だ。トッケビの「ト」の母音の部分は、口を丸くすぼめて「オ」と発音するのが適切である。16世紀頃の綴りは「돋가비」で、発音はトッガビであった。その後「독갑이」と表記されるようになり、トㇰガビと発音していた。18世紀末から19世紀頃には「도까비」という綴りでトッカビと発音しており、その後トッケビになる。トッケビには方言もあり、慶尚道や北道、黄海北道などでは「도까비」という表記でトッカビと発音する。全羅道では「도짜비」と表記し、トッチャビと発音しているのだ。また、慶尚道には二種類の方言があり、トッカビ以外にもトッチェビと発音する場合もある。トッチェビには例えば「토째비」や「도째비」「도채비」など、様々な表記がある。他にも「토개비(トゲビ)」や「또깨비(ットッケビ)」といったものもトッケビの方言だ。
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