魚の加工屑に由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 08:07 UTC 版)
有機質肥料の公定規格では魚粕粉末、干魚肥料粉末、魚節煮粕、蒸製魚鱗およびその粉末が普通肥料(登録の有効期間は6年)に指定されている。 魚粕(ぎょかす) 魚粕とは、生魚(イワシやニシンなど)を水で20-30分間煮た後に油と水を圧搾機で除き、乾燥させたものである。特殊肥料に指定されている。魚粕の原料の入手経路は3つあり、①缶詰や鰹節などの食品工場から発生するカツオやマグロなどの大型魚類の解体残物、②量販店、魚屋、料理屋などで発生する魚食品の残り物、③イワシやアジ、サバなどの鮮魚である。最大の生産地はペルーとチリである。2011年現在、これらとエクアドルを加えた3か国から日本の魚粕輸入量の68%は輸入されていた。国内では、静岡県、北海道、千葉県、および鹿児島県が主な生産地である。 魚粕粉末(魚粉) 魚粕を、または魚類の加工残渣を乾燥させて粉末にしたもの。普通肥料(登録の有効期間は6年)に指定されている。窒素9〜10%、リン酸4〜6%を含む。 魚荒粕 魚粕のうち、骨質部を多く含んだもの。特殊肥料に指定されている。魚粕よりも窒素分と炭素分は少なく、C/N比が大きい。 魚荒粕粉末 魚荒粕を粉末にしたもの。魚粕粉末よりも窒素分は少なく、リン分が多い。 干魚肥料(かんぎょひりょう) イワシや雑魚などの魚体をそのまま乾燥したもの。特殊肥料に指定されている。干鰯 干魚肥料粉末 干魚肥料を粉末にしたもの。主として生イワシを天日乾燥後に粉砕したものを指す。普通肥料(登録の有効期間は6年)に指定されている。 魚節煮粕(うおぶしにかす) 魚節のダシガラ(魚節を煮て出汁を抽出した粕)を乾燥し、窒素全量が9.0%以上となったもの。普通肥料(登録の有効期間は6年)に指定されている。魚節は、例えばうどん屋などの料理店から出る鰹節である。 魚鱗 魚の鱗を集めて乾燥したもの。特殊肥料に指定されている。窒素2〜7%、リン酸2〜18%を含む。 蒸製魚鱗およびその粉末 魚鱗を加圧釜で蒸製した後に加熱乾燥したもの。普通肥料(登録の有効期間は6年)に指定されている。窒素は6.0%以上、リン酸全量18.0%以上を含む。
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