食物中のα-リノレン酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 20:50 UTC 版)
「α-リノレン酸」の記事における「食物中のα-リノレン酸」の解説
種油にはα-リノレン酸が含まれているものがあり、エゴマ、アブラナ(キャノーラ)、ダイズ、アマに含まれている。特にエゴマに多く含まれている。その他の食用油には含まれていないか、わずかしか含まれていない。 また、α-リノレン酸は広葉植物の葉のチラコイドの膜組織(光合成に関わる)からも得られる。実際、ホウレンソウやチンゲンサイなどの青物野菜からα-リノレン酸が検出されている。ゆえに、葉は草食動物の格好のα-リノレン酸の供給源である。ヒトのα-リノレン酸の1日あたりの必要量は2g程度であり、仮にホウレンソウに換算すると1日1.4kgに相当し、草食動物なら可能な量かもしれないがヒトにはホウレンソウ等の野菜から摂取するには非現実的な量に相当する。α-リノレン酸1日あたり2gはキャノーラ油なら1日20gに相当する。 動物性脂肪にもわずかながらα-リノレン酸が含まれているが、ヘット(牛脂)の場合では1日300g摂取しないと上記のα-リノレン酸の必要量が満たせず、心臓病予防の観点からも現実的ではない。前述のように牧草等の葉には微量ではあるもののリノール酸に比べてα-リノレン酸が比較的多く存在している。このため牧草を飼料として与えられている羊の肉(マトン、ラム)では他の肉に比べてα-リノレン酸とリノール酸との比率が高くなり、α-リノレン酸をほとんど含まない穀物の飼料を多く与えられている鶏や豚の肉では他の肉に比べてα-リノレン酸とリノール酸との比率が低くなっている。 植物油の脂肪酸組成は植物油の一覧#植物油の脂肪酸組成を参照。 魚介類100g中の主な脂肪酸については魚介類の脂肪酸を参照のこと。 {{野菜中の必須脂肪酸量}}を参照。 植物油として別名リンネ名% ALA†ref.シソ(エゴマ)(エゴマ油) shiso(perilla) Perilla frutescens 58% アマ(亜麻仁油) linseed Linum usitatissimum 55% アブラナ canola Brassica napus 10% ダイズ soya Glycine max 8% †平均値
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