題簽(だいせん)
和装本の表紙の左上あるいは中央に貼り、題名・順序・数などを記す短冊型の紙または布。タイトルは、(古今和歌集)などの歌書は表紙の左上に、(伊勢物語)などの物語類は、表紙の中央に貼るのが故実とされる。巻子本では表紙の端、折本では中央、冊子本では中央または左上部に貼る。貼外題・外題紙。
題簽は書物の顔のようなものなので、その存在の有無は愛書家にとっては極めて重要な条件となることが多い。そこで古来から後人の手によって模刻、もしくは偽刻されて補われるということがあるものの、例えば五山版など題簽を後補するとしても、それが元禄前後頃までに行われていたりすれば、現時点でそれを指摘するのは、極めて困難。黄表紙の絵題簽などは、重要ではあるが、それを偽刻して補うということは、かなり手のこんだ物だけに、なかなか難しいが、劇書の古い時代のものや、仮名草子・浮世草子或いは吉原本など、早くから稀覯本扱いされたジャンルの物で、比較的単純な意匠のものなどは、特にこの点を注意する必要がある。洒落本類も明治の早い時期から古書愛好家に珍重されたものだから、往々にして疑いを存するものがある。出来るだけ同一本の伝本を数多く見比べて判断するほかはない。同版題簽が二本以上見当った場合は、原題簽と判断しても、まず間違いはない。
題簽は書物の顔のようなものなので、その存在の有無は愛書家にとっては極めて重要な条件となることが多い。そこで古来から後人の手によって模刻、もしくは偽刻されて補われるということがあるものの、例えば五山版など題簽を後補するとしても、それが元禄前後頃までに行われていたりすれば、現時点でそれを指摘するのは、極めて困難。黄表紙の絵題簽などは、重要ではあるが、それを偽刻して補うということは、かなり手のこんだ物だけに、なかなか難しいが、劇書の古い時代のものや、仮名草子・浮世草子或いは吉原本など、早くから稀覯本扱いされたジャンルの物で、比較的単純な意匠のものなどは、特にこの点を注意する必要がある。洒落本類も明治の早い時期から古書愛好家に珍重されたものだから、往々にして疑いを存するものがある。出来るだけ同一本の伝本を数多く見比べて判断するほかはない。同版題簽が二本以上見当った場合は、原題簽と判断しても、まず間違いはない。
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