難波宗勝

美術人名辞典

難波宗勝

読み方：なんば　むねかつ

江戸前期の公卿。飛鳥井雅庸の次男。難波家相続。左近衛少将正五位下。烏丸光広と共に伊豆に流され慶長17年赦に遇いて帰る。18年名を雅胤と改めて飛鳥井家を相続し、更に雅宣・雅胤と改め正二位権大納言に進む。慶安４年（1651）歿、66才。

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難波宗勝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/06/30 02:53 UTC 版)

凡例 難波宗勝/飛鳥井雅宣
時代	安土桃山時代 - 江戸時代前期
生誕	天正14年12月6日（1587年1月14日）
死没	慶安4年3月21日（1651年5月10日）
改名	難波宗勝→飛鳥井雅胤→雅宣
戒名	潜龍院太素演雅
官位	従一位、権大納言
主君	後陽成天皇→後水尾天皇→明正天皇→後光明天皇
氏族	飛鳥井家→難波家→飛鳥井家
父母	父：飛鳥井雅庸、位牌養父：難波宗富
兄弟	飛鳥井雅賢、難波宗勝→飛鳥井雅宣、飛鳥井雅章
子	難波宗種 養子：飛鳥井雅章
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難波 宗勝（なんば むねかつ）は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての公卿。権大納言飛鳥井雅庸の次男。難波家13代当主。後に飛鳥井 雅宣（あすかい まさのぶ）として飛鳥井家14代当主。官位は従一位権大納言。

来歴

天正14年（1587年）に飛鳥井雅庸の次男として誕生したが、後に難波宗富の死去後絶家となっていた難波家を再興、慶長5年（1600年）に叙爵し侍従に任じられた。

慶長12年（1607年）には左近衛少将となったが、翌慶長13年（1608年）に猪熊教利や実兄の飛鳥井雅賢らと共に御所の官女と密会して乱交に及ぶ事件を起こした（猪熊事件）。これで後陽成天皇の勅勘を被り、慶長14年（1609年）に伊豆国^[1][2]、あるいは磐城平藩の鳥居氏預かりとなり陸奥国菊多郡^{[3][注釈 1]}へと流された。雅賢は隠岐国に流されたたまま寛永3年（1626年）に配流先で死去するが、宗勝は慶長17年（1612年）に勅免されて帰京した。

翌慶長18年（1613年）8月3日、実家の飛鳥井家の相続を聴され、名を飛鳥井雅胤と改めた。難波家は実子の宗種が継いだ。寛永16年（1639年）権大納言となるが、翌17年（1640年）にはこれを辞している。寛永21年（1644年）武家伝奏となる。慶安4年（1651年）3月16日に従一位に陞叙、その5日後の21日に66歳で薨去した。

飛鳥井家は弟の雅章が継いだ。

系譜

• 父：飛鳥井雅庸（1569-1616）
• 母：不詳
• 位牌養父：難波宗富
• 妻：不詳
  • 男子：難波宗種
• 養子
  • 男子：飛鳥井雅章（1611-1679） - 飛鳥井雅庸の三男

補注

注釈

1. ^ 上遠野小学校には難波宗勝の邸宅跡碑がある

出典

1. ^ コトバンク「難波宗勝[1]」
2. ^ 伊豆国の八丈島とする説がある。
3. ^ レファレンス協同データーベース「鳥居氏の時代、京都から流罪となった歌人・飛鳥井雅宣（あすかい まさのぶ）について知りたい。[2]」

• 近藤敏喬 編『宮廷公家系図集覧』、東京堂出版、1994年
• 橋本政宣 編『公家事典』、吉川弘文館、2010年