離岸流の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 04:54 UTC 版)
リップ・カレント (Rip current) 海岸から砕波帯を通り抜けて沖合に向かう継続時間の短い強い表面の流れであり、海浜流系の中において、海岸に沿って流れる並岸流が収束(養流 Feeder current)してできる、狭義の離岸流である。 リーフ・カレント (Reef current) 離岸流の一種で、珊瑚礁海域という特徴的な海域で発生する流れである。日本における珊瑚礁海域は、一般に、環状に陸地を囲む外側の珊瑚礁(外礁)、陸地と外礁の間にある水深がある海域(礁池)からなっているが、外礁の切れ目であるリーフギャップでは、海水の流出及び流入が盛んに行われ、時に強い流れが発生することがあり、ここで沖合に向けて発生する強い流れをリーフ・カレントと言う。 礁池は、外礁によって外洋の波浪を遮るため静かな池のように見え、また、珊瑚礁や熱帯魚等が数多く生息し美しい景観を備えているため、シュノーケリング等に適した場所である。しかしながら、それ故にシュノーケリングに夢中になっている者が知らずにリーフ・カレントに巻き込まれ外洋に流される海難事故が数多く発生している。 一般の離岸流と同様、気象及び海象によって様々に変化して発生する。特に、潮汐によって発生する「潮汐性のリーフ・カレント」(高潮時に礁池に溜まった海水が、低潮時に外洋に向かってリーフギャップから海水が流れ出す)と、波浪の打ち込みによって発生する「波浪性のリーフ・カレント」(波浪により礁池に打ち込まれた海水が、外洋に向かってリーフギャップから海水が流れ出す)に大別される。
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