雑誌『音樂研究』の仕事
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「高橋均 (音楽評論家)」の記事における「雑誌『音樂研究』の仕事」の解説
音樂研究社発行の『音樂研究』が1923年(大正12年)2月創刊で、同年中に第1巻第1号から第5号まで刊行されている。これを第1期とすると、第2期に当たる共益商社書店発行の季刊誌『音樂研究』も、1935年(昭和10年)10月に「ヒンデミット特集」の第1号を発行して出発してから、わずか3年間に第1巻第1号から第3巻第4号まで全12冊、という短命であった。しかし、毎号130ページから140ページの厚さをもち、各号が特集を企画してその徹底研究といった内容のものであった。対象とする問題の範囲はひろく、邦楽研究号であったり、国語と音楽特集であったり、機械と音楽特集であったりした。「日本音楽の現状と批判」特集では、長谷川良夫の「現代流行歌論」や守田正義の日本の作曲界批判を掲載した。第3巻第1号の「シェーンベルク特集」や第3巻第3号の「バルトーク特集」などは、当時としては大胆な編集。後者はバルトークやコダーイと直接に文通をして、じきじきに資料を送ってもらい、バルトーク自身の民謡研究の9論文を翻訳紹介している。「当時としては最先端のアクティヴな雑誌」であり、「リアルタイムで新ウィーン楽派やバルトークを紹介」するものであった。ブゾーニの『音楽美学』を掲載し、これは、高橋悠治の読むところとなった。
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